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学校でも仕事場でもできない経験が、ここにはある。フリーランスの私が、事業運営型インターンで学んだこと【PAddle卒業生コラム・もも】

こんにちは!「みちとつながるコミュニティPAddle」 note編集部です。

PAddleは18歳〜22歳の“センパイ”が、中学生〜高校生に向けて進路選択を自分の意思で行うために「視野を広げる」コーチングを提供するサービスです!

大学の総合型選抜に向けた志望理由書や面接対策も行っており、サービス開始1年目の昨年はお茶の水女子大学に推薦で合格する高校生が出るなど、事業としても成長を続けています。

さて、今回からこれまでPAddleでの運営に携わってきた卒業メンバーによるコラムを不定期でお届けします!

PAddleは、合同会社ハピオブの学生インターンメンバーが運営を担当しています。中高生にコーチングを行うセンパイと兼任しており、インターン生だけで運営がまわっているのが特徴です。

中高生向けにイベント開催もしています!

サービスの立ち上げも発起人の代表・まっすーを始めとした数人の学生インターンメンバーが行い、自分たちでサービスの方向性や料金を検討することでここまでのサービスに結びつけました。

企業とは一線を画した形で、「事業運営」を自分たちで行うPAddleのインターン。自分たちの責任ですべてが決まり、物事が動いていく経験を通じて、インターン生はどのようなことを学ぶのでしょうか?

自らの道を選び、インターンを卒業したメンバーに、インターンを始めたきっかけやPAddleでの経験を通じて学んだことを話してもらいます。

第一回は、サービス開始時から約1年半インターン生として活動した水村桃夏(もも)です。

高校卒業後、フリーランスに。インターンをするつもりはなかった(PAddleに入った理由)

こんにちは!フリーランスとして編集やライターの仕事をしている「書く人」、水村桃夏(もも)です。

PAddleには2022年1月から参加。サービスの開始時期から約一年半に渡って活動をしています。広報としてSNS発信の統括やインターンメンバーの採用に関わるなど、PAddleではジャンルを問わず本当にさまざまな取り組みに携わってきました!

そんな私は2023年5月現在、20歳。まわりの友達は大学3年生をしている中、フリーランスとして社会人と同じような生活を送っています。

高校卒業後、進学はせずに人生の空白期間を作る「ギャップイヤー」を経験し、そのまま「書く」ことを中心にさまざまなお困りごとに手を貸す仕事を始めたからです。

▼詳しいプロフィールはこちら

私はギャップイヤー中にPAddleへの参加を決めました。

PAddleの発起人・まっすーやメンバーのはな(卒業済)が同じ高校出身で「高校生向けに進路選択の支援を行う事業を立ち上げている」と聞き、興味を持ったのがきっかけです。

試しにミーティングの見学に行くと、そこでは自分が想像していたよりもはるかに密な話し合いが行われていました。

しかも話題にあげているのは「中高生が視野を広げることで、どのような良いことがあるか?」

「高校を卒業するときに知っている選択肢なんて、社会から見たらごく僅かなのに、なんで大学に行くために学びたいことを絞らなくてはいけないんだろう?」と思いギャップイヤーを始めた私にとっては物申したいことばかりで、見学にもかかわらず沢山発言をしてしまいました。(笑)

▼ギャップイヤーを選んだ理由はこちらの記事から

また、そんな私を当時のメンバーや合同会社ハピオブ代表の島田さんが暖かく迎えてくれたのも印象的でした。そもそもインターンといえば、大学生や専門学生などいわゆる学生がやるもの。

ギャップイヤー中、ましてや間も無くフリーランスになる私がインターンをして良いのか?と不安に思っていましたが、良い意味で気にせずに受け入れたことは私にとってある意味衝撃的であり「この人たちに囲まれて生きていたいな」と感じたことを今も覚えています。

会議でみんなと撮った写真。テーマは目の前にあるもの!?

