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生物基礎の授業で扱うこと

生物基礎の授業では,必ず次の2点を扱うことにしています。

➊レインボープライドのこと

➋献血のこと

レインボープライドとは札幌で行われるLGBTQIA+のイベントで,今年で22回目を数えます。私は5年ほど前にボランティアに参加して以降,参加できるときはボランティア,そうでないときはクラウドファンディングなどで応援してきました。

今年は9月17日・18日に行われますが,例年9月のはじめには本校の定期考査があるので,その返却後に時間をもらってこの話をしています。

あくまで生物基礎の授業なので,「遺伝子」や「ホルモン」などの学習の文脈で,そもそも「性」とは何なのかという生物学的な理解を起点に話を進めつつ,生物学的な理解と社会課題を結び付けて論じていきます。

献血のほうは自分の趣味もあるのですが,「血液凝固と血液線溶の平衡」や「血液の病(白血病・血友病)とその治療」を学ぶ単元に絡めて,考える材料として「献血に関わる問題点」を話題提供をしています。

今年は,ただ現状を知るだけではなく,自分たちで問題提起をしながらその解決方法を探っていくプロジェクト学習(Project Based Learning:PBL) を試してみました。献血した際に赤十字社の職員さんとお話するタイミングがあって,教材となるようなパンフレットを授業の生徒全員分もらうことができたので,考える材料は豊富にあります。

また,現在勤務校では,学校をあげて「授業改善」に取り組んでおり,9月を「研究授業週間」と位置付けて,これまでと少し違ったチャレンジングな授業に全教員が取り組んでいます。私としては毎日がチャレンジなのですが,せっかくなので例年より時間をかけて取り組むことにしたわけです。

中には,「調べて出てきた問題点についてもう少し詳しく知りたいから,実際に献血行って聞いてきます!」という生徒が出てきたりして,教員側(大人側)が啓蒙するよりも効果的だなぁと感じます。

来週以降,その成果物をみんなで共有することになっているので,いまから楽しみです。



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