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脱マトリックス!人間を超えて現実世界を創造する理論と実践2020 (vol.2)

執筆:いち  あまね

この時代、どう進化すべきか

時代の大きな変化を感じ、自分自身、変わらなければならないとは感じていても、「どう進化したら良いのかわからない」という声を良く聞きます。
これまでの生き方から、何かを変えたい。
このままでは、苦しい。
そして、地球全体も、どうやらこのままでは破綻しそう。

この時代に、変わるべきは、外側ではなく、自らの内側です。
内側に鍵があり、内側が変わることで、本質的に自分が創造している外側の世界が変わっていきます。
超えるべき壁は、自分自身です。

その為に、人間というアバターのしくみ、マインドのしくみ、そして、ゲームの場である現実空間( マトリックス空間)とは何かを理解すること。

自分とは何か、現実とは何か、人生とは何かをはっきりと理解し、意識を主観から俯瞰へと、次元を上げることが進化のファーストステップです。

人間は4次元空間に閉じ込められている

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目を開くと目の前に現れるマトリックス空間は、縦横高さの3次元空間と、時間が加わった4次元空間です。

その空間では、あらゆる物質が分離し、自分と自分以外の他者が存在します。
時間は、直線的に流れ、過去〜現在〜未来という時間軸に従っています。

その次元に生まれ、肉体というアバターを使って人生を通した体験・経験をするように設計されたのが、人間です。

受精卵となり、地球の生命の歴史を十月十日で再現しながら子宮の中で成長し、母の産道を出たその時から、人生劇場というゲームがスタートします。

赤ちゃんは多能性幹細胞

赤ちゃんには、自分と他人の区別がありません。
このマトリックス空間には、自分と自分以外の人やものという区別があることを知らずに生まれてきます。
「自分とは何か」という潜在意識の自己認識・自我(エゴ)=アイデンティティもありません。

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赤ちゃんは、どんな自分にもなれる無限の可能性を持ったゼロ状態です。
(遺伝子に刻まれた人類全体、家系の意識やパターンなどを受け継いでいますし、生まれた瞬間から環境の設定がそれぞれに違うので、完全なゼロとは違いますが、そのあたりは追々お伝えします。)
ただ、ありのままに在るだけ。
直線的な時間感覚もなく、「中今」を生きている状態です。
存在そのものが、ただ、祝福されます。

これを人間の細胞に例えると、どんな細胞にもなる可能性を秘めた「多能性幹細胞」の状態です。

細胞の周りの環境からの外的な刺激を受け、特定の条件が整うと、「私は肝臓だ」というアイデンティティを持ち、「肝細胞」になったり、「私は心臓だ」というアイデンティティを持ち、「心筋細胞」になったりします。

それぞれの細胞は、一旦、無限の可能性を捨てることで、アイデンティティを持ち、個性を発揮し、機能を発揮することができます。

自我が役割、行動の理由

人間も、マトリックス空間で自分を取り巻くあらゆる人やものとの出会い、関係性、会話、教育、体験などのあらゆる情報が刺激になって、成長とともに自分のアイデンティティを確立していきます。

アイデンティティは、個性豊かな一人一人の人間をつくる根本であり、それが、感情や思考、言葉、行動を生み出す原因になっています。

ですから、アイデンティティは、自分というキャラクターを発揮して生きるために必要なものなのです。

本質を隠すマスクが自分を苦しめる

一方で、「自分はこうだ」「自分はこんな人間だ」という潜在的な思い込みは、本来の自分の無限の可能性を捨て、何か特定の役割に止まっている状態です。

この肉体を持って様々な経験をするうちに、人は、様々なアイデンティティを知らず知らずのうちにたくさん作り出しています。
それは、本来の無限の可能性を持った根本の自分自身を隠す「マスク」のように張り付いてしまい、あたかも「マスク」が自分の本質であると勘違いしてしまうようになります。

例えば、私であれば、

「私は、女です」
「私は、医者です」

などですが、そこに、社会の常識や両親や学校の教育などを基にしたイメージが張り付きます。

「女だから、大人しくしなければならない」
「女だから、可愛らしく振舞わなければならない」
「女だから、家庭を守らなければならない」

「医者だから、ハメを外してはらならない」
「医者だから、自分を犠牲にして他人に尽くさねばならない」
「医者だから、万人に印象の良い立ち居振る舞いをしなければならない」

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こうしたアイデンティティとイメージによって、気づかないうちにがんじがらめになり、自分の本質の無限の可能性を忘れ、マスクの人生を生きてしまうようになります。

しかも、マスクは、条件や状況によって複数作られます。
両親の前では「良い子」のマスク。
友人の前では「常に明るく元気な自分」のマスク。
仕事の時には「責任感があり誰とでも協調できる大人」のマスクなど。
対面する人や立場、状況などの条件によって、自動的にマスクを付け替えながら生きているのが人間です。

マスクを認識し取り払う

マスクをマスクとして認識し、その下にいる自分の本質とマスクをはっきりと区別できていたら良いのですが、通常は、マスクの自分をまるで自分の本質だと勘違いしたまま生きています。

自分の本質ではない、両親の考えや教育、社会の常識など、外側からの力によって自分の中に作ったマスクとイメージによって、自分の中心軸がぶれ、本来の自分を生きられなくなります。

そのブレは、気づかないうちにストレスとなり、蓄積し、心身を疲れさせ、最終的には病気を引き起こします。

本来、私たちは、誰もが、無限の可能性を持った「多能性幹細胞」であることを思い出すことがまず、一段階、大切なステップです。
赤ちゃんのように、ただ、ありのままに存在することだけで祝福され、肯定され、無限の可能性を発揮できるのが、本来の自分です。

その上で、改めて、自分の好きなマスクをいくらでもつけ変え、人生という劇場の主演俳優・主演女優として、楽しみながら生きることができます。

どのような仕組みでマスクが作られていくかは、人間の五感と脳というプログラミングシステムが関連しています。

(つづく)


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【いち あまね プロフィール】
医師・認定産業医・文筆家
米国IBA認定・ボディトークプラクティショナー
国立大学医学部医学科卒

出口王仁三郎が霊山として、邸宅を構えた岡山県熊山遺跡の麓に生まれる。
某大学病院糖尿病代謝内分泌科を経て、臨床医として最新のバイオロジカル医療・予防医療から在宅・看取り医療まで幅広く臨床経験を積みながら、個々の病気の根本原因やより良き生と死に向き合ってきた。
究極のヘルスケアは、人類の進化であると捉え、最新の分子整合栄養療法・バイオロジカル医療から常在細菌学、生命科学、意識科学、理論数学、物理学、哲学などを統合した視点で、医療とヘルスケアの次元上昇を目指している。
薬を処方する代わりに、情報空間へのアプローチとして、情報を処方することを天職と捉え、書籍やメディアなどで情報を発信している。

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