土を潜るカブトムシの幼虫がどうやって穴を掘るのかわかったよ

虫がつかめなくなった自分だけど、カブトムシならまだつかめるような気がする。

小学生の頃、カブトムシがほしくて昆虫の図鑑などをよく眺めていたけれど、カブトムシがほしいと言っていたかどうかは定かではなく。しかし、夏休みに入ったときには甲虫の幼虫が入った瓶があって、中の幼虫の様子を眺めることができた。それがいつの間にかさなぎになっていて、瓶をたたくともぞもぞ動いていたようにも見える。ただ揺れていただけかもしれないけれど。

カブトムシが成虫になると、少し大きめな虫かごに入れて飼育をしていた。あまり上手ではなくて、早いうちに死なせてしまったような覚えがある。子ども特有のほしいだけの甲斐性なしというもので、その数年間はトンボや蝉なども好奇心だけの虫かごに閉じ込めて、自由な空を奪ってしまったのだ。


大阪大学の研究チームが甲虫の幼虫はどのように穴を掘るのかを調査して、scientific Reportsで掲載された。

甲虫のよう中破からだが太くて先端が丸いため、穴掘りに向いてないとされており、どうやって土の中を移動しているかが解明されていなかった。

研究チームは飼ってきた甲虫の幼虫に違う固さの土を二種類用意して、穴を掘らせた。やはり、軟らかい土の方が早くそこについたけれど、ダイナミクスを分析できなかったので、今度は太さの違うストローを敷き詰めて、二次元観察をトレースした。

カブトムシがでんぐり返しのように回転しながら穴を掘り進むことをはっきりと観察することができた。使ったストローの太さは6ミリと10ミリ。6ミリのストローは回転しながら底に向かって停止した。10ミリのストローではまっすぐに行かず一番下まで行かずちょっと上の方でとどまった。

おそらくは硬い土の中だから、成虫したときに出るための知恵ではないかと思われる。

つまり、土の硬さで掘り方を使い分けていた。

このメカニズムがもしかしたら、土木関係の発明に役立つかもと研究チームの期待。自立型掘削機というのができたら面白いかもね。

たとえば、火星で土を掘削できずに断念したプロジェクトがあったけれど、この甲虫の幼虫のような自立型掘削機ならば、もしかしてと思うのは自分だけじゃないと思うんだ。



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