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誰でもできる「科学的思考」

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震災や感染症などで不安や混乱が取り巻く社会に決まって広がる似非科学、デマ。 SNSが発達した今、あなた自身がデマ拡散に加担しているのかも。 これは、ニセ情報に騙されないハウツーを…
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2023年4月の記事一覧

味わってみた「陰謀論こじらせ系」

味わってみた「陰謀論こじらせ系」

フリーライターの前田亮一はその著書「今を生き抜くための70年代オカルト」(光文社、2016)の中で、オカルトの有用性を説いています。

オカルトは「マジョリティに抗うカウンター」ネット時代となり、昭和の頃流行ったUFO・宇宙人、スプーン曲げやネッシーといったオカルト事件の数々の真相が暴かれ捏造が発覚してもなお、ストーリーが読み替えられ生き残り続けている、と。

今でもネッシーの存在を信じて捜索して

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古くて新しい霊感商法問題

古くて新しい霊感商法問題

昭和の頃、ひとしきり問題になった霊感商法。

先祖の霊が苦しんでいる、このままではあなた(もしくは身内の誰か)が不幸になるなどと不安を掻き立て、壺やら高麗人参茶やら印章などを高額で売るやつ。

残念ながら我が親も被害者でした。

私自身も、街頭で勧誘に呼び止められ、ビデオセンターに連れられたことがあります(高校生だったんだけどそうは見えなかったのかな?)。

すでに宗教系の勧誘への警戒心は持ってお

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あなたを突き動かすのは論理?感情?

あなたを突き動かすのは論理?感情?

全ての行動を感情のままに行っている社会人なんて、まさかいないでしょうね。

しかし、その感情が生起するバックグラウンドを知っておくと、もう少し良い選択をできるかも知れません。

人類に備わる二つの心超心理学者・石川幹人は人類の進化の過程で培われた心の働きに着目し、成立時期と性質の違いから人の心は大きく二つに分けられる、とします(※)。

一つは「野生の心」。

これはホモ属としての人類が、文字通り

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「がんにも効く」はウソ、やめとけ

「がんにも効く」はウソ、やめとけ

従前より私は拙著やブログなどで、エセ科学にだまされるのを防ぎ、自然科学非専門の人がニセモノ科学とホンモノ科学を見分ける為の「クリティカルシンキング7ヶ条」(略称クリシンセブン)というものを提案しています。

これは完成形ではなく今後改訂されるべきものであり、その為にもいろいろな事例を見て分析していく必要があるでしょう。

医師・桑満おさむはその著書、「“意識高い系”がハマる『ニセ医学』が危ない!」

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