毎回が自分をアップデートする時間。PAddleでの経験から学んだこと

さて、私は2023年3月にPAddleを卒業しました!在籍期間は1年と3ヶ月。オンラインでの活動を中心としているPAddleですが、この期間を通じて本当に大好きな仲間と出会うことができました。

また、この一年は本当にたくさんの悩みにぶつかり、色々な経験も積んだ期間でもありました。会議後にひっそりと泣いたのも数知れず(笑)、その度に自分をアップデートできたと思っています。

私が現在の生業としているフリーランスもかなり自由にチャレンジができる働き方ではありますが、PAddleでの経験にはそこですら得られない要素が沢山詰まっていました。

ここでは、その中でも特に「PAddleじゃなかったら学べなかった!経験できなかった!」と思うことを3つ取り上げます。

事業を運営する上でのすべてに「チャレンジできる」

PAddleでは、サービスを運営する上で私たちが大切にしたいことから中高生に提供する内容、今後の展望まで全員が網羅的に考えます。

特に私が参加してから半年間はサービスの立ち上げ期として本当に話し合うべきこともやるべきことも多く、常に時間に追われていた記憶です。目の前のサービス以外にもメンバー同士の動きやすさや未来のことを考えたりと、やるべきことは挙げるとキリがありません。

↑メンバーとして入ってから、当時必死に運用したInstagram

でもこれは、社会人ですらなかなかできない経験です。なぜならPAddleでの活動はすべて「チャレンジしたいから」という理由だけで取り組むことができるから。

たしかに起業やチームのリーダー経験によって事業を運営する上でのすべてに関わることはできるかもしれませんが、そこには責任が伴います。「やったことはないけどやってみたい」という声に対して手放しに「良いよ!」とは言えませんよね。

実際、私はPAddleに入っている間さまざまな企業の方とフリーランスのお仕事をしたり話を聞いたりしましたが、私のできることは「書く」お仕事。そこから派生した仕事にチャレンジしてみたい気持ちはあったものの、それだけで手を伸ばすのはなかなか難しいものでした。

そんな時期にPAddleに入っていたことで、私は色々なことに手を伸ばすことができたと考えています。デザインやSNS運用、チームマネジメントなど、お仕事でご一緒した社会人の方の仕事を見よう見真似でPAddleでアウトプットし、自分の知識に変えていました。

こうした経験があったことで、私は今SNS運用やデザイン、さらには一つの会社の役員としてチームメンバーの働く環境を整えたりと、仕事の幅を広げることができました。

PAddleを通じて、私自身も視野が広がった感覚です。

人にものを頼むって、こんなに難しい

私はPAddleで広報チームのリーダーとインターン採用を担当させてもらいました。

そこで感じたのは、誰かにものを頼むことの難しさです。

これは「ものを頼む際に、申し訳なさや不安を感じる」ことでもあるのですが、それ以上に私は「これが欲しい!こうしてほしい!」と思ったものを相手がぴったりと出してくれるかは分からないという意味で難しさを感じました。

例えば、朝食に食パンのトーストが食べたかったとして「パンが食べたいです」と伝えたら、出てきたのは焼いていないただの食パンだった!「食パンのトーストが食べたいです」と伝えなければならないよね。といった感じでしょうか。

頼みごとをするときは、相手にどんなものがほしいのか?どのくらいほしいのか?そもそもなぜこれを頼んでいるのか?など、適切な情報を正しく伝えなければならない。

これは自分にとって大きな学びでした。最近ではさまざまな方にお仕事を依頼させていただくことも増えたのですが、この学びは私の宝物となり、今も生きています。

どんなシーンでも活かせる対話力

最後にお伝えしたいのは「対話力」です。

PAddleではとにかくメンバーが対話し、お互いの意見を聞き合うことを大切にしています。

対話は、中高生に対するサービスでも導入しています

例えば、週に一度実施される全体会議では、必ず全員が話に参加する形で事業に関する対話を実施。ファシリテーターが時間や話題の区切りを管理しながら、その時間内で結論に持っていくのですが、これは簡単そうに見えてかなり難しいことです。

