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真のイケメンに出会った!

皆さんは【イケメン】に出会ったことがあるだろうか?

私は、ある!

と言っても、人間界の【イケメン】ではない。

なんと、なんと、『ゴリラ』のお話。


もう3年近く前の話になる。主人の転勤で、私は埼玉県民から愛知県民になることとなった。埼玉在住の両親に「愛知県に転勤になったよ」と伝えるととても残念そうだったのだが、「そういえば!」と思い立ったように実父が切り出した。

「名古屋に行ったことがあるんだが、名前はなんだったかな、とっても大きくて有名な動物園があってね、そこに、大人気の動物がいるんだよ。なんだったかな・・・」と。私はその言葉を聞きながら、日本で有名な動物園と言ったら<上野動物園>だし、大人気な動物は<パンダ>でしょ、それに匹敵するような動物園や動物がまさか名古屋にあるわけがない!と、全く興味なしだった。そんな私をよそに「思い出した!ハンサムゴリラだ!イケメンなゴリラがいるんだよ!!」と言い出したのだから、笑ってしまった。えー、ハンサムゴリラ?!なんだそりゃ(爆)

実父は時折面白いことを言う人だから、転勤することが決まって落ち込んでいるかもしれない娘を慰めるための作り話でもしたのだろう、とそんな程度に思っていた。


が、実際に、ハンサムゴリラはいたのだ!正しくは【イケメン】ゴリラだ!名古屋の東山動物園に!超有名なイケメンゴリラが実在したのである。


東京ドーム13個分と言われるほどの、巨大な名古屋の動物園、東山動物園。緑が多くて気持ちが良く、その心地良さにとても癒される。土日は家族連れで大にぎわいだ。子どもたちの笑顔と笑い声がそこかしこにあふれていて平和の象徴のような気すらしてしまう。数多くの動物が存在しているが、上野動物園を訪れた人々が必ずパンダを見るように、東山動物園を訪れた誰もがゴリラを見る。そう、イケメンゴリラ。『シャバーニ』だ。

それにしても、人々は数匹いるであろうゴリラの中から、すぐに『シャバーニ』を見つけ出すことができるのだろうか?児童生徒のように名札を付けているわけでもあるまいし。。。


そんな私の疑問は一瞬にして消し去られた。ゴリラは数匹いるのだが、『シャバーニ』は見てすぐに分かるのだ。これを【イケメン】と呼ばずになんと呼ぼう。整った顔立ち。がっしりとした体つき。黒々とした艶のある毛並み。堂々とした立ち居振る舞い。申し訳ないが、周りのゴリラとは別物である。即座に、そしてハッキリと、『シャバーニ』は誰の目にも見分けがつくのだ。彼のきりっとした眼差しに、ハートを射抜かれる人間女子が絶対いると確信した。私もその一人かも。すごい。感動だ。ゴリラが【イケメン】だなんて!!目が離せない。いつまでもずっとずっと見ていたい。【イケメンゴリラ】まさにその肩書しか、この『シャバーニ』には似合わない!!!


人間の誰もが【イケメン】と認める『シャバーニ』は、例えるとするなら、ジャニーズの超人気アイドルみたいなものなのだろうか?自分を見つめてキャーキャー大興奮の人間の姿を、彼はどのような気持ちで見ているのだろう。ゴリラの世界でもモテモテなのかしら?イケメンゆえの悩みなどあったりするのかしら?そんな想像までしてしまう。我ながら、笑ってしまう。

私は『シャバーニ』に出会ってから、動物園の人気者はパンダでもコアラでもなく「ゴリラ」なのかもしれないと思い始めている。これは名古屋アルアル、だろうか?(笑)



そんな中、出会った児童書。こちらもゴリラのお話。

おならゴリラ

おならゴリラ(偕成社)

作・もりやしげやす / 絵・北村直子

人気がなくお金もない「にこにこどうぶつえん」。そこにはいつもお腹をすかせているゴリラ=ごりまる、がいた。ある日、ごりまるは歌を食べる。するとおならが素敵な音楽になったのだ。おならで音楽を奏でるごりまるはたちまち有名になり・・・。

有名になったごりまるを使ってお金を稼ごうとする人間の欲深さも描かれていて奥が深いなと感じる本だが、ごりまるの純粋な心とほっこりとしたイラストが、読者の気持ちをあたたかくしてくれる。

小学生のシシオとヤギオに読み聞かせたが、小学生の男の子って「おなら」とか「おしり」とか「う〇ち」とか、そういう言葉、なぜか好きだ。大好きだ(笑)。だから興味津々で聞いてくれた。

【イケメンゴリラ】は実在したが、【おならゴリラ】は空想世界。でも、ふと、おならで音楽を奏でるゴリラもいたらいいな、なんて思ってしまう自分がいた。皆さんも動物園に行ったら、ゴリラを見る目が変わるかもしれない。。。


20200928

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