中国の回収班、強化外骨格で作業する

強化外骨格という素敵なワード。身体の外から装着して日常動作をアシストしてくれる。

この強化外骨格というものを初めて知ったのは山口貴由作「覚悟のススメ」からで、荒廃した世界に必死で生き延びている人類を抹殺せんと、鬼を放つ散(はらら)を倒すため、葉隠覚悟が強化外骨格「零」を身にまとい、鬼どもを打ち倒していくという話。


そのあとはPSゲーム「メタルギアソリッド」から。ソリッドスネークの窮地に、強化外骨格をまとった忍者が急襲。リボルバーオセロットの腕を切り飛ばして去って行く。それはかつてスネークの盟友であったグレイフォックス、またの名はフランク・イエーガー。このグレイフォックスは過去にスネークと闘い、半死半生のまま生き延びて、愛国者達に回収されると実験対象として強化外骨格の研究素材として利用されてしまう。

つまりは強化外骨格を身につけることは、大きな力を得ることとともに大きな宿命を背負った十字架のようなものを思わせる。昭和仮面ライダーみたいに、このワードを見るとバックボーンに重い背景を連想するようになってしまった。

中国が月面地表からサンプルを持ち帰った嫦娥(じょうが)5号が今月17日に帰還。カプセルは中国北部の内モンゴル自治区に着陸し、雪が積もっている極寒の地で作業を行った。

気温がマイナス30度になる場所で雪も積もっていて、2,30メートル歩くだけで疲労困憊になるという。そんな場所で50キロ近い道具を持って100メートルも歩いたのが、強化外骨格のおかげだとのこと。


あらゆる場所で採用されているパワードスーツ。重たいものを運ぶときも人力では体力的な限界がある。たとえば、徒歩で装備を持ちながら数十キロも踏破するのは、とても大変。体力はもちろん必要ではあるけれど、人材も資源なのだから、負担はなるべく小さい方がいいのだ。

既にアメリが軍でもパワードスーツがテストされていると言うし、今は運搬のアシスト程度の利用範囲だけど、格闘用に作られる可能性は十分あるだろう。とはいえ、どの国も兵士を損耗したくない(命の尊重)から、格闘用は趣味かごく少数のロットでしか生産しないかな。

まあ、この軍事技術はいずれ民間に流れてくるはずなので、身体のきかなくなった高齢者や配送業、建築現場などに広く利用されるのは間違いないと思うよ。

歩けなくなった高齢者がこれを付けることで、また歩いて外を出られるようになったら、また生きがいができるんじゃないかな。

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