PadmaDALI ヨガ/漢方/薬膳

日々の小さな幸せを大切に、心身ともに快適に過ごせるヒントを文章に書き留めています。 酷…

PadmaDALI ヨガ/漢方/薬膳

日々の小さな幸せを大切に、心身ともに快適に過ごせるヒントを文章に書き留めています。 酷いアレルギー体質、igG4抗体異常という難病と共に生きる40代。10年間の漢方カウンセラー、12年間のヨガ講師を努める。

最近の記事

『気血水論⑤』〜水滞とは〜

水(すい)は血液以外の体液です。体に潤いを与え、不要なものを排出していますが、水滞とは「水の流れが滞っている状態です」 主な症状は 身体が重くだるい/むくみやすい/吐き気やめまいが起きる/胃腸が弱く軟便・下痢傾向/雨の日に体調が悪い/鼻水や痰が多く出る/朝手指がこわばる/ジュクジュクした湿疹ができる などがあります。 水滞の原因は水分のとり過ぎと水分代謝の低下です。 仕事中のコーヒーやエナジードリンク、食事中のお茶や水、仕事帰りのビール、また女性に多い美容のためのミネラルウォ

    • 『気血水論④』〜瘀血(おけつ)とは〜

      血(けつ)は、血液のことだけでなく、思考や記憶力、視力などに栄養を送っていますが、瘀血(おけつ)とは、「血液の流れが悪くなり、体のあちこちで滞っている状態」をいいます。 主な症状は 顔色が暗く唇が紫色/シミやアザが目立つ/目の下のクマが気になる/血管が紫色で目立つ/足の冷えと顔ののぼせ/足や腰など同部位が痛む/生理痛が重く血塊が出る などがあります。 西洋医学では、瘀血という概念は取り上げられていません。しかし東洋医学で瘀血は様々な病気に関係し、また多くの慢性病の元と考え

      • 『気血水論③』〜血虚とは〜

        血虚とは身体を栄養を供給し潤す血が不足している状態をいいます。 主な症状としては 皮膚がカサカサする/顔色が悪く艶がない/過小月経・月経遅れ/爪がもろく色がうすい/よく夢をみる・不眠/動悸・めまい/視力減退・目のかすみ などがあります。 春は五臓の『肝(かん)』の季節ですね。 血を貯蔵する『肝』の血虚の場合、 眼精疲労/視力低下/まぶしさ/めまい/立ちくらみ/爪がもろく色がうすい/抜け毛/筋肉のけいれん・こむらがえり/ひきつり/生理不順 などがあります。 血の気が多いという

        • 『気血水論②』〜気滞とは〜

          「気」は、生命を維持するためのエネルギーですが、気が停滞することを「気滞(きたい)」といいます。 脇やお腹の張り/抑うつ傾向/ゲップがでる/イライラする/偏頭痛がある/喉がつまるような感覚がある などの症状ありますが、 代表的な気滞の症状として「梅核気(ばいかくき)」があります。 梅核気は文字通り、梅の種が喉につかえている感じがすることから名づけられました。しかし実際には喉に何もできてはいないため、吐き出したり飲み込んだりすることはできません。検査をしても何も見つからないので

        『気血水論⑤』〜水滞とは〜

           『気血水論①』〜気虚とは〜

          心身を健康に保ち、病気を防ぐためには、自身の身体の個性について知っておくことが大切ですが、身体の個性を知る為の物差しとして、漢方には「陰陽論」、「五行論」、そして「気血水論」があります。 そこで今月から5ヶ月に渡り『気血水の体質』ついてお話しします。 気血水とは、基本的な人体の構成成分で、それぞれの特徴から、気を陽(陽気)に、血・水(津液)を陰(陰液)に分けて考えます。 気血水(津液)は、互いに助け合い、コントロールしあい、密接に関係しあいながら全身をめぐり、生理機能を営ん

           『気血水論①』〜気虚とは〜

          いま、ここ、わたし。

          どんより、じめじめ、蒸し暑く、心身の不快指数が高い日が増えましたね。 自分が乾ききらない洗濯物になったようだ......と思った方(漢方では湿邪〈しつじゃ〉といいます)は、汗をかいて発散させてくださいね。思い切ってイメチェンや新しい学びなど、何かを変えて気分転換しましょう。 養生(命を養う行い)には様々なジャンルがありますが、今回は心の養生=『心養生』についてお伝えします。 人は皆、空のように限りなく広く、海のように深い心を持っています。 よく動き、コロコロ変わり、同じ状

          いま、ここ、わたし。

          『陰陽論』

          陽気が盛んな季節になりました。 晴れた日は1日の始まりに、太陽が元気を与えてくれますね。 東洋思想の二元論では、森羅万象は陰と陽の二つの要素から成り立っていると考えます。 具体的には天と地、光と闇、昼と夜、男と女、熱と寒、表と裏etc...陽と陰2つの性質が関わり合っており、この2つはバランスをとりながら対立・抑制・助け合い・依存しあう関係にあり、これが大自然の一般的な法則であり、万物の発生と消滅の根本であると考えます。 ・太陽が沈みだんだんと夜が更け月が輝く ・エネルギッ

          サーカディアンリズム

          夏本番です。 朝陽を浴びて伸びやあくびをして、「さあ今日も頑張ろう」と1日の始まりに感謝できていますか? そもそも、夜ぐっすり眠って朝スッキリ目覚めることができていますか❔家族の都合やお仕事、その時の気分もありますから難しいかもしれませんね。 そこで今月のキーワードは"サーカディアンリズム(circadian rhythm)"です。 生物に備わる昼と夜を作り出す1日のリズムのことなのですが、体内時計と思っていただくと良いです。 眠る/起きる/食べる/排泄する/働く/運動する

          サーカディアンリズム

          五行論『脾』

          今年も豪雨のニュースをよく見ます。 漢方では、天候と体調は影響し合うと考えられていますが、6月、7月の梅雨時期の湿気によって最も影響を受けやすいのが胃腸です。 食欲がでない、もたれるなどの症状が出やすくなり、手足の浮腫を生じやすく、身体が重だるく感じられます。 湿気により食物の消化力が落ちると、十分なエネルギーが補給されず、疲れやすくもなります。 そこで今月は漢方の五行説"土ー脾"についてお話しします。 大まかに言うと脾には『食べ物や飲み物から得た栄養で、"気"、"血"、

          夏は排毒の季節!

          「✳︎業病(ゴウビョウ)を得たら、断食をして、土の中にもぐれ」とはお釈迦様の教えです。 動物は、怪我をしたり病気になると食を断ちます。治るまで餌を与えても食べず、自然の環境の中でお腹を地べたに接して回復を待つそうです。 私たちは病気になるといつにも増して「栄養だ、薬だ」と身体に何かを入れることばかりを考えます。 ダイエットに関してでさえ「何を食べたら痩せるのか?」と聞かれるのですが、健康のカギは、空腹の時間を長くすることにあります。 夏は排毒に最も適した季節です。 気温も