【断食の効用】損傷した末梢神経の回復を断食によって向上させたぞ

断食というのを一度はやってみたいという気持ちはあるんだけれど、いつの間にかやろうとすることを忘れてしまう。

断食は身体に良いという話を昔から聞いているし、最近の研究でもエビデンスがついているので、断食道場にでも行ってみようかな、なんて思いつく。

これは出本不明の聞いた話ではあるが、担架に運ばれてきた末期ガンのヒトが断食道場にやってきて、どれくらい過ごしたかは知らないけれど、やがて自分の足で帰って行ったという。

どの程度の進行だったか、まだ治癒能力が残っていたのかもしれないけれど、よほどの覚悟がないとそういうことは出来ないもの。

断食に神秘的な期待を寄せるのもあまりよろしくない。


イギリス、インペリアル・カレッジ・ロンドン脳科学部の研究チームは断食により、神経再生を促すのか。マウスを用いて、長時間なにも食べさせないことで治癒力が向上させられる可能性を発見した。

実験に使われたのは脊椎から足に走る最も長い神経である座骨神経を損傷したマウス。2つのグループに分けて、断食させるマウスと自由に食事が出来るマウスを用意した。

マウスの座骨神経を損傷させ、24-72時間後に神経の回復具合を観察したところ、断食させたマウスの方が再生したニューロンの軸索の長さが50%以上も長くなっていた。

研究チームは食事制限をしたマウスの血液を調べたところ、ヒトとおなじくマウスの腸内にはクロストリジウム・スポロゲネスと呼ばれる細菌を持っており、この細菌はIPAを生産するけれど、これが軸索と呼ばれる神経繊維の再生を効率よく行うために役立っているという。IPAとはインドール3ープロビオン酸という代謝物のこと。

神経が傷つくと、これらの細菌はIPAを生産し、神経の回復を促してくれる。そのためには断続的な断食がうまくいくということ。

腸内細菌はこんなこともしてくれるのね。餌をあげるために野菜を食べるのも有効だけれど、1時的な断食をすることで治癒能力を向上させるというのは、なるほどと思ってしまった。

医療の現場でも、予後をよくするためにも断食を取り入れるなんて事はあるかな。自分の知るところでは全く効いたことがない。


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