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境界性パーソナリティ障害に悩む恋人同士がやるべきこと

オリジナル記事掲載日:2021年9月7日

別に境界性パーソナリティ障害に
限った話ではないんですけど、
特にカップルの片方が同障害を
持っている場合は
「話し合い」「確認」が
大事だと思うんですよ。

なぜかって、
「決めつけ」が強いからです。

「自分がない」からこそ相手の心を決めつける

過去の記事で解説しているのですが、
境界性パーソナリティ障害は
「自分がない(自己像が曖昧な)」
精神障害です。

で、そのうえ「他人との境界性があいまい」
(他者と自分を混同してしまう)ので、

相手の心を勝手に決めつける
ことが非常に多いのです。

境界性パーソナリティ障害寛解前の
過去の私自身も言っていたのですが、
相談者さんから以下のような話を
ものすごくよく伺います。

「普通は〇〇すると思うんです。
〇〇しないって事は、私のことが
どうでもいいんですよね?」

「私は愛している人には〇〇します。
でも彼はそれをしないので、
私のことをもう愛していないと
思うんです」

よく「確認しましたか?」とお尋ねするんですよね。

それを言われて「ハッ」となる方も
非常に多いのですが、
境界性パーソナリティ障害当事者の方は
「自分が相手の心を勝手に決めつけている」
ことすら無自覚だったりするのです。

境界性パーソナリティ障害ではないのに影響される時もある

一方、相手が境界性パーソナリティ障害である、
という方からも同じような話をお聞きします。

「彼女はこういう精神状態で
きっと〇〇していると思うんですよね」

「あの人が〇〇するのは、
きっとこういう理由からだと思うんです」

私はやっぱり「確認しましたか?」
って聞きます(笑)。

境界性パーソナリティ障害の恋人と
付き合っている方あるあるなんですけど、
だんだん考え方というか症状が
伝染(うつ)っているような現象が
起きる
んですよねー。なぜか。

彼もしくは彼女が
「相手の話を聞かない」
「相手の心を勝手に決めつける」
人なので、自分も知らない内に
そうなっているのです。

当事者さんよりも
周りの方のほうが厄介で、
「決めつけてませんか?」
「それ本人に聞きました?」
ってお尋ねしても、

「自分は絶対に決めつけてません!」
ですとか
「こんなの本人に聞いたって
どうしようもないでしょ!」

とか言われることがあります。

当事者さんは自分がちょっと
おかしいのではという自覚があるので、
比較的早い段階で
「あっ、本当ですね!」
となるんですけど、
そのパートナー等は
「自分はマトモ」と思っているため、
認めない方がけっこう多いです。

トラブルや喧嘩が絶えない場合、自己愛性パーソナリティ障害を疑う

私はもう何年も前から
「境界性パーソナリティ障害と
自己愛性パーソナリティ障害は惹かれ合う」
と考えています。
ていうか自分がそうだったので。笑

カップルの片方が境界性パーソナリティ障害で、
やたらと怒鳴り合い(殴り合い)の喧嘩をするとか、
トラブルや喧嘩が日々絶えないという場合、
境界性パーソナリティ障害じゃないほうの方の
「自己愛性パーソナリティ障害」を
疑ってみてほしいなあ、と思います。

この2つの障害同士でくっつくと、
2人で自覚して治療の道を目指さない限り
果てしなく泥沼化していっちゃうんですよね。
もしくは必ず別れます。

まあ、別れたほうがお互いのためなので、
私は別に別れてもいいと思うんですけど、
だいたい皆さん「別れたくない」
とおっしゃるので……。

じゃあちゃんと2人で向き合いませんか?
というご提案です。

お互い「決めつけ」が強くなりがちなので、話し合いと確認が大事

最後に提示した
「片方が自己愛性パーソナリティ障害」は
単なる可能性の話なので、
100%そうという訳ではありません。

ただ、片方が境界性パーソナリティ障害を
患っている場合、
「お互いが相手の心を
決めつけがちになってしまう」
というのは色々なカップル・
ご夫婦のお話を聞いていて
導き出した結論なので、
そんなに間違っていないはずです。

ちょっとしたことでも
「話し合い」や「確認」を
してみてください。

よくあるのが、パートナーさんが
「良かれと思って」
黙ってやったのに、
そのせいでトラブルに
発展するケースです。

気を利かせて黙って出かけて
相手がやって欲しそうなことを
やっておいたら、
「私を置いて黙って出かけるとは何事だ!!
お前はやっぱり私を愛してないんだ!!」
とキレられてしまったり、とか。

「こんなささいなことで、
いちいち話し合いしたり
確認しなきゃいけないの?」
と面倒臭くなるくらいなら、
さっさと別れたほうが
お互いのため
ですね。

症状が軽くなってきたら
逐一いろんな報告しなくても
境界性パーソナリティ障害の
症状が安定してきますし、

あるいは報告や確認が
当たり前になりすぎて
自然と面倒臭くならなく
なってくるはずです。

なんとか2人でうまく
やっていきたいのであれば、
それまでちょっと
辛抱してくださいね、
という話です。
嫌なら別れたほうがいいです、
お互いのために。

あ、ちなみに「別れる方法」も
たまにご相談いただきますので、
別れられなくて困っている方は
お気軽に当カウンセリングまでどうぞ。

でも結局は相手の心よりも
自分の心の問題を
覗かれてしまうので、
その勇気がない人は
来ないでください(笑)。

それでは本日はこの辺で。
ごきげんよう、さようなら。

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