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てあて まもり のこす

先週仕事を頑張った自分へのご褒美に鎌倉へ。
最大の目的は、神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
『てあて まもり のこす』

公的な美術館で専門の修復師がいるのは、まれなんだそう。
本当に日本は、文化に対しての姿勢がアレだな…


作品のためには
てあて=修復
だけでなく、
まもり=いかに傷つけないように工夫するか、
のこす=次世代へ残すために、アーティスト本人とよく話し合っておいたりする、

ということも必要

という説明に
この展覧会を企画した美術館の想いがひしひし伝わった。


松本竣介『工場』
「過去に展示作業途中の事故で割れた」ということが書かれていたけど、絶対に落としたでしょ…


高橋由一『江の島図』
収蔵当初から入れられていた額がある。
この額自体もこの絵が歩んできた歴史の一部ではあるけど傷みが激しいので、
他へ貸し出すときは別の専用の額に付け替えるのだそう。


福沢一郎『よき料理人』
今回の展示で、「額」というものの重要性を学んだ。
絵を傷めないために、
額に固定して揺れないようにしたり、
裏に有害物質を出さない素材のボードを入れたりしている。


堀内正和『D氏の骨ぬきサイコロ』
他へ貸し出しなどで運ぶ時のための、専用の箱。


虫は大敵。
監視員さんたちの捕虫記録。所々にある虫のイラストが上手(笑)


修理道具たち。壮観、のひとこと。
専用の道具は少なく、メスなど他の道具を流用するケースが多いとのこと。

撮影はNGだったけど、修復の記録の書類とかいっぱいで、
めったに見ることができないものを拝見できるありがたさ。
仕事で書籍の修理もする身としては
この展示の意義が身に刺さった。




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