マガジンのカバー画像

視覚に囁く『小ご絵』

1,340
いつも大きくて立派な扉ばかり見せられてきたように思う。 深く考えることなく、大きくて立派な扉ばかり追いかけてきたように思う。 だけどいつもうまく開けられるわけじゃない。 ある… もっと読む
運営しているクリエイター

2023年9月の記事一覧

『怒られない人』になったつもり。

 久しぶりに駅前の回転寿司でお持ち帰りの注文をした。  わりとチャキチャキのお店なのに、…

赤に爪。

 怖いもの見たさは人のサガ、藪をつついて蛇を出し、自業自得で傷を負う、あいつはそういうヤ…

秋になるとロマンは。

 優秀な科学者が、反物質の謎解明に近づいたとあった。宇宙を形成するものを解き明かす鍵にな…

そうだ、キャンプに行こうと思っていたんだっけ。

 昨今、空想が過ぎる。キャンプに行こうと、現在のダウンサイジングした環境に合わせて選びな…

ソーシャル・ロード。

 高級ジャケットに現金を詰め込んでネオンを渡り歩く毎日を送りたい?  現金崇拝は化石さと…

エアコンの冷風が消えた日。

 窓は、確かに前夜から開かれていた。エアコンの吹き出し口から送られる冷風に引けを取らない…

箝口結舌。

 残業続きの兄が私に言う。「おまえは気楽でいいよな。思い出したように仕事にいく日々、おれもおまえみたいに犬猫のようにパッパラパーで生きていきたいぜ」  私はムッとする。好きでこんな生活してるんじゃない。本来なら、もっと自由にやっていたいのだ。私は気ままだけど、人間は勝手だ。私にだって、欠かせぬ仕事がある。営業まわりに、自警に、愛想を振りまくことだって忘れはしない。だけど、文句は言わない。箝口結舌、男は黙って態度で意思表示。  宿題に追われる弟が言う。「今日も代わりにやっとい

クルナ地球人。

 順序立てて書き記すことなんてできない。そもそもどこが始まりかなんてわからないんだもの。…

一方通行の達人。

ーーそこに誰かいるの? いや、名乗らなくてもいいのよ。あなたが誰かなんて関係ないの。誰か…

秋になると、決まってすること。

 たらふく食べて飲んで、次やることは、ダイエット。  朝寝、朝風呂、血圧測れば基準値超え…

訪れるべき場所。

 事前に思い描いていたイメージが、百聞は一見にしかずで実際に目にして打ち砕かれ、ギャップ…

ぷっちん、ふた粒。

 ささやかな露出を楽しんでいる。ノーブラタンクトップの上に薄いカーディガン。カーディガン…

2023110932337。

 夏の疲れが出るころなのに、暑さが終わらない。予報は「あと1週間の我慢です」と言う。  あ…

恋の行方。

『オーバー・ザ・レインボー』恋は踏み台を超えて。 『ダイ・ハート』💔 『渚のシンドバッド』唇盗む早わざにやられて。 『ひと夏の経験』あなたが望んだことだから。 『愛の流刑地』私が仕掛けたことだから。