【火星で現地調達】火星のレゴリスで部品を作る技術を開発するぞ

火星に調査機が到着したニュースも過去のような感覚があるけれども、こうしている今も新し情報を手に入れているんだろう。月と地球以外で惑星の地表の堆積物すら貴重なデータになっている。

火星の移住計画も進んでいるようだし、片道切符だけれど、人類にとっての計り知れない一歩となるだろう。

人類が到着したら、まずは旗を立てて所有権の主張、縄張りを広げたら、住処を作るか。堆積物で作った建物はあまり丈夫ではなさそうだから、平屋建てになりそう。空気も薄いようだから、火をおこすことも難しそうだし。

土と砂を混ぜ合わせて、コンクリートにでもなれば良いけれど、コンクリートだけでは、差し込む鉄骨がないと強度を保てない。

それなりに強いセラミックを製造できたら良いのだけれど。


アメリカワシントン州立大学の研究グループは、砕いた火星のレゴリスとチタン合金を混ぜることで、建物に使える素材を作る方法を考えた。

レゴリスとは月や惑星、小惑星などの天体の表面に分布する堆積層で、流星物質の衝突破片、宇宙風化作用によって砕けた岩盤などの細粒物から成っている。軟らかい堆積層の土なので、住居や様々な部品を作る方法が研究されている。

この研究は地球から物質を送ってもらわずに、火星にある材料を使ってクラフトをするもの。

火星の塵とチタン合金を混ぜて、有用なものが出来ないかと試してみた。火星のレゴリスはまだ手に入らないので、人工的に模擬レゴリスを用意。チタン合金と混ぜて、高出力レーザーで2000℃まで加熱する。溶けたものを冷却して形にしてみた。

土を混ぜたのでセラミックみたいなものだけれど、配合比によって素材の性能が違うことがわかった。一番適していたのはレゴリス5%の配合でひび割れたり、気泡が入ること無くチタン合金の2倍の強度を実現した。

いずれはリモートコントロールで小さな工場を建築したり出来るんだろう。まだ、レゴリスしか素材を使えないのだろうけれど、地底に存在する未知の金属が見つかったら、火星ならではの建築方法も出来るかな。


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