アレルゲン

鼻炎・喘息・アトピーで悩むアナタが、羽毛寝具を使うべき圧倒的な理由

ハイライト
・アレルギーの原因となるダニが圧倒的に増えやすいのは布団と枕
・羽毛の枕と布団は喘息・鼻炎・アトピーを防止する根拠がある
・防ダニ製品を選ぶのは難しい。
・寝具の清掃のヒントについて

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アナタの鼻炎や喘息、アトピーは季節のせい?

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秋~冬にかけて乾燥や気温が変化します。この季節になると鼻水や鼻づまり、喘息、体のかゆみなど様々な症状が出てきます。

でもその症状、本当に季節のせいでしょうか?

実は、鼻炎や喘息、アトピーの原因は季節性の花粉などが原因の場合もありますが、それよりもハウスダストが原因となる場合が非常に多いのです。

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(https://www.torii-alg.jp/rhinitis/より引用)

日本人の4人に1人が通年性アレルギー性鼻炎というデータもあるほどです。アレルギーの原因=アレルゲンとして最も大きな要因となるのが、ダニのフンや死骸です。

ダニ

(https://alle-net.com/allergy/allergy-dani/allergy-dani08/より引用)
こいつ等の死骸を吸っている・・・だと・・・??

ダニアレルゲンとの接触は、通年性アレルギー性鼻炎だけではなく、喘息も引き起こします。小児喘息の”70~90%”がダニによって引き起こされるのです。

家の中で、最もダニが圧倒的に生息しやすいのが”布団と枕”です。奴らは私たちのフケやアカをエサにして爆発的に繁殖していきます。


今回は、この醜いダニから私たちを守り、アレルギー性鼻炎や喘息、アトピーを悪化させないための寝具の選び方を紹介していきます!


ダニから身を守り、鼻炎・喘息・アトピーを防ぐ根拠とは?

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ロンドンの研究チームは、1978年~1991年にわたる13年間の児童データを用いて羽毛枕の使用と、喘息の関連性を導き出すことに成功しました。

この13年の間で明らかになったのは、

・羽毛枕の使用率は23%低下していた
・喘息の有病率が16%増加していた

という事実でした。

つまり、羽毛枕の使用が少なくなったと同時に、喘息の有病率が増えたのです。

これだけでは因果関係が不明でありデータも不十分ということで、さらなる研究が行われました。

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その結果、羽毛寝具を使用している人は、アレルギー性鼻炎・喘息・アレルギーの有病率が圧倒的に少ないことが明らかになりました。

羽毛寝具を使っているヒトの有病率
■ 喘息:合成品よりも羽毛の方が52%少なかった
■ 鼻炎:合成品よりも羽毛の方が47%少なかった
■ 湿疹:合成品よりも羽毛の方が37%少なかった

これらのアレルギー性疾患には、遺伝という変えられない要因が大きくかかわっているのにもかかわらず、”羽毛の寝具を使っているだけ”で症状が出る確率を約半分程度に抑え込むことができることが明らかになっているのです。

その後も様々な観察研究・前向き研究によって、羽毛製品の使用によって、アレルギー性鼻炎や喘息、アトピーといったアレルギー性疾患の予防されることが示されています。


赤ちゃんや子どものいる家庭なら、割とマストなのが羽毛布団である件

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特に”赤ちゃん””小児”の喘息予防の研究は豊富に行われています。

ある研究では、2歳児の時から羽毛枕と羽毛布団を使ってもらった子どもを、使っていない人と比べたデータがあります。

4歳児までの2年間の追跡の結果、喘息の割合はわずか18%に抑えられていました。

したがって、子どもの布団には特に羽毛を使うことがオススメです。



ナゼ、羽毛布団は良くて、合成素材はダメなのか?

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合成素材とはポリエステルやウレタンのことです。これらは羽毛に比べるとアレルギーへの防御力は低いといわざるを得ません。

これらの素材ではアレルギーが起こりやすいのでしょうか?


1. VOC(揮発性有機化合物)

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難しい名前が出てきましたね(笑)でも簡単です。ポリエステルやウレタンなどの合成素材からは、このVOCという物質が放出されます。

VOCが私たちの気道に入ると、粘膜へダメージを与えてしまうことが明らかになっており、そのせいでアレルゲンへの抵抗性が弱まってしまうのです。


2.アレルゲンの蓄積性

合成枕は羽毛枕と比べて約8倍ものダニアレルゲン(Der p1)が検出されたというデータがあります。合成布団でも羽毛布団に比べてダニアレルゲンが多く検出される傾向にあります。

アレルゲンは羽毛よりも合成素材に蓄積しやすいのです。


3.製法

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羽毛枕や羽毛布団を作る場合、羽毛が外に出てしまわないようにカバーの網目を細かく織り込む必要があります。実際に、合成素材のものと比べると、羽毛布団の織目は非常に細かく、一般的なポリエステルのカバーよりもアレルゲンを通しにくいことが明らかになっています。

したがって、羽毛寝具を使っている場合、アレルゲンが多少寝具の中にあったとしても、それが外に出てきて私たちの体に入る可能性が低くなるのです。


子どもの羽毛寝具は見つかりにくい・・・!

子どもの羽毛布団や羽毛枕はなかなか製品の数も少なく、見つけるのが難しいです。その場合は、”防ダニ”製品を買うことも一つの手です。

しかし、”防ダニ”には2種類あります。

1.薬剤を使った防ダニ加工
2.高密度の生地を使った防ダニ加工

2の高密度な生地を使った防ダニ加工は良いのですが、1の薬剤を使った防ダニ加工の場合、薬剤自体でアレルギーが悪化する可能性があるため全くオススメできません。店舗で確認するのをオススメします。

おわかりの通り、”防ダニ”製品を選ぶのはかなり難しいです。

したがって、レイコップなど掃除器具を使うのはかなり有効と考えられます。

もし、レイコップがない場合でも掃除機を使ってできることもあります。

掃除がけを1週間に1~2回行うだけでかなりのアレルゲンを抑制できます。そして、布団は1年に1回で良いので丸洗いすることでアレルゲンの抑制につながります。

ダニのフンや死骸が水によって簡単に流される特徴から、布団の水洗いはかなり有効な手段と考えられます。


まとめ

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羽毛布団や羽毛枕が良いのは誰でも知っていることですが、アレルギー性鼻炎や喘息、アトピーにまで有効とは意外ではありませんか?

これらの病気は、現在死に至ることは少ない病気になりましたが、日常生活に大きな影響を与える深刻な疾患です。

抑えるためにアレルギー薬を使えば眠気が出ることも多いですから、症状が抑えられたとしても、仕事や勉強への悪影響も経済損失・機会損失などのコストは計算するのが困難なほど大きいものになり得ます。

羽毛布団や羽毛枕を使うことは、これらの病気を予防し、快適な睡眠も得ることができる一石二鳥の選択肢かもしれません。

一度、本気で考えてみては?




ーーーーー おしまい -----

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引用

Siebers, R. W., and J. Crane. "Does bedding affect the airway and allergy?." Int J Occup Environ Med (The IJOEM) 2.2 April (2011).

https://www.torii-alg.jp/rhinitis/

http://www.e-fresco.co.jp/futon/fear/

https://alle-net.com/allergy/allergy-dani/allergy-dani04/

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