塾・予備校業界が倒産続きという記事を読んでの雑感

 こんばんは、PARADIGM平良です。

 今日のタイトルは「塾・予備校業界は長く続かない」です。先日、以下のような記事を見ました。

 要約すると学習塾や予備校が次々と倒産していってやばいですよという話です。原因は「パイの奪い合い」であるとしています。つまり、少子化で限られた子どもの数を乱立する塾や予備校が奪い合って大した売上が取れないということですね。

 現在の教育業界はまさしくそうなっています。街中あちらこちらに塾・予備校が乱立しており、数年後にはいなくなっているという現状をよく目にします。

 このような現状は当然であります。少子化が進んでいるというのがまず第一義的にあげられます。しかし、それ以外にもいくつか理由が考えられます。

①学歴社会が薄れつつある
②勉強するためのコンテンツが多様化している
③そもそも学習塾経営者に有能な人が少ない

①学歴社会が薄れつつある

 現代は十数年前と比べると学歴だけで全てが判断されない時代ですよね。偏差値の低い大学卒の人と高学歴な人と収入に大きく差が出ないことは往々にしてありえます。また、高卒と大卒でも明確な差がなかったり、情報社会を駆使して個人が活躍できる社会でもあるので、学歴というブランドは薄れつつあります。

 学歴というブランドが薄れつつあるということは、大学入学に対する意欲の低下であり、塾・予備校に入る意欲の低下にも繋がることです。

 これは塾・予備校業界からしたら、たまったもんじゃないかもしれませんが、世の中的には良いことです。つまり、塾・予備校業界の業績が不振=社会の生き方が多様化していると拡大解釈してもいいかもしれません。ダイバーシティ社会に一歩近づいているということですね。

②勉強するためのコンテンツが多様化している 

 これも十数年前と比べると多様化しているといえます。なぜなら、今では個別・映像・オンライン・自習型・集団型・複合型などなど色々あります。

 塾・予備校というと、「集団型」をイメージする人が多いと思います。その集団型が時代遅れなのです。わざわざ一つの場所に集合して、先生に教えてもらうという行為はこのオンライン全盛時代には古臭いのです。その集団型という形式に頼っていることが業績不振に繋がっているのです。

 今ではアプリやYouTubeで安価に学びを得られますからね。

③そもそも学習塾経営者に有能な人が少ない

 1番主張したいのはここです。①の対応に関してはしょうがないとしても、②の対応に関して塾・予備校業界の対応は遅すぎるしかいいようがありません。未だに集団型に拘っている塾・予備校は多数あります。

 そう、学習塾経営者にはこのような課題に対する解決能力を持たない経営者が多すぎるのです。IT知識及びリテラシーに乏しく、自分が教える学問以外には興味を持たないというのが塾・予備校業界に携わる人々です。

 そして、学歴が1番重要だという考えを持っているために、教育に携わろうとします。そのような価値観がダイバーシティ社会の実現を阻害してしまうのです。

 もちろん、中には本気で熱意を持って教育を施したいんだというまっとうな人はいます。ですが、そういう人に限って現代社会における情報・技術リテラシーに疎いため、むしろその人達へのリテラシー教育が必要だったりします。

塾・予備校はもっと多様な生き方を教えるべき

 少子化の問題に対して抗うのはとても難しいです。しかし、①の学歴社会が薄れつつある現状には塾・予備校は対応できるはずです。むしろ、対応すべき法人だといえるでしょう。なぜなら、学校などの公的機関の根幹を変えるのは難しいです。2020年より情報科目が小学校で必須化されたり、英語が教科化されることは良いことですが、基本的な学校教育を変えるのは困難だといえます。大学もかなりの大規模な組織なので、誰か一人の意見では中々動きません。ですが、経営者の方針一つで自由に変えられる企業は、むしろこれからの働き方・生き方に対応できるうようなノウハウを教えたり、啓発する活動ができるはずです。

 教育業界で最も自由に動けるかつ影響力のある塾・予備校業界だからこそ、現代社会の働き方・生き方にパラダイムシフトをもたらす存在となり得るはずなのです。私達PARADIGMもそのような存在を目指しています。

平良

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