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深夜、堕落したブルーライト、ぼくら勝手に孤独になって輪廻。

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散文詩/自由詩まとめ。
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#歌

海が歌うからわたしは

 
歌にしないとやってらんないことばっかり詩にして、
そのくせ踊りださないようにって座らせる、いちばんきれいな服を着せて、いちばん綺麗な椅子に、いちばんかわいいポーズで。
サニー、わたし音楽の鳴る部屋にいられなかった日のことを覚えてるの、だから歌いたいの、歌いたいの、だから、ぜったいに、歌えないの。
 
 
リーブ・ミー・アローン
ぬいぐるみになれって
言われてみたかった
言われないのにぬいぐるみ

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未来なんかにきらわれちゃった

 
せまいワンルーム
捨てられたミラーボール
ほしいものもいらないものも
大体わたしよりエモーショナル
インテリアになりたくないから
ほんとうはみんななくてもいい
花を1輪だけ買おう
きみが来るころには枯れるから
きみが来るころには枯れるから
 
 
愛しかないってこのままじゃ
証明しちゃう部屋の香り
好きだよって言われるのって
かわいいねっていわれることより
どれくらいうれしいんだろうか
どれ

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いびつな螺旋をうたってマリー

 
あたし以外、歌なんかうたえなくなってしまえ。

 
歌はいつからひとと共存しているんだろう、原始、まばゆいだけのオーパーツ、誰かをカミサマにして生きるくらいならカミサマになってやりたかった、ラズベリーとはちみつと、それから白い白い花の香りのするカミサマ、好き勝手に祈られて崇められて、あたしたまに涙を流してみたりして、ゆっくり頷くだけでいいでしょう。あぁ、カミサマは祈ったりしないから、歌なん

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ピアニッシシモで讃美歌を

 
こわれたい、うたを、うたってほしいと、きみにこわれたいのだ。
 

その名前を呼ぶためだけにこの喉があればよかった、大したことも言えないくせに簡単にかすれていく声などきみのためにしかいらないと思った、明け方の淡い空気に溶けて、消えてしまう細い声など。

人間がうたう理由を知らない、ぼくたちが分からないだけで動物たちだっていつもうたっているのかもしれなかった、それはヨロコビで、カナシミで、イカ

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