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新訳 夏の夜の夢


新訳 夏の夜の夢


 あまりにも有名な、シェイクスピアの戯曲『夏の夜の夢』の翻訳です。
 本作の日本語訳は、いろいろな訳者のものが、いくつも出ていますね。本書で訳者となったのは、井村君江さんです。

 井村さんと言えば、日本の妖精学の第一人者です。井村さんらしく、妖精学の視点から見た『夏の夜の夢』になっています。
 妖精に興味がある方なら、ぜひ、この『夏の夜の夢』を読んで欲しいですね。

 『夏の夜の夢』は、シェイクスピアの作品の中でも、妖精が大活躍することで、知られます。
 その訳者が、井村さんというのは、まさに、的を射た人選と言えます(^^)

 さらに、本書では、お得なことがあります。挿絵が、たくさん付いていることです。
 本文のほうには、ウィリアム・ヒース・ロビンソンの絵が付いており、巻末には、まとめて、アーサー・ラッカムの絵が付いています。
 ロビンソンも、ラッカムも、二十世紀の初頭に活躍した画家です。妖精をいっぱい描いた人たちです(^^)

 ロビンソンとラッカムの、幻想的で繊細な絵が、とても素敵です。文章を読まずに、絵だけを眺めても、楽しめます。
 この二人は、『夏の夜の夢』の挿絵画家の中でも、ずば抜けて有名な絵を手がけています。『夏の夜の夢』について、有名な絵は、すべて本書に載っていると言っていいでしょう。

 文章と絵とで、二倍楽しめる、お得な本です(^^)
 解説も丁寧で、妖精学の資料として使えます。

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

まえがき

主な登場人物
挿絵画家のウィリアム・ヒース・ロビンソンの紹介

第1幕(ACT I)
 第1場
 第2場
第2幕(ACT II)
 第1場
 第2場
第3幕(ACT III)
 第1場
 第2場
第4幕(ACT IV)
 第1場
 第2場
第5幕(ACT V)
 第1場

解説 『夏の夜の夢』の人間と妖精
『夏の夜の夢』に登場する妖精 一覧
シェイクスピアの戯曲に現れる妖精たち 一覧

挿絵:アーサー・ラッカム A MIDSUMMER NIGHT' S DREAM 1908年版より
挿絵:アーサー・ラッカム A MIDSUMMER NIGHT' S DREAM 1939年版より

あとがき



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