10月3日「回顧②」|取り立てて特徴のない18才フリーターと、彼の日記

昨日の続き。

小学校の幼馴染のヤツラには絶対に弱みを見せたくなかった。
なぜなら、オレたちはお互いに特別な友達だという認識があったからだ。(少なくともオレは)

ヤツラはみんな頑張って結果を出している。佐藤、ニイミ、Kは中学受験に成功し有名校へ、井上は高校から留学、タケルは横浜の高校に行ってインターハイで優勝した。
そんなヤツラと小さな頃から付き合いつつ、ごく普通の公立中学・高校(北高の偏差値は見事に50だ)に行ったオレは、ずっと負い目を感じていた。
中学の頃はそのピークだった。ヤツラをはじめ、いろんな人に対して常にコンプレックスを感じていた。

高校になるとコンプレックスは多少落ち着き、周りの友達とも対等に付き合うことができた。きっとみんな自分と同じ程度の学力だから安心できたんだろう。でもそれってつまり、北高の友達を見くびってたということだろ。最悪だ。
この頃からだ。オレは自分のことが好きだなんて勘違いしだしたのは。


いつから差ができたのだろうか?
ヤツラとオレは同じ小学校で、同じような生活をして、同じようにバカなことをやって遊んでた。それがいつしかみんな違う道に進み、気が付いたらオレはヤツラを見上げていた。
でも絶対それを認めたくなかった。原点が同じだからこそ、いつまでも対等でいなければいけない。だからオレは、ヤツラと同じレベルまで、高さまで上がらなければならない。
そう思って、将来は金持ちになろうとか、ビッグになろうとか考えていた。

でもいつしか気づいてしまった、そんな将来にはならないって。
そしてオレが取った行動は、「逃げる」ことだった。
地元から離れ、友人たちとの接触を断つことで、何とかくだらないプライドを保とうとしてきた。

北高の友達には大見得を切ってきた。家出して放浪しアウトローを気取り、さもスゴイことをしているように見せた。でも何てことはない、伯父の家に転がり込んでダラダラフリーターをしているだけだ。

本当のオレを知ったら、みんなきっと軽蔑する。それが怖いんだ。


もしかして、友達は受け止めてくれるかもしれない。…そう思うのはやはり甘いだろうか。でもそれをしないと何も始まらない気がする。
自分から、本当の姿を見せることが全てのスタートのような気がする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?