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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿213

第212回から続く


第2四半期の終わり

6月30日、第2四半期、上半期のアメリカのマーケットを終えて。
NYダウ~34,407
S&P500~4,450
ナスダック~13,787
ナスダック100~15,179

この第2四半期の終わり、これらの数字を目に焼き付けておきます。

第208回寄稿第210回寄稿をご覧になって頂けましたら。

今から約2週間前、6月15日の時点のアウトライヤーのツィートで、インデックスのレベルについては、”S&P500で言うなら、上4500ちょっと超えのところ、下は4250割れないとその次の下が見えてこないというところに、今立っているわけですから。”と述べさせて頂きました。
6月30日を終えて見ると、目先、上、4600のところさえ視野に入ってくるような上げですね。理由がどうであれ、大幅上昇しているわけですから。


まずは、ブルームバーグ記事を3本、引用させて頂きます。


・「年内2回の米追加利上げ、50%強の確率と織り込む―金利スワップ市場」


・「米個人消費支出、5月は前月比0.1%増―PCEコアは前年比4.6%上昇」



・「パウエル議長注目の物価指数、昨年7月以来の低い伸び」

この記事からの引用~”パウエル議長~サービスの価格で進展が鈍いことに触れ、「労働市場の需給バランスが改善し、労働市場の状態が軟化することで、このセクターのインフレ圧力も下がり始めることが可能にならなくてはならない」と述べた。”

FRBはQTを継続して行くでしょう。それを相殺する効果が、いつ消えて、いつ目に見えてQT効果がインパクトを発揮するのか。今はまだ、そのようにはなっていません。そういう、QT効果が顕著に見え始めるところから失業率が軟化して行くとも考えてきました。第170回寄稿などをご参照ください。

そしてこれまで述べてきました、過去3,4か月で見ると、アメリカの他の誰がどう言おうが、この方が述べている事が一番当たっていると考えて来ましたアメリカの専門家の方のコメント~”これはもうベアーマーケットラリーとは呼べない、臆病でおそるおそるというところはあるにせよ、新しいブルマーケットだ”~このコメントを重視してきました。これまで述べて来た通りです。このコメントは重視しています。これに対する、僕自身の考え方や意見につきましては、昨日第212回の寄稿および直近の寄稿で記しました。どうぞそちらをご参照頂けましたら。

そして、6月30日、第2四半期、上半期が終わりました。


第3四半期は、TGAの再構築期間


第3四半期は、TGAの再構築期間であり、また、引き続きアメリカのクレジット市場、水面下で起こっている事に目を向けています。

同時に、FRBのバランスシートは、シリコンバレー銀行の事が起こる前の水準に戻ってきている事にも目を向けています。

そして、もうひとづ第3四半期を迎えるにあたって目を向けている事は、バフェット氏のクォートです。

”People tend to underestimate low-probability events when they haven't happened recently, and overestimate them when they have happened recently-that is the nature of the human animal."
-Warren Buffett

「人って、最近は起こってなかった、目にしていなかった、(それが起こる)確率の低い(と思われる)イベントに対して過小評価する傾向にあり、最近起こった、目にしたような事に対しては過大評価する傾向にある。~それが人間という生き物(動物)の性(さが)」
~ウォーレン・バフェット

第3四半期を迎えるにあたって、まず、このクォートを頭に入れています。

こちらは、Joe Consortiさんがシェアしてくださったツィートとチャートです。

https://twitter.com/JoeConsorti/status/1674538392900517893?s=06


Joe Consortiさんからの引用~FRBのBTFP(FRBの新しい緊急貸出制度)ファシリティによる緊急融資額は1031億ドルに増加し、過去最高を更新


デュレーションリスクを除去している


BTFP(シリコンバレー銀行の事が起こって以来のFRB新しい貸出制度・緊急措置)はよく話題になります。それについては、過去の寄稿で、事あるごとに触れてきました。

今一度よく確認しておくことは、FRBがやらんとしている事は、デュレーションリスクを除去しているという事です。デュレーションが長い債券ほど金利の動きに対する債券価格の感応度は大きいのです。このリスクを除去しいている事、これが強烈に威力を発揮しているわけです。この寄稿で繰り返し述べてきました通り、BTFPそのものはQEではありません。
*デュレーション~金利の変化に対する債券の価格感応度を示す値(単位:年)・債券を保有することによって利子および元本を受け取ることのできるまでの期間を加重平均したもの。

