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想いを大切に。【わたし、島で働く。】

こんにちは!広報担当です。
連載企画「わたし、島で働く。」です!

今回は5月から9月に島体験に参画し、海士町独自の地域通貨「ハーン」の活用プロジェクトと子ども基地プロジェクトに関わっていた石井夏海さんにお話を聞きました。

*左)石井さん 右)一緒に働く刑部さん

お話を聞いた人:石井 夏海(いしい なつみ)さん
23歳(取材当時)。大阪出身。お知り合いの方が海士町にいたことから大人の島留学・島体験を知り、2021年5月より島体験に参画。

▼一緒に働く刑部さんの過去のインタビュー記事はこちら


地域通貨の新しい価値観

2021年5月から島体験に参画された石井さんは、2021年の3月に一度、海士町へ事前来島をしたそうです。その際に、すでにハーンプロジェクトを行っていた刑部湖香さんとお話する機会があり、そこで地域通貨ハーンを知りました。

しかしその時はまだ地域通貨のことがわからず、地元に戻り地域通貨やお金について調べました。

「地域通貨って新しい価値観を生み出す役割があります。人の想いとかそれを育てるための労力とか愛とか、人によって大切にしたいものがあると思うけど、今は、日本円という一つの評価でしか物の価値を図れていない。高いか安いかで安い方がいいというように。

でも安い方がいいと選んでいくと、人の想いとかは疎かにされているんじゃないかという文脈で生まれているのが地域通貨でした。その大切にされている想いにすごい共感しました。」(石井さん)

地域通貨ハーン

石井さんはハーンプロジェクトで4つの仕事を行っています。

ハーンプロジェクトの周知:プロジェクトメンバーや応援者を集めるためにプレゼンなどを行う
プロジェクトの計画作成:プロジェクトの内容決め
関係者とのすり合わせ:銀行や商工会、役場職員等の関係者と打ち合わせ
事業所との連携:ハーンに対するヒアリング、協力のお願い


大切なものは目に見えない

石井さんはハーンを使って、人の想いなどの見えにくいけど大切なものを大切にしなおせるようにしたい。そして、インフラとして仕組みや文化にすることで、なにげなく人の想いや気持ちが尊重される世界になることを考えハーンプロジェクトに取り組んでいます。

しかし、石井さんは「意義は感じるけど、やっていくのはすごく体力のいる難しい仕事だなと思っています。」と話してくれました。

ハーンプロジェクトは役場だけでなく、町の事業所や商工会、銀行など様々な方が関わっています。そのため自分の考えだけではなく、町の方向性や事業所、関係者の考えを踏まえてプロジェクトを進めていきます。

これまでなにかやってみたいことがあれば、自分と価値観が似ている人と一緒につくることが多かった石井さんは今回、価値観や目的が違う方々と一緒に仕事をする難しさを感じたそうです。

初めはその状況に悩んだそうですが、自分だけで解決できないのなら他の人を巻き込もうと、役場から出てとにかく色んな方に話していくことで進んでいったそうです。


想いが重なる

石井さんにハーンプロジェクトをやっていて嬉しかったことを聞くと、「事業所の方と心が通じること」と話してくれました。

初めの方は、事業所の方にハーンのご協力のお願いのために資料を作って気張って説明をしていました。しかし途中で刑部さんと「私たちばかり想いを話してきたけど、事業所の方の想いとかはあまり聞いてこなかったよね」と話し合い、商店の方にお話を聞きにいくようになりました。

その中で、自分たちがハーンプロジェクトで叶えたい「どんな人でも住みやすい町にするためにお店のファンを作りたい」という想いと事業所の方のお店に対する想いが重なることがあり、それが嬉しかったと話してくれました。



違う世界から見てみる

また、石井さんは地元で児童デイサービスの経験があったことから7-8月に週2-3日、子ども基地プロジェクトにも関わっていました。

子ども基地プロジェクト
特性がある子どもたちが安心して過ごせる居場所づくりをするプロジェクト。
石井さんはそのプレプロジェクトである子ども福祉の夏休み障がい児預かり事業に関わっていました。夏休み中の小学生を預かり、一緒に遊んだり料理をしたりしました。

子ども基地プロジェクトでは、来てくれる子がどう心穏やかに過ごせるかを考えながら関わっていたそうです。また、子どもたちだけではなく、そのプロジェクトをしようとしている方々の熱い想いに共感して取り組んでいたと話してくれました。

石井さんはハーンプロジェクトだけでなく、子ども基地プロジェクトもすることがよかったそうです。1つのことをずっとやっていると視野が狭くなってしまいますが、1度離れると頭がクリアになってふとした疑問に気づくことができたそう。

また、2つのことをかけ合わせて何かできないかと考えたり、子ども基地プロジェクトの方からハーンと何かできないか声をかけてもらうこともあったそうです。


会いに行く

この5か月海士町で働いてみて、島で働く上で大切にしたことを聞いてみると「人に会いに行くこと」と教えてくれました。

例えば、ハーンプロジェクトの協力のお願いをする時に郵送ですることもできる。しかし、直接会いに行き、信頼をしてもらう方が今後のハーンのために良いだろうと刑部さんと商店や飲食店全店舗に行くことを決めたそうです。

そのおかげで、ハーンの話だけでなくそのお店の方の想いを聞くことができ、会いに行って良かったと石井さんは話していました。

「島じゃなくても会いに行くことは大切だけど、小さい規模感の島だからこそ、人の顔が見えて会いに行くことができる。島の方も直接会いにきて話すことを大切にしていると感じる。だからこそ、大変でも直接会いに行って話をするようにしてました。」(石井さん)


おわりに

今回は地域通貨ハーンプロジェクトと子ども基地プロジェクトに関わっていた石井さんにお話しを伺いました。石井さんの人の想いを大切にしている所がインタビュー中に多く見られ、仕事を淡々とこなしていると忘れがちなことだなと気づかされました。改めて自分の仕事が何のためにしているのかを考え直す機会になりました。

また現在、石井さんは島体験を修了し次のステップに進んでいます。この5か月間の経験を活かして頑張ってほしいです。
石井さん、貴重なお時間と素敵なお話をありがとうございました。

(インタビュー・文:清瀬)

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