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配慮の必要な学生さん

こんにちは、おゆ先生です。
ここ5年くらい、配慮の必要な学生さんが増えてきている気がします。ぱっと見は普通だったり少し話すだけなら普通の若者でも、何かしらの医師の診断を受けて大学に申請されたら、それに従って配慮をしなければなりません。親御さんも交えてどう対応するか決めたり、当該学生さんと接した感触を教員間で共有したり。

多様性の時代なので、個々を尊重したいのですが、理系の授業ではそう簡単ではありません。チームワークが必要な実験実習では個別対応は難しいですし、レポート評価の公平性を保つことも頭を抱えます。

また、配慮に関して他の学生さんに公表したくない場合も多いのですが、大多数の他の学生さんから出た苦情にも対応しなくてはなりません。配慮の必要な学生さんだけ優遇されているように見えたり、足を引っ張られているように感じたり、なんだこいつ?という印象を持った学生さんが教員に探りを入れています。
どう答えるか、いつも悩みます。

問題は、私たち教員が専門家の指導を受けていないことです。配慮の必要な学生さんとのコミュニケーション能力は、大学教員として身についているスキルではないので、色々と工夫してもそれがベターなのか、逆効果にならないか、とても不安です。
大学内にはカウンセラーがいるので相談は可能ですが、そういった学生さんが増えてきていて、すべての個別対応を相談するには時間も頭も足りません。

大学生は立派な大人だと思って接していますが、親御さんが心配する事情もわかります。でも、一番大事なのは学生さんの意思です。理系の教員は学生さんと膝を突き合わせて話すことが当たり前なので、あとは学生さんが心を開いて色々と話すだけです。
いや、私たち教員がそういう空気を作る方が先ですかね。

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