腸と脳
少し前から、話題になっている腸内細菌の本。
なんで話題になってきたのかというとアメリカを始め、各国がマイクロバイオームに研究費を掛けていていろいろと結果が出始めたらしいのですね。
精神的にストレスが掛かるとトイレに行きたくなったり、胃が痛くなったりで、納得行かない話を聞くと腑に落ちないと思ったり、危険な上京にも落ち着いている人を腹が据わっていると評したり、何かと内臓に関わる表現というのは日本に限った話ではなくてですね。
かつてソ連が新型レーダーを開発して、アメリカのミサイルを警戒していたら、5発のミサイルが飛んできたという警報を受け取ってしまう。
当時の将校ペトロフはこれは誤報だと冷静に判断。「5発のミサイルに意味があるとは思えなかった。」と説明。
後にインタビューで本音を告白してもらったら「奇妙な内臓感覚に導かれて」と応えたとのこと。
人間の遺伝子の数は2万2000ほどあって、他の生物と比べるとちょっと少ないんです。しかし、人間の周りに取り巻く表面や内臓にいる微生物、細菌の遺伝子を含めると99%がマイクロバイオームにあたる。
人間は見えない何かに大いに生かされているわけですよ。
腸に生息しているマイクロバイオータは送られてきた食物から、エネルギーになる脂質などを分解して、血管に流してくれるわけだけど、食べるものによっては、腸内細菌の分布図が変わってしまい、腸の内壁を食べてしまって、穴を開けてしまう。
これがリーキーガットと呼ばれる現象で血管に流してしまったら困るものが流れちゃって、深刻な病気になってしまうリスクが大きくなる。
また、腸の内壁を保護する細菌が増えるようになれば、病気のリスクが小さくなるし、セロトニンがでたりして、精神の安定が得られるのです。
予防医学も大事だけど、腸の環境にもっと関心を持っているといいことがありそうですよ。
昔、空手の先生に丹田が脳を支配すると言われたことがあったのですが、腹の落とし所を体得することで精神の安定を図る要諦があるのでしょう。
でも、武道をしない方には動物性脂肪をさけて、野菜と発酵物を摂取する習慣があれば、それなりに健康的な生活が送れるようになるかもしれませんね。
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