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仏教は宗教界にイノベーションを起こした

手塚治虫のブッダには、仏教の成り立ちが描かれています。これを読むと、宗教も企業も人の欲求を満たすために誕生したのだなということが分かります。

ブッダが仏教を広める前、人が救われるための有力な方法を苦行でした。苦行とはその字の通り苦しい行いをすることです。飲まず食わすで何日も過ごしたり、薔薇の上で眠りについたり、体に重りをつけて過ごしたり、人の精神を清めるためには人の身体を傷つけないといけないと考えられていたそうです。

でも、そんな無茶な行いでは当然死人も出てきます。それも含めて修行であると。でもブッダは苦行の末死んだら意味がないことを説きます。彼は他人を救うことで自分も救われると考えたのです。こうして誕生した仏教は当時の常識を打ち破り、世界に広く普及していくようになりました。

まさに宗教界のイノベーション。

死ぬほど辛い苦行という古い行為を取り除き、人を助ける新しい行為を取り入れたのです。

現代の仏教にもイノベーションは必要かも知れません。日本には寺院が8万社以上ありますが、2040年までに3割以上の寺院が消滅すると言われています。これは日本人の人口減少と宗教離れによるものです。そんな過酷な状況で人を呼び込むために、築地本願寺はイノベーションを起こしています。寺院内にカフェや図書館を設置したり、定期的な演奏会を行ったり、「拝む場所から気軽に立ち寄ってもらえる場所」へとイノベーションを起こしているのです。

変動の激しい時代では、異端と呼ばれる改革こそ正道なのかもしれません。

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