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営業トークじゃなく同じことを淡々と繰り返すが大事だと気づかされた話

5年前にゲストハウスを東京でスタートしました。はじめた当初は予約が入って、ゲストが実際にチェックインする。 そして、滞在してくれてチェックアウトする。その間に、どのようにゲストと関わるのか、関われるのかに関して決まった対応を確立していませんでした。

なので、彼らと直接会える時もあるけど、会えない時もあるし、ちょっとタイミングを逃して会えなかったりすると、もういいや、っていう感じになってそれ以上能動的にアクションをとっていませんでした。

ゲストハウスの営業は、ゲストの方からいただくレビューにかかっています。
ゲストが滞在した部屋にレビュー書きますが、5段階の★★★★★5スターが最高評価で、ゲストハウス運営において、「4」は低評価と同等です。5と4の違いなのにその差はたとえるなら下記のようなかんじ。

 5=大変良い
 4=ダメ
    3=ダメダメ
 2=ダメダメダメ
 1=論外、事故物件、近寄るな

いくらそのゲストが、この部屋良かったです、満足でしたとフィードバックの文章を書いたとしても、「4」はダメ、と刻印を押したも同然。5をつけてもらえないとかなり痛いです。
で、

 満足はしてるし、不満はないんだけど、
 なんとなく 5 はつけたくない

こういう人がある一定にいらっしゃいます。
素直に、5 をつけてくださればいいのですが、評価となると満点はあげないよ、という。
特に日本人ゲストは5はなかなかつけません。これって自分たちが教育されてきた過程で「大変良い」をもらい慣れていないから、なんだと思います。相対評価でほとんど5に近い4に悔しい思いをした日本人だからでしょうか。やすやすと 5 はつけません。 評価ケチ。ゲストハウス運営にとって日本人ゲストは迷惑な存在です、きっぱり。

ゲストから5の評価、レビューをつけてもらうために、なにをどうすればいいのか、明確なアクションを確立していなかったのですが、コロナが終わり外国人が戻ってきたな、と実感した2022年の10月、それ以降はゲスト対応のわたしたちなりの「型」を確立しました。より良くするための改善は続けていますが、ゲストがだれでも、どの国からきたゲストでも、わたしたちがゲスト対応としてやるべきアクションの型をきめました。

それにはお手本にした人たちがいます。

ひとりは、私が通っている整骨院の院長先生。前に住んでいた家のご近所で、ゴルフのレッスンをきっかけに知り合いました。腕のよい先生で、わたしはストレートネックで頭痛持ちなのですが、そこに通って治療してかなり改善したこともあり、疲れがたまるとそこへ行けばなんとかなる、と頼りにしている整骨院。
コロナの後、世の中の流れで治療メニューにサブスクを設けました。一定の額を毎月支払えば1回1回の施術費用が抑えられます、と。わたしもおすすめされるがままにサブスク入会しました。で、行く度に、その院長先生が新しく治療にきた患者さんにそのサブスク入会を説明する光景をみました。押しつけがましくなく、過剰な営業トークではなく、淡々とサブスクのメリットを説明している。もちろん、チョイスするのはお客さん側です。丁寧に説明することに手を抜かない。その様子をみて、感心しました。こういうのってなかなかできないんじゃないか、と思ったわけです。

もうひとりは、企業のコンサルティングのお仕事をされている方で、他にペット関連のお店を経営されている方。千葉に山を買ってペットと同伴で泊まれるキャンプ場を作った人。そのペットのキャンプ場、自分で山を整地したり、一つ一つの小屋を建てたり、共同トイレを作ったり。山のふもとに古民家があって、そこは運営の事務所の機能があり、一部は貸し別荘としても利用されています。

わたしたちはペット飼っていないのですが、「新しいライフスタイル提案型スナック」としてはお祝いを直接言いに来たい、ということでお邪魔しました。彼は夜必ずキャンプ場に泊まっているお客さんとペットに挨拶してまわって、記念写真を撮って許可を得た範囲でインスタにアップしていました。時間が来ると必ずキャンプ場の貸切ユニットを個々にたずねていって様子を確認しつつ、写真を撮ってまわる。こちらも、淡々と自分のタスクとしてブレずにやっていらっしゃいました。ムラがない。同じことを続けている。

決定権はもちろんお客さまのほうにあって、サービスする側は、淡々と、同じことをコツコツを続ける。それが大事、というのに気づかされました。

わたしたちゲストハウス運営での具体的なアクションに落とし込むと

 ゲストから問い合わせメールが来たとき
 予約が入ったとき
 チェックイン前の案内
 チェックイン直前のご案内
 チェックインのとき
 チェックイン後
 一泊滞在した後
 チェックアウト前
 チェックアウト後

ゲストとやりとりするタイミングで、なにをするのか。わたしたちが最善と思う「型」のとおりに淡々と実行していく。

ひとつご紹介すると、朝無料でコーヒーを提供しています。チェックインした際に

 朝もしお時間が許せば、コーヒーにお誘いしたいです。
 一緒にコーヒーいかがですか?

とご招待します。

 invite

という単語を使います。
そして相手によってお誘いする、しない、の区別はしません。

invite という単語に嫌な顔をするゲストはほとんどいません。

あっちも行きたいこれも見たい、あれも食べたい、、、旅行の時間は限られているけれどやりたいことには限りが無い、それが海外旅行。わたしたちとコーヒーを飲む30分、いや15分を割くかどうか、それはゲストが決めればいい。わたしたちはお誘いするところまではやりますが、あとはゲストにゆだねます。

お誘いにのって朝コーヒーをいっしょに飲んで話しが盛り上がり、ひとによっては一時間半くらい長居する方もいます。また明日も来ていいですか?とかおかわり朝コーヒーのゲストもいらっしゃいます。どのゲストさんとの交流もわたしたちにとっては、キラキラしたかけがえのない時間です。まるで自分たちが海外に旅行している気分。
これはわたしたちなりのやり方で、すべてのホストにとって最善だなんてまったく思わない。しかし、ふたりのお手本のおかげで、わたしたちオリジナルな「型」を見つけることができました、という話でした。

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