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【No.3】 鏡の中の私と私のありたい私 〜俺は俺に150万円投資した〜

2年前、タイでの長期出張で半年間滞在して、その間は死ぬほど働いて、でも哲学とか経済学とか社会科学に関する本を色々読んだり、ネットやSNSとかYoutubeで同じ分野や、金融とか美容・健康について調べたり。その頃から自分をアップデートする方法を考えていて、帰国してから総額150万ぶっこんで自己投資を始めた話を書いてみようと思います。

このシリーズにおける過去の記事はこちら

 最近、メガネを新しくした。
 どうも昨秋からメンタルが下降して、仕事とか種々の影響で3〜5月が鬱の底だったらしい。6月頭の週末に、気分転換のためにメガネを新しくした。次の週、東京と大阪から友人が福井にやってきたが、その直前で新しいメガネが仕上がってくれた。鯖江にあるボストンクラブのスタッフさんが一緒に選んでくれて、"多角形"と"丸型"のメガネで悩んだ。"どちらも良いです。いや、本当に!"っと言ってくれて、最終的にこれから流行すると言われる"多角形"を推してくれた。実はスゴく評判が良くて、本当に嬉しくて頭が上がらない。私は賭けに勝ったようだ。

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選ばされる選択と偽りの自己像

 母親から愛を一心に受けながらスクスクと育ち、何不自由の無い子供が初めて鏡に映る自分と向き合う時、鏡に映る自分をどう捉えるだろうか?
全知全能と考える人はわずかで、ほとんどは周りと比較して無力な赤ん坊である現実を認識させられるのだろう。己の描く自己像が砕かれる瞬間であり、自分自身を他者がどのように見ているか確認することを手助けするために、他者が自分をどのように見ているのかについての空想を他人に投影し始める瞬間でもある。だから、私たちは自分について周囲がどのように考えるかソワソワしたり、他人の目を気にしてしまう。

 今は多様性が認められて、他人と違う個性を発揮するのが普通になりつつある潮流であっても、私たちは平均的な選択や周囲から目立たない自己像を求めがちだと思う。それはファッションだけでなく、プライベートな選択(恋愛・結婚・キャリア・生活)でも同じと思う。自分の想いとは別に、"周りがこうなんだし"、"普通はこうだよね"っという言葉によって、自分の選択肢と描く自己像が変化してしまい、後々になって"こんなはずではなかった"っと言ってしまうのではないだろうか。

 コロナ禍の2020年、私は哲学書と経済学書を読んでいて、テレビもyoutubeも同じようなジャンルのモノを見ていた。ある経済学者の名言があり、"経済の変化で社会も変化し、私たちの価値観も物事の見方も変わる。私たちの選択も、構造の変化によって選ばされてしまう"っと。それが正しいならば、昨日の常識は明日の非常識になり、理想とするモデルも変わってしまい、ついには描く自己像も変わるだろう。

 巷で言われる心地の良い宣伝文句も、周囲から推される他人から見た自己像も、時として無責任で適当で、明日にはガラリと変わりかねないのだ。

鏡に映らない私の内面

 私の良い点は、他人の話を最後まで聞くことだ。しかし、聞きすぎて自分の意見を無意識に曲げてしまうこともある。前にも書いたが、自己肯定感が低いので、自分を騙してしまう事もある。謙虚と言えば謙虚であり、どんなに褒められても、どんなに喝采を浴びても、どこか他人事のようで、その先に悪魔が潜んでいるように思ってしまう。イジメの経験から来ているようにも思うし、嫉妬されやすいと知っているからだとも思うし、親の教育の影響にも思う。そして、その果てには心を開けない自分が出来上がった。

 しかし、上述のように周囲の意見は、時として無責任で適当で、明日には変わるかもしれないのなら、自分の描く自己像を追求するのが最善としか思えない。あるエッセイに、"10年遅れていると思う"っと書いた。これは自分が周りよりも10年遅れていると卑下した文章であり、逆に残り時間をどう精一杯生きていこうかと考えた内面の吐露でもある。

 タイにいる時、一緒に仕事をしたタイ人には若い女性が多く、ご飯とか飲みにも行った。誰かに"26〜28歳に見える"っと言われ、"30後半だよ"っと言うと顔が固まっていた。

私のありたい私とは?

 それを思い出しながら、"10年を取り戻す"と決めた。
 しかし、時代の変化とともに、求められるモデル像は変化するし、己の求める自己像も変化するだろう。ならば、変わらない理想像とは何か?

頭の中にあるのは、"知性的"である事。
キーワードを並べてみた。

・センスがある
・洗練されている
・品がある
・知性的である(教養がある)
・若さがある
・スマートである
・都会的である

 せいぜい、上の7個ぐらいだと思う。若さがあるっと言っても、20代で着る服が似合う事を求めてはいない。その時々で似合う自分の姿があるはずで、それらのバランスをもたらすのがセンスだと思う。それらを成立させるために必要なことは何だろうか?っと考えていくと、自分のやるべき方向性が見えてくると思う。美容だけではなくて、服にもお金が掛かるだろうが、全部満たせばモテる姿にもなるであろうし、まさに最強の自己投資であって、リスクは何もない。これらをコツコツを研究してアップデートをしていくうちに、その先に浮かび上がる自分の姿はどのようになるだろうか?

 今は、その実験の最中である。

 最初に戻るが、メガネを新しくした。
 実を言うと、私の姿を見て実年齢以上を言う人は少ない。
 メガネを選んだのは私だが、ある意味でメガネに選ばれている。
 私は賭けに勝ったようだ。


最後に

 駅前留学も続けている。
 このシリーズのメインは"美容"であるが、ジム活で体を鍛えてもいて、その目的の1つは姿勢矯正である。人前に立ち、何かを伝える機会は増えるばかりだし、春にマネージャーになったため、自分の話す内容でお金が動くステージにもいる。こんな時の自分の佇まいには市場価値があり、その価値で仕事の良し悪しも決まってくる。世界の中の私は、自分がどんな人間でどんな事を考えているか、佇まいで理解させなくてはならない。

 The West Wingというドラマがアメリカにあり、今でもDVDを全シリーズ持っている。あるシーンがyoutubeで上がっていた。どんなに疲れていても、そこで放つ言葉によって、その佇まいによって、時として人々はそれに惹き込まれていく。
 これが知性だと思う。


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