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スマホRPGでこれより面白いゲーム存在すんの?

どーも、オハコンバンニチワ。パチ太郎です。今回分析したゲームはスマホゲーム「FANTASIAN」です。プレイして感動しました。スマホのクオリティではないです。据え置き型のゲームをプレイしているような感覚でした。そんな素晴らしいゲームを紹介しつつ、どう面白いのか考えていこうと思います。
今回は今までやってきた、「コンセプトを考える」や「フロー理論」のようなフレームワークを利用せずに話を進めていこうと思います。また、いつも通り長文になると思いますので、よろしくお願します。

1.FANTASIAN概要

メーカー:ミストウォーカー
プラットフォーム:Apple Arcade
概要:坂口博信×植松伸夫(FFコンビ)が手掛ける作品
ジオラマ背景に3DCGのキャラが冒険を進める斬新な表現を用いたコマンドバトルRPG、機械と魔法が入り混じった世界(FF Ⅶぽい...笑)

2.世界観について

「ジオラマ世界で3DCGのキャラクターが動き回る」というのは、直観的に違和感を感じそうだが、全く感じなかった。その理由は、何だろうか?

・キャラクターと建物の比率が丁度よいバランスに保たれている
・キャラクターの顔デザイン
→ジオラマ風(人形)
・ボイス無
→人形だから喋れない、世界観を壊さない要素
・ジオラマの本格的な作り込み
→実物を作って検証したらしい
・BGM

これらの要素により、本当にジオラマの世界にいるような気分になってきます。
世界観について知識不足でこれ以上詳しく言及できないので、悪しからず。

3.ストーリーについて

メインストーリーとサブストーリーの2軸で構成されています。
王道PRGを体験された方は、「ああ、王道の流れね」となるようなゲームフローとなっています。

メインストーリー(ゲーム全体の3割)
①主人公が記憶を戻すため旅開始➡②仲間増える➡③黒幕登場➡④黒幕を倒すため仲間増やす、①継続➡主人公の記憶戻る➡⑤黒幕撃破

要所要所で操作できるキャラクターに制限がかかり、最終的に全メンバー(8体)を利用することになるため、それぞれの個性を理解しながらストーリーを進めることができる設計になっている。(FFぽい笑)

サブストーリー(ゲーム全体の7割)
・キャラクターの武器防具の入手
・キャラクターの過去を知ることができる

王道PRGでありがちなサブストーリーの方が長く、メインストーリーを忘れがちになるパターンですが、このゲームではそのようことは起きません。
理由は2つです。
①サブストーリーは、メインストーリー攻略のために必須となる要素であるため目的を忘れてしまうことはないでしょう。
②ゲーム後半(第二部)になると、どこへ行っても目的を忘れさせない仕掛けが施されているため、最終的に何をすべきなのかが常に意識させられます。
これら設計は、モチベーションを保ちながら遊べる要素の1つですね。

4.戦闘について

ターン制のコマンドバトルシステム(3 VS 多数)
画像右下に表示されているキャラのアイコン順でターンが回ってきます。

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攻撃方法は、「エイミング機能」(下図参照)を搭載しており、プレイヤーがターゲットを単体or複数を好きに決めることができます。

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面白ポイント
・エイミング機能で複数同時攻撃が楽しすぎる点、より多くの敵をターゲットに取り攻撃できた時の爽快感が良い
・戦略と戦術の両方をよく考えて戦わないとレベルが高くても死んでしまう
・ボス戦でのBGMが最高にかっこよい(笑)

5.難易度について(戦闘)

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各ボスがとても強く、所々でレベルを上げていかないと詰みます。
ボスまではサクサク進み、ボス前でレベル上げを繰り返していくイメージです。

面白いポイント
・クエストによっては、使用キャラに制限がかかるため全キャラの使い方をマスターする必要があるところ
・緊張と緩和のバランスがうまく取れているところ
→ボス戦後に難易度が落ちるため、上達していると錯覚できる(バーチャルフロー)
・後半のボス戦になるにつれて、フロー状態に入りやすくなる設計

※フロー状態、バーチャルフローは以下のnoteで説明されている

6.ゲームサイクル

ゲーム内容をまとめると以下のようになるだろう。

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マネタイズを独立させることで、ゲーム制作のみに集中できています。
ただ、サブスクモデルだと価格が均一化されてしまうので大きな利益を生み出すことは難しいと言えるだろう。これだけの大規模開発で予算はしっかりと回収できているのか気になりますね。

7.共感について

作品が面白いかどうかをきめる指標の1つとして「共感」という言葉が出てくるだろうと思います。

「共感」
他者と喜怒哀楽の感情を共有することを指す。もしくはその感情のこと。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

自分は、「ある媒体を通して人に影響を与える」と解釈しています。

キャラクターや世界観の訴える内容に共感できると、作品は人々から受け入れられ、ハマってしまいます。
理由は、「仲間意識」や「安心感」を得ることができるからです。
実際に、カウンセリングやビジネスシーンでも多く利用されています。

共感にはレベルが存在していると考えています。

レベル1: 見たことがある、聞いたことがある
レベル2: 理解できる、同情できる
レベル3: 思い入れがある経験がある

レベルが上がるほど、共感されやすくなっていきます。また、特定の共感に対して共感できる人(母数)が多いほど作品は人気になりやすいと感じました。

共感レベル3の具体的な作品
近年:「あつまれどうぶつの森」、「イカゲーム」、「ウマ娘」など
通年:「ガンダム」、「ヱヴァンゲリヲン」など

前置きが長くなってしまいましたが、今作品の共感レベルはどの程度なのでしょうか?

(感想)
ファンタジー色の強いゲームという点や仲間同士の絡みが多くない点で、レベル1~2の間らへんにいると思っています。故に、大勢からの人気を獲得できていないのだと思います。(プロモーションなど他にも理由はある)

8.最後に

いかがだったでしょうか。ゲームの分析って本当に難しいですね。ゲームの面白さをどのように因数分解していくのかは、目的、ゲーム内容、人によって異なると思います。理系の自分としては、答えを1つにしてほしいと思ってしまいますね。毎回時間がかかってしまうので、分析用のフレームワークをいくつか作っておきたいですね。

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