こちらは、オンライン上で相互フォローさせて頂いているブルームバーグのSteve Matthewsさんがシェアしてくださったツィートとチャートです。


Steve Matthewsさんからの引用~”エコノミスト達が将来に全く希望がもてない陰々滅々の予測を繰り返してきたにもかかわらず、米国経済は驚くほどの回復力を維持し続けている。アトランタ連銀は、成長率が第1四半期の2%に続き、第2四半期も2.2%と堅調に推移していると述べている。”~



14.5兆円の富が2年間で米南東部に移動


それと、もうひとつ、自分にとって身近でもあり、興味深いブルームバーグ記事を引用させて頂きます。


・「14.5兆円の富が2年間で米南東部に移動―米経済の南へのシフト鮮明

政治的に見ても、ここで出て来る南部諸州は、レッドステート(共和党優勢の州)ですものね。ジョージア州は昨今ちょっと違いますけれど。パンデミック後の大変興味深い記事だと思います。


マンハッタンから見たイースト川での独立記念日・花火大会の様子


次回は、アメリカの独立記念日が終わってから、7月6日木曜日に寄稿させて頂くことを予定致しております。

独立記念日と言えば、イーストリバーで花火。花火を家族で楽しんだ年もありましたし、花火もういいわ~という時もありました。様々ですね。
今年は、僕は、喪中になりました。今は、その事に、多くの時間、ほとんどの時間を費やしております。アウトライヤー寄稿は、大きく途切れることなきよう、出来得る限り、もちろん全文無料で継続させて頂く所存でございます。また、実父の49日の法要が終わりましたら、頃合いを見ながら、この夏、スペースもしくはツィキャスも端的に開催させて頂く事を考えております。

皆さま、今後とも、どうぞ、よろしくお願い申し上げます。


海外行脚


P.S.(追伸)
私事で大変恐縮でございます。最近は、アメリカへ足を運べておりません。これは、まぎれもない事実でございます。

昨年5月に実父が、ガンの告知を受けて以来、昨年末を持ちまして、自分自身の全ての役職も退任させて頂きました次第です。今年に入ってからは、何かあった時は、いかにようにも実父のそばにいる事が出来るように努めて参りました。

過去40年以上の間、好き勝手に生きて来た、実父への罪滅ぼしでございました。

いっぽう、私とは全く異なる職種の私共の愚息は、ここのところも、やれ、ニューヨークだ、米南部だ、ロンドンだ、ヨーロッパだと、飛び回っておるようでございます。時々、現地の情報を聞かせてもらったりしております。
しかしながら、私は、自分でそこへ行って、自分の目で見ていたいのです。実子といえども、人の目を通してではなくて。人を介した2次情報ではなくて、1次情報が大事です。

これは、若い頃からの私の性(さが)です。自分の目で見る、自分の手で触れる、自分でそれを体感する。自分でやる、やりきる、というところですね。

今は、全くそれができる状態ではありませんが、いずれ、また、どこかで落ち着きましたら、また、海外へ足を運ばせて頂こうと目論んでおります。かつては、2か月に1回とか、四半期に1回とか、最悪どんなに長く間隔があいても半年に1回は、ニューヨークに行かないと、自分の電池が切れてしまう、エネルギーがなくなる、仕事ができなくなってしまう、と切実に感じていた時代が長くございました。

時を経て、人は変われば、変わるものだと思います。

また、いずれ将来、アウトライヤー、海外行脚に出ていく所存でございます。



第214回へ続く




最後に …
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関連note


第138回~

第1回~第137回

私、アウトライヤーは、OUTLIER とは関係ありませんが、
OUTLIERは素敵な商品です
OUTLIER 「相乗的にパフォーマンスを高める食品と栄養素を集約。」


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アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
🍅注意事項
①不特定多数の者により随時に、誰でも閲覧可能な無料記事です。
投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません
③投資の最終決定はご自身のご判断と責任でおこなってください。

『アウトライヤー寄稿』は利益を保証するものではありません。

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