ミッション・ビジョン・バリューとはなにか
ここ最近、ミッション、ビジョン、バリューを言語化し、経営に活かそうと導入する企業が増えています。
今回のnoteではこのミッション、ビジョン、バリューについて解説いたします。
ミッション、ビジョン、バリューとは何か?
まずはこれらの言葉の定義から確認します。
先ほどよりミッション、ビジョン、バリュー(MVV)という表現を使っておりますが、他にも経営理念などと表す場合もあります。
これはいろんな書籍や記事、人によって使っている表現や意味が若干異なりますのでご了承ください。(今回の内容は筆者が所属する「一般社団法人リネジツ」が提唱する表現や定義となっております。)
それぞれの定義は以下の通りです。
また、5W1hなどの他の視点で説明するとこうなります。
そして、よりこれらをより経営に落とし込むために必要なことが、以下となります。
・ミッションは、社長の言いたいことが伝わる表現になっているかどうか?
・ビジョンは、それを聞いた人が共感してくれるかどうか?
・バリューは、メンバーや社員がいかに自分ごととして捉えられるかどうか?
これらを意識して、言語化していただきたいと思います。
なぜ今、必要なのか?
ではなぜ今、企業にとってミッション、ビジョン、バリューが必要なのでしょうか?
商品、サービスの差別化だけでは選ばれない
今、世界にはモノや商品・サービスが溢れています。そしてそれらはある一定以上の品質があり、粗悪品はあまり見当たりません。さらにそれらの機能などは様々に差別化されていて、買う側は迷ってしまうことが多いです。
むしろ機能などの差別化だけでは商品を選んでもらえないのです。
では、何で選ばれるのかというと、その商品・サービスを作っている企業や人の世界観です。
もっと言うと、前述したWhy、ミッションに共感して購買の選択を決めている消費者が多くなっています。良い例がAppleです。Apple信者は、iPhoneやiMacを機能で選ぶのではなく、Appleの世界観で商品を買っています。Appleの製品を持っている人は、Appleの商品・サービスを揃えようとするのです。
(このことについて詳しく知りたい方は、YouTubeにて、サイモン・シネック「Whyから始めよ!」を検索して、見てみてください。)
具体的にどのようなメリットがあるのか?
では、ミッション、ビジョン、バリューを言語化し、経営に落とし込むことで、その企業には具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
コトラーのマーケティング3.0「価値主導のマーケティング」
「現代マーケティングの父」と呼ばれるフィリップ・コトラー氏が提唱する、「マーケティング3.0」では、「企業のミッション・ビジョン・バリュー」自体がマーケティングのガイドラインになる、としています。
製品中心のマーケティング(マーケティング1.0)から、消費者志向(マーケティング2.0)となり、現代のマーケティング3.0は、価値主導マーケティングと言われています。
要は、製品の機能ではなく消費者を満足させることでもなく、企業のミッション、ビジョン、バリュー・価値によってこそ、マーケティングを効果的に進めることができるのです。
企業、顧客、従業員間におけるマーケティング効果
また、ミッション・ビジョン・バリューは、「企業と従業員間」、「企業と顧客間」、「従業員と顧客間」のすべてで効果を発揮します。
「企業と従業員間」においては、インターナル・マーケティングと呼ばれ、社員教育や社員の企業に対するロイヤリティを高めることができます。ミッション・ビジョン・バリューに共感する社員が増えると、長い期間働いてくれて、自律的に考えて行動してくれるようになります。
最近では、採用において求職者がその企業のミッション・ビジョン・バリューに共感できるかということが、採用成功のポイントとなっています。
「企業と顧客間」では、上述した一般的に言うマーケティングの効果です。「従業員と顧客間」では、インタラクティブ・マーケティングと呼ばれ、ミッションはある意味、企業の顧客に対する約束となります。その約束を守るためにも、従業員はサービスの品質向上や均質化に努めるようになります。
以上のように、ミッション・ビジョン・バリューを言語化し、経営に落とし込むということは、経営上の様々なメリットが得られるのです。
これを見られている方も、まずはミッション・ビジョン・バリューの言語化から始めてみてはいかがでしょうか?
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