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OUWN is : OUWNとは、掛け合わせの○○を楽しむ星付きレストラン

OUWNは2013年に株式会社として設立され、今年で8年目。
今でこそたくさんの案件を抱えるデザイン事務所ですが、設立当初は何もない、とにかく暇な毎日だったそう。

そんなスタートから、ここまでどうやって歩んできたのか。OUWNがどんな場所なのかを紹介する企画 #OUWNis
第1回目は、代表であり、クリエイティブディレクター・アートディレクターの石黒 篤史が事務所設立についてのきっかけ、今思うことを語ります。

noteを始める理由

ー note、ついに始まりましたね!どうして始めようと思ったんですか?

石黒 : 始めようと考えたきっかけは、コロナがあったのが大きかったです。
レストランやサービス業、それぞれが働き方やアプローチの仕方を変えたり考えたりしているのを見て、自分たちの良さ、OUWNの良さを改めて考えるようになりました。
そこで思ったOUWNの良さを表に出すことが、関わってくれる皆にとって一番良いことだなと思って、noteをやってみようと思いました。

ー OUWNの良さは、どんなところですか?

石黒 : 自分たちの事務所の良さは、チームワークだと思っています。メンバーみんな、それぞれ個性があって、人が良い
仕事や作品だとどうしても自分が前に立ってしまいがちなんですが、僕以外にも良い人材がいっぱいいるので、そこを知ってもらいたいなと。
少人数精鋭というのが強みだと思うので、大きい会社ではなかなかできないような、パーソナルな部分をSNSで見せていったり、距離の近さを感じてもらえたらと思います。

OUWNができるまで

ー OUWNは「デザイン事務所」と呼ばれる場所だと思うのですが、具体的には何をしているところですか?

石黒 : グラフィックデザインが主軸になるんですが、パッケージやキャンペーンビジュアル、広告はもちろん、ブランディングやコピーライティングなど、案件用途は幅広くデザインさせていただいています。
印象としては色がカラフルなものが多いのかな。強いグラフィックを基調としていて、そこを売りにもしています。

ー OUWNを始めようとしたきっかけは?

石黒 : キリが良かったっていうのがベースにありました。
デザイナーを始めてからちょうど10年っていう時に、このまま同じ事務所にいると自分で自分の限界を作ってしまうように感じて。
会社にいると、まず上司だったり代表だったり、そこにいる人が喜ぶものを追求して作るじゃないですか。なのでそうでなく、自分1人になった時に制限や限界を突破できるのかなと思ったんです。
今振り返れば、偉大な人が近くにいるからこそ超えれることも多くあったんだなと思いますが、当時はまだ分からなかった。
自分1人の方が際限なくデザインを突き詰められるのかもしれないと思って、10年という区切りの良い時に独立しました。

ー でも自分が上になることで、自分自身が壁になりそうですね…

石黒 : そうなんです。評価するのは他人ですが、結局は自分自身の戦いなんですよね。やる人はどんな状況でもやる。常に前を向く。そういった当たり前のことを再認識できたのが大きいかもしれません。

“ OUWN ”という名前の由来

ー OUWN という名前は、どうやって生まれたんですか?

石黒 : 事務所を立ち上げる時に、どんな場所になっていったら良いかを考えて。
誰かと「共感」したり「共有」したり、「1人ではなく誰かと喜びを分かち合う」という気持ちで、own(自分自身)という言葉と、you (あなた)を掛け合わせたouwnという言葉を作りました。
最初はプログラマーの藤田と2人からですが、そこからだんだん人が増えていったり広がっていったら良いなと思ってこの名前にしました。

ー 自分の名前を社名に入れようとは思わなかったんですか?

石黒 :それはなかったです。自分がOUWNの前に働いていた会社も、代表の名前を社名に入れていなかったというのもあってか、自分の名前をつけるという感覚がなかった。
名前が入っていたら分かりやすいとは思うんですけど、候補になかったですね。ちょっと名前も固いような気もするし。石黒篤史… 字面が固くないですか?(笑)
まぁ、そもそも藤田と一緒にいるので、あまり名前を出すという考えはなかったですね。

ー 始めた時は不安じゃなかったですか?

石黒 : めちゃくちゃ不安でした(笑)。でももう、やるしかないから。
案件も何もないし、友達から頼まれたフライヤーのデザインを一週間かけて作ったり。とにかく暇だったので、こまめにホームページを更新していました。
それが良かったのか、だんだんと依頼が来るようになりました。

転機となった2つの依頼

ー 今でこそたくさんの案件を持っていますが、最初はゼロからだったんですね。波に乗るきっかけのようなものはありましたか?

