ビタミンB2の新たな機能が老化の原因を抑制するぞ

今は誰もが知っているビタミン。ビタミンCを取っておくと風邪が引きにくくなるとか、ビタミンAは夜盲症を予防するとか、いろいろな疾病予防に貢献しているわけで、

それが判明していなかったそれまでは脚気や壊血病などに侵されてしまうと、手の施しようがなかった。経験的にアレを食う、これを食うと治るぞと言う処方箋はあったんで、それが無ければ大航海時代もじごくの片道切符だっただろう。

ビタミンCは壊血病に有効なのは知られているけれど、壊血病って言うのは身体が血がにじみ出て止まらなくなってしまう病気。歯肉から出血したり、歯が抜けたり、傷が治りにくくなったりして、大航海している船員はこうなったら致命的。

明治初期以降、日本では脚気が流行していて、国民病となっていた。西南戦争では政府軍にも脚気患者が増えてしまい、明治天皇も脚気になったりと、脚気の治療と予防は急務だった。

そこでわかったことは、米ぬかを排除して白米を主食になったことでビタミンB1を摂取できなくなったために脚気が流行るようになってしまったとのこと。当時は日本人はめちゃくちゃ白米食ってた。4-5合は食ってた。だから、うんこもすごい大きかったみたい。

日露戦争で死んだ日本人は4万6千人。脚気で死んだ人は2万7千人。

日本海軍の軍医が白米に原因があるのではと気づいて、麦飯を兵士に食べさせたら脚気で死ぬ人がすごく減った。のちに鈴木梅太郎氏がビタミンB1を発見。脚気の原因がビタミンB1だとわかると脚気は過去の病気になった。


神戸大学バイオシグナル総合研究センターの研究グループは老化ストレスを受けた細胞にビタミンB2を添加すると、ミトコンドリアのエネルギー産生機能が増強されて、老化状態を防止する効果があると明らかにした。

ミトコンドリアとは細胞内にある小器官。生命活動のエネルギーになるATP(アデノシン三リン酸)を産生する。かつての地球は細胞とミトコンドリアが別々だったんだけれど、酸素を嫌がった細胞が酸素をエネルギーにするミトコンドリアを取り込むことで、生物進化が始まったと言われている。

ミトコンドリアは機能低下により細胞を老化させるところ、ビタミンB2を投与したら、量に応じて老化への抵抗性が強くなった。

ビタミンB群は水溶性なので、取り過ぎても水に溶けて、尿になって排泄されるし、薬局で簡単に手に入るので、手近なアンチエイジングとしてビタミン剤を用意するのは良いかもしれない。

ただ、マルチビタミンはなぜか健康リスクがあるそうな。

ビタミンB2だけを取っていれば、老けなくなるよって訳じゃなくて、老化になるにはいろいろと原因があるから、適切な食事や運動は継続するべきなのですけどね。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?