シロップと溶解度
水と砂糖を合わせて作るシロップはお菓子作りにおいて多用されています。
砂糖の主成分である「ショ糖」は水によく溶ける
性質ですが、濃いシロップを冷蔵庫に置いて
いたりすると、解けたはずのショ糖が結晶に
なって現れることがあります。
これは水の量に対し、溶けるショ糖の量が
温度によって変わるために起きる現象です。
◇ショ糖の溶解度とは?
水に溶かすことが出来る砂糖(ショ糖)の量には
限界があり、その時点を飽和状態と呼びます。
この飽和状態の時の水に含まれるショ糖の濃度が
溶解度です。
◇温度変化によるショ糖の溶解度
大体、25℃(常温下)で、
1gの水に溶けるショ糖の量は2.1gです。
しかし、溶解度は温度上昇に伴って上がります。
以下の表は水100gに対して、砂糖がどれだけ
溶けるか温度別で表したものです。
例えば100℃の時、水100℃に砂糖は
約480gほど溶けます。
しかしこれを20℃までに冷ますと約280g分の
ショ糖が結晶が戻るということになります。
これが冒頭で話した結晶化の理由です。
◇結晶化を利用したもの
上記のショ糖の結晶化は、
温度を下げてすぐ始まるわけではありません。
初めに小さな「核」が出来て、その周りに
ショ糖の分子が整列していくことで結晶が
大きく成長していくのです。
この時に冷める速度だったり、攪拌の有無によって
結晶化に変化が生じるので、
それを利用した物もあります。
◇製菓使われるシロップ
「ボーメ30℃」
パティシエがよく用いる「ボーメ30℃」
というのは、
※ボーメというのは、精度を表す記号です。
今後解説します。
以上の濃度で溶かし、作られたシロップのことです
この濃度で作られたシロップは保存性が
ありながら、上記の結晶化が冷蔵化でも
しにくくなっています。
※bitesjapansquadの投稿 : Ironman_fe
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