意見を言い合っているうちにどんどん論点がズレていく。意見がまとまらず、平行線になってしまう。そもそも意見を言っているのが一部の人しかいない......5~10人ほどのメンバーで話し合いとして対話を行うのは、難儀を極めます。

また、討論をしてはいけないのも難しいポイントでした。

事業を運営する上でAかBかの選択をする機会は多くあるのですが、全員が会議に参加しているPAddleの性質上、どうしても意見は割れてしまいます。

しかし会議には時間の制限がありますし、いつまでも同じことを話し合うわけにはいかないため、結論を時間内に出さなくてはいけません。

個人的に、対話とは話がクロスすることでも、どちらか一方が話し続けることでもなく、上へ上へと意見が積み上がっていくイメージを持っているのですが、その状態を作るには「必要な情報がメンバー全員に行き渡らせる」「結論が出なかったらどうするか事前に共有しておく」など非常に多くの工夫が必要になります。

こんな風に、オフラインとオンラインが入り混じることも!

もちろん、私も最初は意見がとっ散らかってしまったり、逆に分からなくなってしまった!という経験が多くありました。ファシリテーター(司会進行)を務めた会議で話し合いがうまく行かず、その後一日中ベッドから動けなくなったこともあったり......。もちろんこれは落ち込み過ぎですが。

しかし、PAddleで対話の回数を重ね、会議や代表・島田さんとの定期的な面談、メンバーの様子から対話スキルを吸収していくと、いつの間にか対話は上手くなっていくもの。

最終的にはかなり話し合いの密度を上がったと思っていますし、まわりからも「落ち着いて会話ができるようになったね」と言われるようになりました!

実は私は、PAddleに入った当初から「自分には対話力がある」と考えていました。

高校がアクティブラーニング(自分達で能動的に学習を進め、まわりの生徒と話し合いながら理解を進める)方式で授業を受けていましたし、話し合いの進行をすることへの苦手意識もなかったため、少なくとも悲惨なことにはならないだろうと高を括っていたんです。

しかし実際にやってみると思い通りには全くいかないもの。たしかに私はベースの対話力はあったかもしれませんが、それは「無制限」な時間の中で「答えを出さなくても良い場合」という条件のついた対話力だったからです。

社会に出ると求められるのは「結果を出すための対話力」。ただのお茶会や深イイ話は残念ながら社会であまり役に立ちません。

だからこそ、この力がPAddleを通じて身についたのは本当に嬉しいことですし、自分の糧になったと考えています。

さいごに

ここまでPAddleで学んだことを述べてきましたが、私が何よりもPAddleに入ってよかったと感じているのは、上で学んだことを私と同じように身につけている、もしくは身につけるために一緒に努力する仲間と活動ができたことです。

特に最後の対話力については、PAddleメンバーならではの温度感や色を感じるポイントです。対話力がある人とする会話は、心地よくて気持ちが良い。そう考えています。

会話のリズム、言葉の選び方はもちろん、必要なときに必要なボールを出してくれる人たちと過ごす時間は、私にとって癒しの時間でもありました。心は穏やかなのに、頭の中はフル回転。言い換えるなら、「頭を動かすリラックスタイム」ですね!

***

今回わたしは、PAddleで学んできたことを元に本格的に社会人・フリーランスとして働くために「卒業」という選択をしました。

一年半もの間、学生ではない私に「チャレンジの場」を利用させてくれたハピオブ代表の島田さん、事業運営リーダーのまっすー、メンバーのみんな、サービスを利用してくれた中高生の皆さんに本当に感謝しています!

PAddleをインターン生にとって「自分の学んだことを最大限にアウトプットできる庭」であり続けたら嬉しいと思いながら、今回はこんなところで締めさせていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました🌸


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