見出し画像

ガンジス川で願掛けをした話。

インド旅行は過酷なものだった。
とにかく暑いのと、宿泊する場所やトイレが不衛生なのだ。
インドは好みが分かれるというけど、私はもうインドはいいや、と旅行中から思っていた。
少々のトイレの汚さや、食事のまずさ、人の多さ、そんなの気にしない逞しさがある人じゃないと心から楽しめないと思う。(インドの方ごめんなさい。)
列車のチケットを買うにも、不機嫌な窓口のインド人に必死で交渉し、なんとか買えた。
夜中に駅についてしまい、駅のホームで雑魚寝したり。
おなか壊したり・・・。
変なお店に連れていかれて、香水やお土産を買わされたり。
だけど、駅の行商のチャイ屋さんで飲んだチャイがめちゃくちゃ美味しかった・・・。

何が何だか分からないけど、町全体活気と色彩とスパイスの香りで溢れていて、砂埃と牛の糞にまみれていていた。
私はインドではとても生きられないと確信しました。

旅の真ん中で、ガンジス川にたどり着く。
インド人がたくさん来て、沐浴している。
せっかくここまで来たので、ガンジス川に願掛けをすることにした。
メモに、「頭がよくて、真面目に働く会社員だけど、ちょっと変わった(私の中では面白いという意味だった。)人と結婚したいです。」と書いて、川に投げ入れた。
具体的な願掛けの内容を見て、友人は笑っていた。
その後も順調に旅を続け、おなかを壊しながらも
なんとか帰路についた。

今思えば、全身真っ白男は、メモに書いた通りの条件を満たしていた。
ただ、「ちょっと変わった」という部分の解釈について、
神様と私との認識のずれがあったことが悔やまれる。
「一緒にいて笑える」としておけば・・・。
「ちょっと変わった」部分が、笑えないレベルで、
その後もずっと全身真っ白男に振り回されることになるとは、
その時は知る由もなかったのである。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?