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WiLLを語ると組織になにが起きるのか?~WiLL-basedマネジメントとは何か?Vol.5~

リスナーからの組織に関するあらゆるお悩みに応えていく、Pallet Radio「はたらきがい向上委員会」。全8回にわたりPalletが提唱している「WiLL-basedマネジメント」について解説します。

パーソナリティーを務めるのは、当社代表の羽山暁子と、当社メンバーで組織開発のエキスパートとして様々なコミュニティのプロジェクトマネージャーを務める(株)そしきのコーチ代表の小松由(こまつ ゆう)氏。

当ラジオはPalletに関わってくださる方限定で公開しており、その内容を一部修正して書き起こしたものをお届けいたします。

▼前回の記事はこちらから▼

小松:本日は初のゲストをお呼びしています。Palletの清水大督さんです、宜しくお願いします。

清水:お招きいただきありがとうございます。Palletでデリバーチームといって、集合研修のリーダーとプロジェクトの企画運営フォローをやっています清水大督です。よろしくお願いします。

小松:前回はあっこさんのウェルビーイングの話をお聞きしたり、Palletが行っているWiLLベースマネジメントの実例紹介などをお話いただいたのですが、リスナーさんからPallet以外の実例も聴きたいとリクエストをいただいたので、他者企業様とも深く関わりのある大督さんをお招きした次第です。

 今回のテーマは、大督さんが実際に一般企業さまにWiLLベースマネジメントを導入していく時に、どのようなプロセスで行っているのか、そしてどのような変化が見られるのかをお聞きしたいと思っています。

清水:2023年に5~6件のプロジェクトに提供した内容になりますが、全3日間のトレーニングのDay1では、自分がやりたいことを書くMyWiLLシートを記入するところから始まります。ですが、みなさん急に自分のWiLLや組織のWiLLを書いてくださいと言われても、頭が回らないので筆が進まない。まずは心理的安全性のつくり方や、ポジティブフィードバックを伝えるスキル的なものをお伝えすることで、受講者同士の関係をほぐして、WiLLを書く前の土壌づくりを中心に行っています。

小松:これを受ける受講者さんは管理職の方が多いんですよね?トレーニングを受ける前ってどんな状態の方が多いんですか?

清水:よく言われるのが「Mustは分かります。Canも自分の中で整理できています。ただWiLLって聞かれるとよくわかりません」ということですね。

羽山:これはすごいあるあるですね。WiLLベースマネジメントを大督さんと一緒に開発し始めてから改めて気づいたんですけど、Palletの定義でいうとWiLLって価値観×未来への意志。あなたが大切にしている価値観はなんなのか?その価値観を大切にしながら、あなたが創る未来への意志はどこにあるのか?と聞くと、よく返ってくるのは「組織のWiLLも伝えられていないのに、自分のWiLLなんて分からないですよ」という声は多いですね。

羽山暁子さん

小松:なるほど。そんなビフォーがあり、Day1ではその土壌を耕して、Day2ではどんなことをやっているんですか?

清水:さっきあっこさんがおっしゃっていましたが、皆さん自分のWiLLが分からない方が多くて、そもそもWiLLを語ったこともないし、意識したこともないし、職場で話せる関係性や場所がない方が多いです。なのでDay2では安心安全な場を作るために必要な、コーチングの傾聴スキルだったり、誰かと話すことで自分を見て「これだ」っていうことを発見することが多いと思うので、そういう体験を作るために当社がつくった質問をしていただき、様々な発見を得るペアワークの実践などを行っています。

 ちょっと話が変わるのですが、私たちって大人になればなるほど世の中や組織に認められてうまくやっていくために必要なことを考えて、社会とすり合わせをしていく中で自分の価値観や考えを形成していきますよね。もちろん社会に適応するために必要な行為ですが、一方でそればかりだと自分のWiLLに気づきにくくなると思うんです。なのでライフラインチャートで自分の人生を0歳から今まで振り返っていただき、何をしていた時に嬉しさや楽しさを感じたのか、何も言われなくてもやっていたことや、二度としたくない最悪な経験など、あまり大人になりすぎていない若い頃の経験を振り返っていくことで、自分が本当は何を大事にしているのかを見つけてもらうワークもやっています。

ライフラインチャートの例

小松:聞いているだけで受けたくなっている自分がいます(笑)。そこからDay3に入るわけですよね?

清水:Day3では、やっと出てきた個人のWiLLと、組織のWiLLとの重なりを見ていき、自分のWiLLを組織のWiLLの中で活かすとしたらどういうことができるのか、ペアワークやグループワークをしながら話し合ってもらいます。

小松:Day1からDay3までが一連の流れで、そのあとは実践につながっていくんですか?

清水:そうですね。全3日間の受講をしながら同時並行で、受講者が自分のチームメンバーにトレーニングでやった内容をやってもらい、1on1で話を聴いてみたり、場づくりのチャレンジをしてもらいます。

小松:なんだか内容を聞くだけでも様々な変化が起こりそうですけど、大督さんが実際に目にした企業様側の変化ってどのようなことがありましたか?

清水:まずは受講者自信がMyWiLLシートを埋めきることで、自分や組織のWiLLって改めてこれなんだと自覚し、そこの共有ゾーンを自分なりに言語化すること自体がとても大きな変化だと思っています。他には自分の中から思わぬ言葉が出てきたことにより、ご自身が変わっていくこと。次にチームメンバーにWiLLを聴くチャレンジの中で、様々なWiLLが出てきたりして、聴き合う文化が徐々に広がっていくという変化がありますね

小松:Day1前の「WiLLなんて考えたことない」という状態から考えると大きな変化が見えている感じがしますけど、あっこさんが目にした変化で印象に残っているところはありますか?

羽山:そうね、IT企業のマネージャーの方が、そもそも自身のWiLLを考えたこともなかったから、メンバーに対して自分はこの価値観を大事にしてこんなチームを作ってこういう仕事がしたいんだ!ということをチームに初めて話をしたら、メンバーが共感してくれて少しずつチームに一体感が出てきましたと語ってくれた時に、それは本当によかったなと思いました。一方でいままでWiLLを語らずしてどうやってチームを作ってきたのだろうと思いつつ、管理職側が少しずつ楽になっていっていることは感じていますね。

小松:大督さんのお話を聞いていて、今までのマネジメントが「Mustベースマネジメント」だったとしたら、それって気を張っていないとできなかったり、コミュニケーションの質という観点でも、結構シビアなコミュニケーションが当たり前だったりするかもしれ、ませんが、WiLLベースマネジメントに気付いていって、自分のWiLLを伝えていくことの大事さに目覚めたら、気付いたら肩の力が抜けて楽になっていくといことが起こるんですね。
 
 改めて大督さんここまで話してみて、みなさんに伝えたいメッセージなどがあればよろしくお願いします。


清水:伝えたいメッセージは「みんなでWiLLを語ろう、Palletが応援するよ」ですね。

小松:素晴らしい、ありがとうございます。あっこさんも締めのメッセージなどあればよろしくお願いします。

羽山:今日は全3日間でPalletが何をやっているのかを話していただきましたが、WiLLベースマネジメントは当社としても仮説検証プロセスの途中だと思っています。もっと多くの会社でWiLLを語りまくると何が起きるのかをさらに事例を集めて、WiLLを語る上で必要な土壌などをみなさんと一緒に明らかにしていけるとすごく楽しいなと思っています。

小松:WiLLを語ったらどんな世界になるのか、語り合いながら検証していくことができたらいいですよね。では続きは次回で!本日もありがとうございました!

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