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はらぺこハラコの中東サッカー妄想旅〜映画で旅するイラン〜
サラーム!(ペルシャ語で「こんにちは」)
「中東サッカー妄想旅」の時間だよ!
「中東サッカー妄想旅」。それは、大学時代に中東を旅してその魅力に取りつかれたハラコが、各国の名所やスタジアムへ皆さまをご案内する企画。「テロなどでマイナスのイメージがつきまといがちな地域の面白さを伝えたい」という、わりと真面目な思いも込められていたりする。
暑い。相変わらず暑い。
アウトドア派と見せかけて、実はそうでもない私。
スタジアムにも山にも行かない休日は、完全に引きこもりモード。アイスとDAZNとアマゾンプライムビデオがお友達である。
こう暑いと、妄想の中であっても、乾燥した大地に強い日差しが照りつける中東を歩き回るのがしんどい。
そうだ。今月は、涼しい部屋で映画鑑賞の旅を楽しむことにしてしまおう。
目的地はアジアの強豪国・イランだ。
いでよ!手描き地図!
![](https://assets.st-note.com/img/1660560833330-GNQtD9CM5D.jpg?width=1200)
イラン・イスラム共和国。
面積は日本の約4.4倍。
国民の多くはイスラム教のシーア派を信仰している。
厳格なイスラム共和制が敷かれ、言論や文化活動への統制も多い。このことやアメリカなどとの緊迫した国際関係から、危険な国というイメージを抱く人もいるかもしれないが、2022年現在、旅行する場合の危険度は、アフガニスタンやパキスタンとの国境付近など一部を除けば、それほど高くはない。
その繁栄ぶりから「世界の半分」と呼ばれた古都エスファハーンのエマーム広場をはじめ、国内にはペルシア王朝時代からの世界遺産がたくさん。
エスファハーンのイマーム・モスク。吸い込まれそうな美しさ。
そしてお楽しみのイランの食卓は、ポロウ(混ぜご飯)などお米を使った料理が豊富で、日本人にも食べやすい味わい。
このように、旅先としてかなり魅力的な国なのだ。
文化活動への規制が多いと書いたが、そんな中でもイラン映画界は優れた作品をたくさん生み出してきた。日本でも配信やレンタルで気軽に見られる作品も多い。
というわけで、映画を切り口にイランの文化や風景、サッカー事情をひもといてみたい。4本をピックアップし、ゆかりのスポットと合わせて紹介する。
気になる映画やドラマはあらかた見尽くしてしまった、というあなた。
この夏はイラン映画に触れてみてはいかが?
トラベラー
1本目はこちら。
トラベラー(The Traveler)
アッバス・キアロスタミ監督
1974年/イラン ※日本初公開は1995年
72分
☆2022年8月現在、アマゾンプライムビデオ、U-NEXTなどで配信中
イラン映画が国外に知られるきっかけをつくった巨匠アッバス・キアロスタミ監督の長編デビュー作だ。
サッカーが題材でタイトルが「トラベラー」。
OWL magazineで紹介する1本目にぴったりの映画ではないだろうか。
主人公は、イランの地方の街に住むサッカー大好き少年・ガッセム君。
授業をサボっては路地裏で友達とサッカーに夢中になっている彼の夢は「いつかテヘランのスタジアムで、プロの試合を観戦すること」。
そして、その夢を実現させるため、あの手この手を尽くすのだ。
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