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”犬”は心臓外科医並みに優秀かもしれない。383万人から得られた、長生きの証拠とは!?

ハイライト
・犬を飼うだけで死亡率は24%も低くなる。
・心疾患を経験した人の死亡率は65%も低下する。
・ペットと10分一緒にいるだけでストレスは大幅に軽減する。

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犬はただカワイイだけじゃない!

忙しすぎる現代社会に生きる私たち。時間はいつも足りません。残業を減らせ!という指示が飛び交い、仕事の効率は今までにないくらい上げて、それでもなぜか怒られる。

こなす業務は増え、身につけるべき知識は際限なく増え続けています。私たちはそんなストレス社会に疲れ果てています。

そんなとき、犬やペットが家にいたら・・・

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ペットと触れ合う時間は素晴らしいものです。日常の忙しさから解放され、ストレスが一気に消し飛びます。一緒に生き、一緒に世界を体験する、まさに人生の相棒です。

近年は、少子高齢化と核家族化に加えて、”個人主義”が非常に強い時代になってきました。人間の本質的な欲求である、”愛情”や”触れ合い”は、今後もさらに重要性を増していきます。

そんな背景の中、2019年10月8日に公開された論文には、

”犬と一緒に過ごすことで、ヒトは長生きできる”

という、シンプル故に強力なデータが示されていました。


383.7万人のデータが示す、犬がヒトを長生きさせるという効果。

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犬とヒトの研究は、古くからたくさんされています。今回、トロント大学の研究チームは1950年~2019年に渡る69年の研究データを集めました。”犬がヒトの健康に及ぼす影響の総まとめ”を作ろうとした訳です。

1つ1つの研究データは平均で10年の追跡期間をもち、3,837,005人のデータが集まりました。その結果分かったことは犬がヒトの健康に及ぼす素晴らしい効果でした。

その結果、犬を飼っているヒトは
・死亡リスクが24%減少する
・過去心臓病の経験がある人の場合、死亡率は65%も減少する
・心筋梗塞や脳卒中などの心血管死のリスクを31%減少させる

という効果があることが明らかになりました。

あまり研究をみないヒトにはわかりにくい数値だと思いますが、これは結構すごい数値で、ジョギングやサッカー・サイクリングを週に1時間以上やるくらいの効果です。


なぜ、これほどの効果が出るか?というと、

犬を飼っているヒトは、”身体活動が増加”したり、”血圧が下がったり”、”コレステロールの数値が下がっている”可能性が高いと研究チームは述べています。確かに、犬を飼ってたら散歩しますしね!

まだまだ、詳細な原因については詳細な調査が必要なのですが、それでも”犬を飼うことが長生きと関連している”というのはほぼ間違いなさそうな結果。


最高のペットは犬なのでしょうか?

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犬が他のペットよりも、私たちを健康的にしてくれるという証拠を示すデータはいくつかあります。その中でも、規模の比較的大きい2019年9月に行われた研究では、

・1769人の被験者を集め、3つのグループに分ける
・ペットを飼っていないヒト
・犬を飼っているヒト
・犬以外のペットを飼っているヒト

この3つのグループを比較すると、”犬を飼っている”グループが最も死亡リスクの目安となる検査値を良い状態に保つことが出来ていました。

したがって、犬は他のペットよりも、ヒトの健康に良い影響を与える可能性があります。

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とはいえ、他のペットだってヒトにたくさんの良い影響を与える事が明らかになっています。

・ADHDの子どもをモルモットと10分遊ばせると、落ち着きを取り戻す
 (犬にも同じような効果アリ)
・魚を世話することで、10代の糖尿病の若者の血糖値管理が上手になる
・子どものうちにペットと遊んでいると喘息のリスクが低くなる

まだまだ研究途上ですが、犬以外のペットもたくさんの健康上のメリットを与えてくれることが知られているのです。


ペットと触れ合う時間はたったの10分で良い?

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2019年の6月にワシントン大学の研究チームによって発表された研究では、犬や猫と”わずか10分間”触れ合うことで、急性ストレスホルモンのコルチゾールが減少することが明らかになっています。

この研究は、先程紹介した、ADHDの子どもがモルモットと10分触れ合うだけで、落ち着きを取り戻すという効果が示されていることともリンクしています。

ペットと10分程度触れ合うだけでも、人間のストレス反応は充分に抑制され、自分らしさを取り戻すことが出来ると考えることが出来ます。

もちろん、長生きや死亡リスクというもっと長期の関係を考えるのであれば、ペットとは自分の家で仲良く暮らすのが一番幸せかもしれません。


ペットと一緒に生きよう

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ペットとの信頼関係を気づくと、幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンが分泌されることが分かっています。オキシトシンは自分に分泌されるときの多くの場合、相手にも分泌されるホルモンです。

したがって、私たちが幸せを感じているとき、ペットも幸せを感じていると言えるかもしれません。

もちろん、ペットが本当に何を考えているのかが分かる訳ではありませんが、特に犬の注意は、ヒトと一緒にいるとき常にそのヒトに集中していて、そのヒトを助けるような行動をとると言われています。

健気なやっちゃでホンマ・・・!

私たちが愛を与え、彼らから健康を分けてもらう関係は、とても素晴らしい関係ではないでしょうか?

一緒に幸せを感じる相棒を、大切にしてあげてくださいね!


引用

Caroline K. Kramer. "Dog Ownership and Survival: A Systematic Review and Meta-Analysis." Circ Cardiovasc Qual Outcomes. (2019).

Kikuchi, Hiroyuki, et al. "Impact of Moderate-Intensity and Vigorous-Intensity Physical Activity on Mortality." Medicine and science in sports and exercise 50.4 (2018): 715-721.

Maugeri, Andrea, et al. "Dog ownership and cardiovascular health: results from the Kardiovize 2030 project." Mayo Clinic Proceedings: Innovations, Quality & Outcomes 3.3 (2019): 268-275.

Pendry, Patricia, and Jaymie L. Vandagriff. "Animal Visitation Program (AVP) Reduces Cortisol Levels of University Students: A Randomized Controlled Trial." AERA Open 5.2 (2019): 2332858419852592.

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