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うつ病を支える家族に必要な心得

うつ病を支える家族に対して専門家は

共感してあげて下さい。励ましてはいけません。

専門家のアドバイス

と言いますが、正直このアドバイスは浅いです。

私の妻はうつ病です(今は寛解しています)。長年うつ病の妻と接してきた身として以下の心得にたどり着きました。

世間の価値観を一切捨て、
一対一の外交交渉のように(命がけで)対峙する

私がたどり着いた心得

うつ病の人が「死にたい・生きる意味がない」と叫ぶとき

「対峙する相手が敵か味方か」に非常に敏感

になっているのをひしひしと感じます。よって

「私は味方だよ」

最終着地点


という信用を得るために命がけで外交交渉する、ということです。


外交交渉時にまず第一に心がけたいのは

とにかく矢面に立ち、相手の真意をくみ取る


ということですね。

例えば、世間では往々にして


「日々綺麗な言葉を使おう。ののしり合ってはダメ。言葉で愛情表現しよう」

世間で流布している格言


という格言が流布されています。しかし、外交交渉の場においてその格言は何の役にも立ちません。相手の真意・要望に傾聴することなく、ただ言葉で

「あなたの事をいつも思っている、心配している、いつでもあなたの味方です」

綺麗な言葉の羅列

という綺麗な言葉と羅列してしまうと

「私の真意を何も知らないのに、何善人ぶっているんだろう?善人ぶる人は信用できない」

カウンターパンチ

と拒絶感を食らってしまうのがオチです。

また、寝込みがちなうつ病の姿を見て

  • 「太陽の光を浴びたらどう?」

  • 「外に出て気分転換したらどう?」

  • 「少しは家事を手伝ってみたらどう?」


といったセリフを(良かれと思って)ついつい言ってしまいがちですね。
しかしその場合

「今はしんどくて○○したくないのに、そのしたくないという要望を受け止めてくれない。なのに相手は相手の要望を私に押し付けてくる。」

カウンターパンチ

と拒絶感を感じてしまいますね。

「このまま寝込んだままだと、あなたの将来が不安だ」

ポロっと出てしまう本心


というセリフも言ってしまいがちですが、この一対一の外交交渉の場でそんな「将来ウンヌン」といった流暢なことは言ってられません。

この状況は、例えるなら

敵か味方か分からず、
相手は拳銃を構えている一触即発の修羅場だが、
あなたは「人類皆兄弟♪」と鼻歌を歌っている


という滑稽な状態ですね。

もっと気をつけなければならない点として、人は知らぬ間に「世間の価値観」という隠れ蓑を身にまとってしまっている場合が多々ありますね。

例えば、30過ぎても結婚しない娘に対して親が

「命をバトンこそが、それぞれの命に課された使命だ。だから結婚して孫を作れ。」

典型的なクソバイス

と無邪気に主張する姿を想像すれば分かりやすいです。

正論で娘を諭しているつもりでも、その娘から

命の輝きという隠れ蓑を使って己自身の『ただ孫が欲しい』という本当の欲望を隠している。。」

隠れ蓑の典型例


と見透かされています。

うつ病を支える家族に、もしこういった「命の輝き系の親」がいると非常に厄介ですね。何故なら、もし

「死にたい」

うつ病者の必死の叫び

と自己主張したとしても

「何言ってるの!命を粗末にしてはいけないでしょ!
あなたの命はあなただけのものではないのよ!」

命の輝き系の典型的クソバイス


と言いがちだからです。

「ああ、結局は命の輝きを盾にして、私の真意に傾聴してはくれない。」

カウンターパンチ


と拒絶感を感じてしまいますね。

さて、話が飛んでいるように見えて実は全く飛んでいないですが

○○療法の療法士・○○瞑想法や○○ヨガの達人よりも
外交官の外交交渉に私はいつも敬意を表します。