LUMIX G100とゆく│大切なひとの大切なときを撮る
7月の空に、雲が流れる。
新幹線、窓際の席。見慣れた車窓に、シャッターを切っている。窓辺に置かれたカメラは、LUMIX G100。
Panasonic様からお借りしているミラーレス一眼カメラ、LUMIX G100。片手に収まるほど小型で、操作性も良く、気軽に持ち出せるのが特徴だ。
本日の行き先は、東京。
大切なひとに会いに行く。大切なひとを撮りに行く。
わたしは、流れる景色に思いを馳せた。イヤホンから、流行りの音楽が流れる。
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わたしには、親友がいる。
わたしたちは、東京で出逢った。同じアーティストが好き、それがはじまり。当時、大学生のわたしたちは、あっという間に意気投合し、平日も休日も、遊び歩いた。
そのだいたいは、ふざけていた。笑いが止まらない。話も止まらない。しかし、時々真面目に、将来や夢を語り合った。
モラトリアムであろうあの日々は、青春と呼ぶには歯がゆいが、人生に必要な時間であったと感じる。
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あれから、約10年の時が経つ。
現在、彼女には、大切な彼女がいる。数年前にその報告を受けた時、わたしは心から喜んだ。
彼女がともに生きたいと思える方に出逢えたことも、それを伝えてくれたことも、嬉しかった。
わたしたちは、3人で会った。お相手は、くりっとした目が印象的で、おっとりとした方だ。隣には、親友の笑顔。その表情は、馬鹿をやっていたあの頃とは違う。「ああ、今とても幸せなんだな」と一目でわかる、温かく優しい笑顔だった。
あの日、わたしは彼女たちを写真に収めた。
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ふたりは、わたしの写真が好きだと、わたしに撮ってもらいたいと言ってくれた。いつか、ドレス姿を撮ってね、と。
そして昨年、撮影プロジェクトを設立し、多くの仲間の協力を得て、フォトウエディングが実現した。
「また、ふたりの写真撮らせてね!」
あの日の約束が、今日叶う。このLUMIX G100とともに。
その一部始終を、このnoteに記していこう。
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さて、今回の撮影地は、お台場。ふたりにとって「これから一緒に進んでいこうね」と誓った思い出の場所だそうだ。
ゆりかもめに乗って、お台場へ。東京駅に着いたときは、雲が広がっていたが、次第に晴れ間も見えてきた。
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ホテルに到着。青を基調とした爽やかな部屋。カーテンを開けると、そこには、東京が広がっていた。
雲が、赤や橙に染まる。遠くには東京タワー、スカイツリー。屋形船の灯りが、水面を揺らす。眼下には、先ほど乗ってきたゆりかもめが、往来していた。
「これは望遠で撮りたい!」とLEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.を取り出す。
その横では、外を眺めながら、はしゃぐふたり。微笑ましい。
夕刻のコンクリートジャングルは、熱を帯びて、夜へと向かう。
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夕食後、夜のお台場を歩いた。久しぶりにたくさん話が出来て、大満足。そして、ほろ酔いである(わたしだけ)。夜風に吹かれながら、煌めくお台場の夜景を眺め、写真を撮る。
普段、ポートレートは撮らない。正解も知らない。わたしが人物にカメラを向けるとき、そこに写るのは、大切なひとだ。
大切なひとを撮るとき、わたしは空気になる。そこに生まれる世界観を、ありのままに表現したいから。
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ホテルに戻ると、夕方とは違う景色が、出迎えてくれた。綺麗だ。窓辺に座って、とお願いし、わたしは三脚を立てる。
東京の夜景をバックに、楽しそうに話をしているふたり。ささやかな幸せって、このことを言うのだろうなと、シャッターを切りながら思った。
夜の時間が、しっとりと流れている。
撮影が終わると、部屋を明るくして、コンビニで調達したお菓子や酒を広げた。話に花が咲き、わたしたちがベッドに潜り込んだのは、深夜3時を回っていた。
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目が覚めると、東京の空は少し霞んでいた。もともと晴れの予報ではなかったが、連日のこの暑さである。快晴でなくて、良かったのかもしれない。
