ボイスドラマの作り方~ざっくり全体工程・前編~
はじめまして、こんにちは。
ぱれっと研究所の藤花しおんです。
タイトルにある“ボイスドラマ”とは、セリフや効果音、劇中音楽といった音声のみで制作・発表されるドラマです。
他にもオーディオドラマ、放送劇、声劇、ラジオドラマとも呼ばれたりしています。
ちなみにネット配信されているものはサウンドドラマと呼ばれるようで、呼称は時と共にどんどん変化している印象です。
本業の傍らサークル・ぱれっと研究所でボイスドラマを作っておりまして、数えたらCDとして出したものが7作になっておりました。
(そのうち1作はデータ配布形式)
CD化せず、YouTube上で発表したものも含んだらもっと多いのですが、約2年でよくこんなに作れたものだと我ながら感慨深く…。
ただこの2年間、順風満帆だったかといえばそんなこともなく。
お芝居をしたことはあれども、ボイスドラマを一から自分たちで作ったことはないので、文字通り手探りで活動してきました。
最初は何から手をつけていいかわからず、右往左往するばかり。
ネット検索して調べながら進めていましたが、意外と欲しい情報がなく…。
そんな苦労経験があるので、私たちがボイスドラマを作ったり、イベント参加した時の作業や過程をざっくりとですが、noteで残していこうと思います。
これからボイスドラマを作ろうと思っている人たちの参考資料になれれば嬉しいです。
今回は私流のボイスドラマを作る大まかな流れを紹介していきます。
(それぞれの詳細も、後々記事で紹介していければいいな…。)
まず、いきなり作り始める前に、全体の流れを把握して計画を立てることを強くおすすめします。
これをやっておかないと、後々に予算オーバーや締め切り追われる日々になって、大変なことになるやもしれません…。
(私は大変でした!)
全体の工程
1. 企画&スケジュール立て、予算書作成
2. 脚本制作・イラスト制作(仮)
3. キャスティング
4. 収録
5. 編集・ビジュアル周りの制作
6. ジャケット、盤面など発注
7. 現物納品
8. 梱包作業
9. 完成!!
企画&スケジュール立て
ここが原点で一番重要な部分ではないでしょうか。
まずボイスドラマで何を作りたいのか、軸となるコンセプトやテーマを決める。
それを中心に下記の項目を企画書のように埋めていきます。
•企画名:作品タイトルになる部分です。
あとで変更の可能性ありますが、グループで作る時に呼称に困るので仮称でもつけます
•作品形式:CDにしたいのか、データ販売のみにしたいのかなど
•ジャンル:コメディ、SF、NL、BLといったジャンルの方向性。
全年齢向けかどうかもここで決めます
•作品について:主にこの段階で決めているのはあらすじ、世界観、キャラクター構成(登場人数、大まかなキャラ設定)
•構成:作品の大凡の時間。例 40分
•参考資料:資料があれば
後々に変更になる可能性もあるのですが、最初にこれを作っておくメリットとしては、
•グループで制作している際、認識を共有できる
•イラストなど外注する際に活用できる
の2点が大きいと思います。
これを踏まえて、各工程の作業時間を出すためにもスケジュールを立てます。
が、ここでポイントなのですが、完成を何に合わせているか、です。
例えばコミケといったイベントでの頒布を目標にしているなら、開催日に間に合うスケジュールを逆算していく必要があります。
なので、完成品がなくてはならないゴールとなる日をまず出して、各作業の締め切り日を出していきます。
ここでもう1つ。
ボイスドラマを作る上で、どこを自分が作るのか、どれを他所にお願いするのかを、ここで明確にした方がいいです。
ざっくり必要な作業担当は
•脚本
•演出
•音声編集
•ジャケット、盤面デザイン
•イラスト
というところでしょうか。
イラストに関しては必要な人だけですかね。
私たちの場合はいつも登場キャラクターを描いてもらっています。
▼ボイスドラマ「百合短篇集」
https://paleken.net/work/yuri_tanpen.html
これは技術的に無理だから誰かにお願いしたい、という時に身近にお願いできる人がいればラッキーです。
そうでなければ依頼先を探さなければいけません。
今だとSNSで募集したり、クラウドワークスやココナラといったクラウドソーシングを利用するのが一般的でしょうか。
となると、依頼先を探すのと制作時間も多めに確保して、スケジュールに加味することが必要になってきます。
考えること多いですよね〜…。
なので、作業工程の担当の明確化は早いうちにしておいた方が良いです。
私的に一番頭が痛い予算書
私たちは毎回作ったものが全部はけたら、収支トントン目指しで作っています。
まあ、結局色々こだわって赤字になるがちですが…。
まずは支出見込みを出します。
•制作費(スタジオ代、イラスト、脚本など)
•発注費(ジャケット、CD盤作成など)
まだ実際に依頼していないと思うので、業者さんのサイトなど見比べて、大体の相場感を調べて設定します。
自分がどんな仕様の作品にしたいかで、金額も差が出てくるので注意してください。
例えばCDケースもスリムケースや、アルバムのような厚くしっかりしたものまで様々です。
トータルの支出見込みが出たら、今度はそこから販売価格(仮)を出します。
●枚の頒布を目指そう!という目標値があれば、1枚単価が出せると思います。
これ、手順逆でもいいかと。
まず販売価格と枚数を決めて、収入見積もりを出してから、それを支出見積もりの各項目に割り当てていく。
私はこの予算案を最初に作ります。
何も計画立てないではじめると、イラスト発注だけでものすごい料金がかかって大赤字に…なんてことがありました(笑)
好きなことを長く続けていくためにも、お金の問題が負担にならないように計画を立てしましょう!
だいぶ前のものですが、参考資料にうちの予算書載せます。
金額の部分は生々しいので伏せさせてください(汗)
※サークル内で済む工程は金銭発生しないので、音声編集などは予算書に入っていないです
思った以上に長くなってきたので、前後編に記事を分けようと思います。
後編はあまり間があかないうちに書きます!
ここまで閲覧いただきありがとうございます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました! いただいたサポートは音声作品の制作費にしていこうと思います☆