石黒 : 案件で言うと、2〜3年目くらいにやらせていただいたスターバックス六本木ヒルズが大きかったですね。どちらも接点が全くないところから直接連絡をいただきました。相手もドキドキだったと思います(笑)。

CL : Starbucks Coffee Company
2015年夏の新作フラペチーノ「フルーツ-オン-トップ-ヨーグルト フラペチーノ(R)」。ロゴやTシャツ等のグラフィックデザインをはじめ、グランドハイアットで行われたイベントなどのディレクションを担当。

ー すごい!まさしく転機ですね。

石黒 : はい。でもすごく大きな案件だったので初めての経験も多く、本当に大変だったのを覚えています。
その時に色々学んで、プレゼンのやり方も今までと同じじゃダメだなとか、「あー、自分ってプレゼンすごい苦手なんだ」とか思ったりもして。自分の中でも様々な部分をブラッシュアップして、今に繋がるベースを作っていった時期でした。

CL : MORI BUILDING CO., LTD
六本木ヒルズでファッションゾーンでのSS展開。
リーフレットをはじめとするグラフィック、コピーライティングなど、クリエイティブディレクションをOUWNが担当。

これからのOUWN

ー 設立から7年を経て、あらためてOUWNならではの強みはどんな部分だと思いますか?

石黒 : 強みは社名の通り「共感・共有」。できるだけ個人プレーをしないようにしているところですね。
大きな会社だと、営業さんやプランナーさん、ライターさんなど、いろんな人がいて役割分担していたりすると思うんですけど、OUWNは少人数なので全部をみんながやる、オールラウンダーのチームを目指しています。
あとは逆にこういう個人事務所だと、一般的には誰かの指示のもとにやるっていうことが多いと思うんです。でもディレクターの意見だけじゃなく、いろんな人の案が入って、かつ強度があるといいなと思っていて。
個のパワーじゃないところで良いものを作るっていうのが、OUWNの強みだと思います。

ー 確かにディレクターが1人立ってる事務所だと、その人の印象が強いような気がします。

石黒 : 自分が代表にいる以上、一応自分のレールの上ではあるかもしれないんですけど、うまく個々のエネルギーやパワーがのって強くなるよう意識して、1人じゃないから起こる「掛け合わせのバグ」みたいなものを大切にしています。
1人では良いと思えるデザインはできたとしても、なんか面白くない。費やした分のクオリティは得られると思いますが、自分でも驚いてしまうような、ハっとするデザインはなかなかできない。
対して掛け合わせのバグを盛り込んでいけば、ハンドリングが大変な部分はあるけれど、引き出しが倍速で増えていくイメージです。
チームで誠意を持って取り組んでいるので、その分評価してもらえる時はすごく嬉しい。みんなの励みにもなっていると思います。

ー まさに「OUWN」のコンセプトと一緒ですね。
現在メンバーは4人ですが、今後増える(増やす)予定などありますか?

石黒 : 少人数ではいたいけど、10人くらいまでなら増やしたいと思っています。
チームワークが保たれる範囲の人数で、連携が取れてる状態ではありたい。イメージするとしたら、レストランみたいにしたいです。

ー レストラン?

石黒 : 星付きレストランとかって、完璧なチームプレーじゃないですか。少人数でも、すごい大きなかけ声とかしながら、担当に分かれてそれぞれがプロフェッショナルに動く!みたいな。
職人的な技術とチームプレー、2つの土台の上に遊び心といったスパイスがかかっているようなイメージです。(レストランの例えはもっと話したいことありますが… )

ー 確かに!テキパキと自分の役割をこなしてお客様にお届けする、まさしくチームプレーですね。

石黒 : そういうチームになれたら理想的ですよね。

ー では最後に、noteはどんな人に見てもらいたいですか?

石黒 : OUWNを知ってくれている人にも、クライアントの方にも、これからデザインをしていくっていう学生さんにも、いろんな人に見てもらいたいですね。まずはこんな事務所もあるんだなーって思ってもらえたらいいかなって。
これから案件の記事も書いていけたらと思うので、この仕事はこうやってできているんだなーとか、純粋に楽しんでもらいたいです。どんな形にしても、OUWNらしさが伝わると思います。

Profile
石黒 篤史 ( Atsushi Ishiguro )
MR_DESIGNを経て2013年に「OUWN」を設立。グラフィック、サイン、ファッションからwebなど多角的に企画立案製作に携わる。近年の主な仕事には、THE SUIT COMPANYのリブランディング、辻利160th アートディレクション、PARCOバレンタイン広告、Benesseなど。また、アートプロジェクト[People and Thought.]を始動し、デザインの枠組みを超え、展覧会を多数開催。
Instagram : https://www.instagram.com/ai_ouwn/

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聞き手 ・ 執筆 : 星成美

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