結局、チェックアウトの12時までゆっくりと過ごした。最高のホテルステイ。1週間くらい滞在したい。
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パレットタウン大観覧車を背景に、ふたりの写真を撮る。
今しか撮れない景色が、そこにはあった。
パレットタウンは、お台場のシンボル“パレットタウン大観覧車”をはじめ、“MEGA WEB”、“Zepp Tokyo”、“ヴィーナスフォート”、“デジタルアートミュージアム:エプソン チームボーダレス”などが並ぶ複合商業施設であった。
そのうち、2022年7月現在営業しているのは、“パレットタウン大観覧車”と“デジタルアートミュージアム:エプソン チームボーダレス”のみだ。
この2つも、来月末に営業を終了する。
お台場は、再開発される。
すでに閉館した施設は、解体作業が始まっていた。パレットタウンの跡地には、アリーナや商業施設が建設予定らしい。この観覧車が見られるもの、あとわずかだ。
わたしにとってのお台場は、観覧車のイメージであるため、寂しさを感じた。
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年は平等に取るし、街も変わる。だからこそ、写真で残したいと思うのかもしれない。今を生きている証として。
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曇りがちなこの日は、湿度が100%近かったのだろう。息をするのも苦しいほどの蒸し暑さであった。わたしたちは、カフェで休憩をはさみつつ、外に出た。
それでも、お台場海浜公園には、大勢の人々が休日を楽しんでいた。海に足をつける子ども、芝生に寝転ぶ人。出店のビールが美味しそうだ。
LUMIX G100が小型軽量なおかげで、必要以上に体力を消耗しなくて済んだ。夏の撮影は、重労働である。
わたしたちは、柵に寄りかかり、海を眺めた。
岩場では、カニが波に打たれている。ビニール袋のように浮かぶクラゲや、獲物を探すように彷徨うエイ。
東京湾に漂う彼らを見ながら、とりとめのない話をしていると、あっという間に時間が過ぎていった。
ふたりの笑顔は、太陽のように明るい。ふたりに流れる時間は、花のように、可憐で力強い。
一緒に生きたいと思えるひとが、隣にいる。それって、最高の幸せではなかろうか?彼女たちをみて、そう強く感じた。
夕刻、ふたりは、東京駅まで見送りに来てくれた。「今度は静岡で会おうね」と約束を交わす。きっとその時も、わたしはふたりを撮るだろう。
改札を抜けても、見えなくなるまで手を振ってくれる、そんなあなたたちが、とても好きだ。
また会う日まで、元気でね。
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わたしが普段撮っているストリートスナップは、特定の誰かに向けた写真ではない。自分に向けた写真でもあり、目に留まる人に向けた写真でもあり、いつかの未来に向けた写真でもある。自由で面白いジャンルだ。
しかし今回は、大切なふたりへ贈る写真。ここに載せていないものも、たくさんある。わたしの写真を受け取った時に、ふたりが喜んでくれる顔を思い浮かべて、シャッターを切った。
それも、カメラの楽しみ方のひとつだ。
家族・恋人・友人…。あなたの周りにも大切なひとがいるだろう。ぜひ、そのひとの今を、写真で残してみてはいかがだろうか?それは、きっと素敵な贈り物となる。
あなたにしか撮れない、大切なひとの笑顔があるから。
小型軽量で扱いやすいLUMIX G100。はじめてのカメラでも、十分に扱いやすいデザインが魅力的だ。
「あのひととの時間を残しておきたいな」
そう思ったら、ぜひ一度、このカメラを手にしてみてほしい。
それでは、良い写真生活を。
※本noteの作例は、全て以下の機材を使用して、撮影しました。
■Camera:LUMIX G 100
■Lens:
LEICA DG VARIO-SUMMILUX 25-50mm / F1.7 ASPH.
LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.
LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2 ASPH. / POWER O.I.S.
LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 ASPH.
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