脳卒中で会話能力を失った患者から思考を読み取ったよ

脳神経の言語に関する部分というのは大まかに2種類あって、感覚野と運動野がある。感覚野というのは聞こえてきた言葉を理解する部分で、運動野というのは言葉を話す部分。この運動野を脳卒中などで障害を起こしてしまうと言葉がわかっていても、話をすることができない。

そういう後遺症から復帰した人と話をしたことがあるけれども、話をしようと思っても、何か膜が掛かったようなものがあって、ことばに出せなかったと話していた。


フェイスブックとカリフォルニア大学サンフランシスコ校のチームはブレインコンピュータインターフェイス(BCI)でユーザーが単語を考えるだけで音声に復元できる研究を発表。

BCIにより、ユーザーが話そうとするときにほぼリアルタイムでユーザーの考えていた単語を出力した。

フェイスブックがコンピュータと直接やりとりができる技術をずっと開発していて、こんなに早く言語を出力できるようになるとは。

脳卒中でしゃべることが困難になってしまった人、しゃべるろれつが回らなくて、聞き取るのも難しくなってしまった人、がんによる喉頭摘出手術で言葉を出すことができなくなった人などなど、言葉を脳内からコンピュータを通して、比較的意思を伝えられることが可能になった。

言葉が出せなくなって、家族からも敬遠されて孤独感にさいなまれてしまう人も大勢いるわけで、こういう技術がいち早く広まれば、介護の負担ももう少し軽くなってくるだろうと考える。

そして、コンピュータとつながると言うことは、ネットの世界にもつながれるのだ。

独居老人が多くいるこの国で、ネットをまともに使えない人がほとんどである。それはなぜかというと新しいデバイスを覚えることができない、もしくは意欲がなかったからで、

BCIによる言葉が通じるコミュニティサイトが構築できれば、独居老人達のコミュニティができあがるだろう。音声やテキストによる会話が成立するし、万が一ユーザーに不調が起きたら、お互いが見張る体制ができているので、早い対応も可能になる。

そういう社会ができるかは、これからのニーズになっていくんだろうけれど、どこかのスタートアップ企業が進めてみたりしませんかね。

おじいちゃん、おばあちゃん達が作り上げたコミュニティがいつしか世界をコントロールするようになるとか、それはちょっとできすぎたシナリオかな。




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