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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿180

第179回から続く



米国で過去24時間に7社が破産申請


ゾンビ企業の淘汰



米国で過去24時間に7社が破産申請」という記事、過去のこの寄稿で「倒産ラッシュ」などという言葉が聞こえてくるのではないか、と述べましたが、聞こえ始めてきましたかね。これが、FRB、パウエル議長、「何かを壊すところまで」というところであり、昨年8月末のジャクソンホールで述べておられました通り、「家計と企業に痛みをもたらす」という事ですね。そして、同様のこの寄稿で述べてきました、今後のゾンビ企業の淘汰につながり、また、フェド・プット切りでもあるでしょうね。

NY連銀製造業景況指数、5月はマイナス31.8に低下―予想マイナス3.9
この下落幅、強烈です。2020年春4月以来、月間最大の低下だそうです。
モルガンSのウィルソン氏もこの記事の中で述べておられますように、「債務上限が引き上げられたとしても、流動性は収縮し~略~」-ここがポイントですね。

さて、本日は2つのポイント、バリュエーション、CMBS商業用不動産担保証券について触れます。

バリュエーションの収縮


本日のこの寄稿のポイント、ひとつめは、バリュエーションの収縮。

直近では、第160回寄稿第167回寄稿で、業績予想とバリュエーションについて明記してございます。そこから探るインデックスのレベルです。

昨日も述べました通り、現在、まだ、そのような環境には至っておりませんが、この寄稿で述べ続けております通り、「QTという背景の中で、政策金利について”高い”をより長く」
このQTもろかぶり、QTという引き締まった状態になりきった時、それが提供するものは、株のバリュエーションの縮小なんですね。

かつて、この寄稿で、たとえばバリュエーション18.6xが16xや15xになるだけで、これはもう、本当に大きな違いですよ~と述べ続けましたが、引き締まった、タイトな状況が提供するものはこれ、バリュエーションの縮小なんです。ですから、売り目線でいるのです。しかしながら、今、まだ、そういう状況になっていませんから、そうなる時にこそ、それに注目しましょうと、この寄稿で述べて参りました。

この寄稿で述べ続けております通りなのですが。たとえば、5月15日月曜日の株式市場を見ましても、まだ、底堅いというか。言うほど下がりませんもの

現在、コアCPI~5.5%でございましょ。通常ですと、金利のレベルは、インフレ抑制のために、これより高いレベルが求められて当然なんでしょうけど。現行、5.1%水準ですね。昨年3月から最速のペースで金利を引き上げてきて、500ベーシスポイント、5%の引き上げ。0.1分はコスト分とお考えください。第1回のスペースで述べました通り、コスト0.125%ですね。従って、こういう表記、5%プラス0.125%で、5.1%、というような表記になるんですね。

それで、これ以上、金利を引き上げると、また、いくつか銀行(地銀)が潰れることは避けられないでしょう。だから、FRBは対策を取りながら、「QTという背景の中で、政策金利について”高い”をより長く」という戦略ですね。
アメリカの専門家によりますと、このような状況で本来求められるのは、減税と歳出カットという事ですが。今、そうはなっていないと。

過去の7週間S&P500でも、2%に満たない幅


この寄稿やツィートで述べ続けておりますように、現在は、TGAからお金が引き出されております。それが景気刺激的で、QT効果を相殺している時ですから、まだ、QTまるかぶり、とまで、行っていません。マーケットは、過去の7週間S&P500でも、2%に満たない幅でしか動きませんでしたし、5月15日月曜日のマーケットでも、下がるどころか、プラスで引けておりますね。

銀行問題につきましてはね。ツィートも以前に、させて頂きましたが。ポイントは、個々の地銀の話は、それぞれにありますが、それがシステミックリスクには、なっていないんですよね。それぞれの地銀の問題であって。システミックリスク、金融システム全体に波及していくカタチにはなってないんですよー。

これは、リーマンショックの時とは、現時点は、異なりますよ、違いますよ。
リーマンショック~それが、海を越えて、どこかよその国の金融関係会社などが破たんを見るとか。これがシステミックの具体例ですが、今そうはなっておりません。


プライベートエクイティビジネス


システミックリスクにつながりうるかどうかがポイントなのです。
だから、僕は、銀行問題については、そりゃ、ニュースや報道になりますけど、あんまり。それよりも、この先よ~く見ていかなきゃならないとこらは、ノンバンクだと、ずーと、過去の寄稿で述べているんですね。
そして、プライベートエクイティビジネス、これは、すごーく規模がでかいですから。今後のキーポイントですね。どうぞ第177回寄稿をご参照頂けましたら。

現代のアメリカにおいて、どこの人たちが圧倒的なパワー、大きな力のもと、厳しい規制外、その規制の外で、プレイしてきたのか。ここでしょ~ノンバンクでしょ、年金基金、ヘッジファンド、プライベート・エクィティなどなど。僕は、ノンバンク、プライベート・エクイティをはじめとしたところこそ、よ~く見なければ、と思っているんですね。証券化ビジネスが明らかに不調をきたしているわけですから。クレジットリスクが今そこにあるわけですから。どうぞ、第156回寄稿以降の寄稿をご参照頂けましたら。

こんなこと言うと、怒られますけど。僕の先入観は脇に置きましましても。できるだけニュートラルな立場から。

現実社会を生きているひとりの人間としてですね。たとえば、パウエル議長に、地銀の大幹部から連絡があったとして、パウエル議長それにいちいち応対しますかね???
銀行問題の直の管轄は、FDIC連邦預金保険公社にあるわけですしね。


目に見えないところで、パワーゲーム


でも、ノンバンクの大幹部やアメリカを代表するようなビリオンネアから連絡があったら、それは、もう、いそいそと応対するでしょ、たぶん、きっと。目に見えないところで、パワーゲームは、それはあるわけで。

ノンバンクのところ、是非、第177回寄稿をご参照頂けましたら。

今日のもう一つのポイント。

ウォールストリートジャーナルEric Wallersteinさんがシェアしてくださったツィートとチャートです。


CMBS発行額は昨年比マイナス85%の減少。ここ10年で最低となった」(ドイツ銀行)

*CMBS~Commercial Mortgage Backed Securities~商業用不動産担保証券

Eric Wallersteinさんは、回復に1年かかると述べておられます。これは、まあ、どう考えても、回復するのに時間がかかりますね。

商業用不動産につきましては、第161回寄稿をご参照頂けましたら。

余談ですが。
定期的な寄稿を現在することができません。申し訳ございません。


権威主義的な、勘違い中間管理職に対する理論武装およびその対処法


いずれまた、元の状態に戻りました際には、マーケットとは関係ないですが。
以前から思ってはいたのですが、もしニーズがあればベースですが。
権威主義的な、勘違い中間管理職に対する理論武装およびその対処法」について、もしニーズがあれば、寄稿しようかと思っていました(笑)ウォール街には、そういうノウハウ、いっぱいあった気がします(笑)。まあ、一通りは、いろいろ、経験させて頂きましたから(笑)。知っておいて損はない気もするのですが。もし、ニーズがあれば、いずれやります(笑)。



第181回へ続く





最後に …
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第138回~

第1回~第137回

私、アウトライヤーは、OUTLIER とは関係ありませんが、
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アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
🍅注意事項
①不特定多数の者により随時に、誰でも閲覧可能な無料記事です。
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