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レモン、ありますね。

ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」を観た。

脚本が私の大好きな「カルテット」と同じ坂元裕二さんらしい。
流れるような会話のテンポ、絶妙にクセのある人物たち。
これこれ、これが好きだった!と思い出した。

とわ子の会社は「しろくまハウジング」。
食べられなかった美味しいカレーパン。
田中さんの初めて飼ったペットの名前は「きんとき」。
いちいち丁寧に可愛くて、きゅんが散りばめられている。

とにかく松田龍平さんがもうめちゃくちゃ良くて、「カルテット」も「獣になれない私たち」も絶対に見返そうと心に決めた。
今回このドラマを観ようと決めたのも、坂元さんが4割、残り6割が少しひねていてそっけない、でも優しくて色気のある松田さん見たさだった。最高。


とわ子の友人役として市川実日子さんが出ているのも嬉しいところ。

「イチケイのカラス」も今期観ているけど、そっちには桜井ユキさんが出ているのが嬉しい。
美しくてかっこいい女性が好き。黒木華さんも好き。

今上映中の映画「花束みたいな恋をした」が、これまた坂元さんが脚本らしく、監督さんもカルテットと同じ方みたいなので絶対に観に行こう。



母と娘

とわ子が、数ヶ月前に亡くなった母親との昔の会話を思い出すシーンがある。

「お父さんはなんでお母さんと離婚したの?」

「お母さんって大丈夫すぎるんだろうね。
一人でも大丈夫な人は、大事にされないものなんだよ。
とわ子はどっちかな。
一人でも大丈夫になりたい?誰かに大事にされたい?」

「一人でも大丈夫だけど、誰かに大事にされたい。
でも、誰も見つからなかったらどうしよう。」

幼い頃にとわ子が言ったこの言葉が、今作のキーになるんだろうか。
甘えられる母が居なくなった とわ子の寂しさは、埋められるんだろうか。


とわ子の娘がナレーションの紹介で「生まれた時から反抗期」と紹介されていた。
親子仲が悪いのかなあなんて思っていたら、3回結婚して3回離婚した母に「世間は気にするな、私はすくすく育ってる。」と言った。
母娘の関係って成長するにつれ、友達のような関係になっていくもんだよな。
唄ちゃん(とわ子の娘)がさっぱりしていて強くて可愛くて、良いキャラしてる。


私は「カルテット」をリアルタイムで母と見ていたけど、今でもお店で付け合わせにレモンが出てくると「レモン、ありますね。」「レモン、ありますよ。」と言い合うような、そういう瞬間がある。

このドラマも、そういうふとしたときに思い出せるものになるといいな。



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