【寄生虫があなたを大胆に変える】トキソプラズマに感染したオオカミはリーダーになりやすいぞ

ニホンオオカミが絶滅したのは1905年の明治末期とされていてるけれど、いくつかその後に目撃例があったらしい。しかし、今の今まで狼の発見方向がないから、やっぱり絶滅したんだろう。

ニホンオオカミが絶滅したのは、いろんな説があって、西洋文化の流入による価値観の変化で、オオカミを悪しきものとして狩猟の対象となり、一般人の狩猟も解禁したのも後押ししたのが大きいらしい。報奨金も出たし。

かつてはオオカミは大神として信仰の対象にもなっていたのだけれど、列強国家に追いつき追い越せと文化を流入したが故の弊害でもあったか。人類の発展に取り返しの付かないものはたくさんあったけれど、取り戻そうとする試みているのも人類である。


アメリカ、ワイオミング州イエローストーン国立公園にあるイエロストーンウルフプロジェクトの研究チームはトキソプラズマに感染した公園内のオオカミは群れのリーダーになる可能性が非常に高いことを発見した。

研究グループはこの公園内のオオカミを26年にわたって調査したデータに元基づいており、1995年から2020年にかけて、同公園に生息する200頭以上の狼から採取した血液サンプルのデータを調査し、感染の証拠を探した。

さらにオオカミに見られたかもしれない行動の変化について詳しく知るために、研究観察者が作成したメモにも目を通した。

感染した若いオオカミは、感染してないオオカミよりも早く群れを去る傾向があることを発見。感染したオスは生後6ヶ月で群れから去る確率が50%高かった。通常オスは最長21ヶ月間で群れを離れる。な、感染したメスは通常は48ヶ月のところ、30ヶ月で群れを去る可能性が25%高かった。

そして、感染したオスは感染していないオスにくらべて、46倍以上の割合で群れのリーダーになる可能性が高いこともわかった。これはどう見ても優位な数字だ。研究者は寄生虫がオオカミの脳に影響を与え、大胆な性格になり他者からの挑戦を受けて引き下がらない様になったためであろうと指摘している。

これはオオカミに限った話でも無い様で、トキソプラズマに感染したネズミも猫を怖がらなくなるという話もある。また、そのネズミを食い殺したネコもトキソプラズマに感染する。それが飼い猫だった場合、人間も大胆になるという。

寄生虫によって、寄生宿主が大胆に性格が変わっていくのは確からしい。身近な人に起業家で行動が速いヒトがいたら、もしかしたらネコを飼っているかもしれない。そして、トキソプラズマによって、動かされていることも知らずに過ごしていると思うとちょっとホラーっぽい。

ヒトの性格を変える寄生虫がきっと存在する。腸内細菌でも性格に影響を与えるものがあるらしい。「オレの生き様」を見せる人は、もしかしたら何かに操られているのかも。


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