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全世界が頭を抱える、火曜22時50分 〜星野源さんに関する私的議論〜

私は長年、アンチ火曜日だった。
月曜の疲れを感じながらもあと3日続く平日の長さに絶望する曜日。
時間割が最悪だったとか、そういう超絶個人的な理由も含めて苦手な曜日。

しかし、そんな私が 火曜夜、最高すぎんか〜〜!?!?と暴れまくる激ヤバドラマが放映中。
TBS系、22時。『着飾る恋には理由があって』後のホクホクした私が、ホクホクしながら書いているホクホクなnoteだ。

ドラマは最高。川口春奈さんご本人が素敵な事はもちろん、身に付けるものも全てが最高。横浜流星さんの腹筋を見た私は思わず『やべえ』と声が出た。シックスパックどころか12パックぐらいあった気がするな。12パックってワードの響きがなんだかお買い得っぽいな〜 とか思ってしまったという話はさておき。シェアハウスは冷蔵庫前でハプニング(っぽい)キスができるんだ!!最高だなあ!!私って安直だなあ!!!とか思ってしまったという話もさておき。

私が話したいのは、ドラマの終盤、めちゃくちゃ良い感じのところで歌い出す例のあのお方の事だ。

星野源さん。

本当にマルチなお方。
しかも、中途半端ではなく本当に全方面でのご活躍が凄まじい。
最近は、俳優と歌手での活動が中心のイメージだが、文章だって最高だ。
ご本人の温度感が、そのまま滲み出す文章の様に思える。

私はこのお方に、青春時代から支えられてきた。
『首筋の匂いが パンのよう』(「くだらないの中に」の一節)という歌詞を聴いて、誰かしらの首筋の匂いを想像した。
部活で思うように行かない時、『地獄の底から 次の僕が這い上がるぜ』と思っていた。(「化物」の一節)
晴れた日の登校中、「アイデア」を聴きながら、自分は朝ドラの主人公だと思い込んだ________

このお方が創り出す音楽を、個人的に"体温のような音楽" だと思っている。その時の自分の温度感に、異物感なく溶け込む。
落ち込んでいる心にズケズケと入り込むことも、アガっている気分に水を差すこともない。
自分の状態に合わせて聴こえ方が変わる、唯一無二の存在。

そんな音楽が。
23:00をまわろうとしている火曜夜を、感傷の海にする。
日本中が、いや、このコンテンツを視聴する世界中の人々が、『やれやれ…また良いところで歌い出すな〜〜〜』と頭を抱える時間!!!至高!!!

星野源さんは、今回の『不思議』について、

「涙にもキスにも合うように作りたいと思いました。」

とインタビューに答えている。これだけで最強。
but ここで終わらないのがこのお方。

「ドラマの放送終盤は梅雨になっていくので、そこにバッチリはまるように、少し湿ったような印象の曲にしたかったんです。」

え、ドラマとはいえ虚構の世界の話なのに、それを覗き込む私達が生きる現実世界の事まで考えておられるのか_______________________?
しとしとと降り続ける雨の中。特に想う相手もいないのに湧き出る出典不明のエモさと共に、1人でMVの様に歩いていいんだ…。そうできる様に、作られてるんだ…。(好都合解釈?)

私はラブソングが苦手だった。
共感できないから。創った本人の経験や考えばかりが詰め込まれてる気がして、私にはわからないなと思ってしまっていたから。
でも、この曲は違う。自分の考えを押し付ける事をせず、星野源さん自身が、愛や恋、好きという感情に関する答えのない疑問を究極に突き詰めた形だと思った。

幼い頃の記憶、今夜食べたいもの 何もかもが違う
なのになぜ側にいたいの  他人だけにあるもの

ハッとした。何が好きだかよくわからないけど、側にいたい。いないと寂しい。
好きな人に抱く感情ってきっとそういうものなんだ、と妙に腑に落ちるものがあった。
私も自分が好きなアイドルのどこが好きか?と聞かれると、「これ!」というポイントがない。
(恋人と推しは違うことはわかっているけど、「好き」という気持ちだけは変わらない、と思う。)

他人だからこそ、抱く感情。それが「好き」なのか。
生まれも見てきたものも違うのに、不思議だ〜〜〜〜〜………

不思議?

この歌の名は________________『不思議』

リアルな話。気付かぬうちに、自分の思考回路内でタイトル回収していた。

そんな素敵すぎる『不思議』のお裾分けを、火曜夜22時、テレビの前で待つ。
22時50分、『また最高のタイミングで〜〜〜〜不思議〜〜〜〜〜!!!!』と頭を抱えるワンクール。
最初から最後まで、余すことなく頂こうじゃないか!


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