【デマ情報の訂正に待った】SNSのデマ訂正は社会的混乱をさらに引き起こすことを明らかにしたぞ

そういえば、トイレットペーパーが足りなくなってしまうぞって、デマが広まって、自分の元にはすぐに訂正の情報が入ってきたんだけれど、目の前で起きたことはやはり混乱によるトイレットペーパーの争奪戦があった。

このデマによるトイレットペーパーの不安は少しばかり続いていたんだけれど、デマを流した人はどうなってしまったのかというと、自分が知っている限りでは、転売をしている人間で介護系の職に就いていたが、職場まで判明してしまって、どうやら退職をしたらしい。その後はどうなったかはわからない。

本人もどういうつもりでこのデマを流したかわからないし、きっと最初に広めた人間ではないと思う。おそらくは魔が差したのかもしれないけれど、事の大きさと反響を想像できなったとは思う。これを愚かな所業と言うのは簡単だけれど、真に受けてトイレットペーパーを買いだめしてしまった、自分たちも愚かな行動の一端を担っていたのではないかとふと考える。


東京大学大学院工学系研究科、東京大学工学部の研究でトイレットペーパー不足デマに関する4476754ツイートを分析した結果、デマの情報よりも訂正情報の方がトイレットペーパーの不足を引き起こしていた可能性が高いことを明らかにした。

訂正情報が人々に届かないバックファイア効果と言うものがあるけれど、今回の事象は訂正情報がすぐに飛んできた。自分のところも訂正情報が先に来た。このケースでバックファイア効果があったとは考えにくく、バックファイア効果が無いバイイでも訂正情報が社会に影響を与えていると定量的に示した興味深い研究。

なぜ、訂正情報が社会的不安を与えたのか。

誤情報の拡散には訂正情報を広めることが効果的であると思われていたが、必要以上に訂正情報が拡散されると、「多元的無知」による社会的混乱が引き起こされる。

多元的無知とは集団の過半数がデマと信じていなくても、他の人間が信じていると考えてしまいそれに沿った行動を取ってしまう状況。

つまり、自分はデマだとわかっているけれど、他の人間はデマを信じているだろうから、きっとトイレットペーパーは品薄になるだろう。だから、致し方ないから、こちらも買いに行くしかない。と薬局に向かってしまう。うん、わかる。

この訂正情報の拡散による多元的無知を防ぐには、情報元が訂正して、情報元を見ておらず、訂正情報を見た人は訂正情報を拡散しない。これが効果的であるとのこと。

自分たちは良いことをしたつもりで、混乱の流れに加わっていたのだ。このことは少しでも広まってほしいところ。まあ、むずかしいよね。未だにTwitterが動物園と呼ばれて、治安はよくならないから。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?