日記や日常のあれこれ。
2022年8月18日、僕は北海道一周を目標とする旅に出た。 37日間の日程を終え無事一周を成し遂げることができた。 その中で感じたのは「旅」と「旅行」の違いだった。僕は今まで「旅行」をしたことはあったが「旅」をしたのは初めてだったのだ、と。 「旅」は自分がその空間に入り込んでいくこと。その土地、そこの人々、そこの生活にまるで沁み込んでいくかのように入り込んでいく。普段の生活の営みもその土地と一体になっていく。 「旅行」は自分の周りの空間ごと移動してゆく。いつもの生活を
この前一緒に遊びに行った人の爪にはネイルが施されていた。 真っ赤で、つやつやしていて、僕の思うその人のイメージからすると派手すぎる印象だったけど、それがまた良くてとても美しいと思った。 けれど、結局11時間くらい一緒に遊んだのに「爪きれいだね」のひとことが言えないまま別れてしまった。 なにも「太ってるね」とか「不細工だね」とか悪口じゃないんだから、良いと思ったらそういえばいいだけの話なのに、それができなかった。 歌人の穂村弘さんのエッセイ「やってみるまでわからない」に
麺類の分類はわけがわからない。 ラーメンとうどんはまだ納得できるのだが、問題は「そば」だ。 これが正真正銘ホンモノの「そば」である。 しかし、「中華」が付くと途端にラーメンの兄弟みたいな顔をする。 そう、「中華そば」である。日本の「そば」が中国大陸に渡ってアレンジされたのだろうか。いや、アレンジしすぎだ。もはや「そば」の面影はない。 「まあ……しばらく見ない間にこんなに大きくなって……!」どころの騒ぎじゃない、親戚におじちゃんもびっくりの変わりようである。 ……と
黒のダウンを着ている女子高生が怖い。 19歳童貞のこじらせの結果か、あるいは高校時代のカーストを引きずっているのかとにかく怖いのだ。 「今流行りのJK」といった感じがおそろしいのだ。 たいていそういった女の子は縮毛矯正に命をかけ、整ったキレイな前髪を携えている。 前を開けていたりするともう耐えられない。 「寒い~」なんて言いながらコートの前を閉めない人と同じような、理解できない文化の壁があるのだろうか。 前を開けて服を着られる人間は社会性がある気がする。心も開いて
小説や雑誌などの本を読んでみての感想から自分で作ってみた短歌や詩まで。
これまで詠んできた短歌がある程度まとまったので18首を載せます。 揚げたてのからあげクンを盗むから国に死刑で殺してほしい 風呂上りふやけた顔のおうとつを両手で触り生を感じる 「いたんだと」見えているのに映らない無色の僕は道端の石 ぬちょぬちょと2人はやがて一体へ24日の夜のいちゃいちゃ フォロワーを助ける人と思ってはいけない僕は一人のままだ 左手に君の右手がくることを願って今日も荷物は右手 綿棒についた大きな耳垢を愛しく思う大寒の午後 人前で射精することなく死
加藤治郎さんの歌集「Confusion」を読んだけど分からなかった。 いわゆる”普通”の歌集とは違って、レイアウト詩歌という文字の配置や大小、レイアウトなどを含めて魅せる歌集になっている。 見ていてすごいなとは思うものの、正直よくわからない。 昔読んだ穂村弘さんの「シンジケート」も良く分からなかった。 本にしろCDにしろ映画にしろ、たまにこういうよくわからないものに出会うことがある。 例えば僕が人生で初めて買ったCDは、BURNOUTSYNDROMESというバンドの
今年、大学生になってから短歌に出会って暇を見つけてはちまちまと詠んでいます。 ある程度歌が集まったので紹介しますね。 花びらが散ってしまえばとうめいにひと月前の名前はさくら 話したい話したいけど怖い夜 受話器マークを押せなくて朝 天井を宇宙だとして寝転んでシミを星へと昇華する夜 あの月を手に入れるため電柱をいくら壊せば空が崩れる? さっきまで晴れてたくせになんで出るときに限って降ってくる ——雨—— 「明日やる」その決心は温泉のドライヤーの風くらいに弱い 君の
今回はナナロク社の本「新短歌教室の歌集」を読んだお話。 歌人の木下龍也さんと岡野大嗣さんの2人を講師として開催された短歌教室から生まれたこの歌集。 限定2000部の発行でしたが、大学の学生協の本屋さんからナナロク社さんに直接予約をしてなんとか手に入れることができました。笑 生徒さん60人の計360首とその評が収録されています。 中身の話もしたいのですが、ここで短歌を引いてしまうと著作権的によろしくない気がするので代わりに僕がいいなと思った歌人さんを紹介しますね。 一
好きな曲やアルバム、ミュージシャンなど。チャートや世間の流れとは関係なく好きなものを好きな時に書いております。
映画「花束みたいな恋をした」でのセリフらしい。 「植物の花に限ったことではなく教えてもらった本や映画、音楽あらゆる華となるもの全てそうである気がした。きっと教えてもらったら見る度触れる度にその人を思い出してしまう。」 なるほどなぁ…ある。確かにそういうことはある。 中学生の僕は生徒会長をやっていた。その時に副会長として支えてくれた(ほとんど喧嘩だったけど)女子と、高校になってから電話したことがある。 高校は別々で、久しぶりに話した。彼女は高校生のくせに酔っぱらっていた
#はじめて買ったCD 今回は僕が初めて買ったCDのお話。 僕が初めて買ったのはBURNOUTSYNDROMESというバンドの「檸檬」というアルバムです。 確か中学一年かそのあたりのころ、当時の僕はこのバンドのことなんて一切知らないし曲も聞いたこともありませんでした。なのにどうしてこのアルバムを買ったのか。 実はこのアルバムに収録されている「ヒカリアレ」という曲のMVに出演している武田玲奈さんが好きだったのです。笑 ヤングジャンプのグラビアで活躍されていた武田玲奈さん
今回は尾崎リノさんの二枚目となるミニアルバム「ぜいたくをしようよ」についてのお話。ジャケ写はイトウハルヒさん。 1.或る漁港 シンプルなギターと独特の文学的な歌詞による世界観。一曲目から尾崎ワールド全開で一気にアルバムの世界に引き込まれます。暴力的ワードと繊細な声。遥かな時間軸と元号の改変。いい違和感があります。「僕が海に成る」のところは何回聴いても胸が締め付けられます。MVも最高なのでぜひ! 2.ハイウェイ 今アルバム一番のアップテンポ曲で、タイトルどおり夜の首都高