マガジンのカバー画像

視覚に囁く『小ご絵』

1,340
いつも大きくて立派な扉ばかり見せられてきたように思う。 深く考えることなく、大きくて立派な扉ばかり追いかけてきたように思う。 だけどいつもうまく開けられるわけじゃない。 ある… もっと読む
運営しているクリエイター

#オートバイ

すみません、本気で惚れました。

 オートバイに乗り続ける理由なんて単純さ。アミューズメントが好きなものでね。バイクに乗る…

バイク愛はいかほどに。

「私とオートバイ、どっちをとるの?」  鬼の形相で迫ってきた彼女は、出来レースと値踏みし…

バイク趣味をもたない人には退屈極まりない蘊蓄は、実は心の声なんだ。

 ハーレーに乗る度に、静脈を切っちまって血液が不等間隔爆発で噴き出すシーンを思い浮かべて…

オン・ザ・レール。

 思い描いたラインをそのままトレースできる人生は、ふたつの意味で難しい。そりゃ、RnineTス…

ビハイクル電化時代。

 先般、日曜日の深夜にタクシーに乗ったらね、5年後には運転手不在のタクシーが走っているで…

ワインとオートバイ。

「明日の通夜は黒いので行くか」  とっくに決めているはずなのに、審美眼で骨董の価値を見定…

心の片隅には、いつだってバイクがあった

  「また買うの?」 「だって、林道用がないんだもの」  街乗り用、ロングツーリング用、かっ飛び用はすでに所有していた。1泊2日のツーリングで、手招きをする林道を見つけてしまったのが運の尽き。いや、気づきの時。バイクの特性上、そこに踏み入ることができなかった。入り込むには危険過ぎた。荒れた道でも走破できる車両が足りないことに思いが至る。  要る。  ダートを走る腕は皆無だ。一般道だって自慢できる技術は持ち合わせてはいないけど、走っているうちに腕に磨きもかかっていくだろうと本音

【二輪の景色-21】適合者。

 健康、意欲、ヘルメット。意志に、工具に、見た目のよさも不可欠かな。魂が宿っていなけりゃ…

【二輪の景色-20】パステル画のように。

 油絵は経験みたいなもの。重ねていって完成度を高めていく。やり直しのきく人の道。望めばま…

【二輪の風景-19】気づかれない変化。

 箱入り娘だった。  親の言うことを素直に聞いて、反抗期らしい反抗期もなく、大学を出て希…

【二輪の風景-18】舞う。

「怖いと思っても、あとには引けないことってあるでしょう? 覚悟を決めなさい。バイクにはこ…

【二輪の風景-17】サーキットの狼に俺はなる?

 エリック・ビューエル氏は、ハーレーの鈍臭さに、魅力は感じていたものの苛立ちも同時に抱え…

【二輪の景色-16】泊まりにきたよ。

 大学を卒業してからずっと会っていなかった友がいる。お互い忙しかったもんね。金融商品扱っ…

【二輪の景色-15】幻のアートギャラリーで。

 そのアートギャラリーは一風変わっている。オートバイにまつわるものならなんでも取り扱う。バイクの絵画もあれば、シリンダーを取り外したナンバープレート付きのピカピカな不動車まで堂々と売られている。書類完備とあるが、ナンバーを取得しても動かないバイクに、どれだけの価値があるというのだろう。あるいは、足りない部品はバイクをいじれるフリークの最後の詰めのお楽しみとして取ってあるというのだろうか。  マニアの嗜好は理解に苦しむものが多い。  思い出コーナーには、ライダーたちの魂の複製