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フューチャー・イズ・ワイルド


フューチャー・イズ・ワイルド

 「未来の地球に、どんな生き物が棲んでいるか?」を、大真面目に紹介した本です(^^)
 500万年後と、1億年後と、2億年後の生き物たちが載っています。

 むろん、これらは、ヒトの想像の産物です。
 しかし、本業の学者さんたち―生物学者や、地球科学者など―が、何人も集まって、その知識と想像力とを総動員して、作った世界です。決して、絵空事と言えない迫真性があります。下手なSFより、面白いです。

 生物学が好きな方、SFが好きな方に、強くお勧めします(^^)

 著者の一人のドゥーガル・ディクソン氏は、二十年以上前に、似た本を出しています。『アフターマン』という本です。
 『アフターマン』では、5千万年後の地球に棲む生き物たちが紹介されています。

 『フューチャー・イズ・ワイルド』を読んで、面白かったら、『アフターマン』も読んでみて下さい。『フューチャー・イズ・ワイルド』の舞台である500万年後と、1億年後の間を埋める生き物たちが、見られます(^^)
 『アフターマン』は、二〇〇四年に、ダイアモンド社から新版が出ています。

 『アフターマン』にも、『フューチャー・イズ・ワイルド』にも、人類は登場しません。とっくに絶滅した、という設定です。
 人類なんていなくなっても、生き物の歴史は、続いています。

 500万年後の地球は、やはり、現在の地球に近いですね。「ん? どこかで見たような?」という生き物が多いです。どんな生き物の仲間か、類推できます。

 1億年後の地球は、かなり、エキセントリックになってきます。巨大ウミウシ、巨大クラゲ、巨大ジガバチなどが登場します。
 この頃になると、哺乳類そのものが、絶滅寸前です。地球最後の哺乳類が、紹介されています。

 2億年後の地球は、もう……別の惑星みたいですね。
 魚類が、空を飛んでいます。海の中では、甲殻類が、魚そっくりに進化しています。陸上には、巨大なイカが、のし歩いています。

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

序文
刊行に寄せて―第一線の科学者たちが描く地球の未来

第一章 進化する地球
 生きている地球
  生命の出現は遅くとも38億年前
  プレートテクトニクスに基づき大陸移動を予測
 生命のサイクル
  生存競争を支える種の財産「遺伝子プール」
  地球上のすべての生物がしたがう「生命の法則」
  地球の歴史上5回も起きている大量絶滅

第二章 500万年後の世界
 氷河時代
  再び氷河におおわれる500万年後の地球
  自らの首を絞めることになった人類の末路
 北ヨーロッパ氷原
   シャグラット
   スノーストーカー
   ガネットホエール
 地中海盆地
   クリプタイル
   スクローファ
   グライケン
  アマゾン草原
    バブカリ
    カラキラー
    ラトルバック
  北アメリカ砂漠
    スピンク
    デスグリーナー
  一つの時代の終焉
   2000年の時間をかけて氷河が後退
   新たな生命の息吹

第三章 1億年後の世界
 温室の地球
  海水面が100メートルも上昇
  緑豊かな森林地帯に姿を変えた南極大陸
 大浅海地
   リーフグライダー
   オーシャンファントム
   スピンドルトルーパー
 ベンガル沼地
   ルークフィッシュ
   スワンパス
   トラトン
 南極森林地
   ローチカッター
   スピットファイアバード
   ファルコンフライ
   スピットファイアビートル
 グレートプラトー
   グレートブルーウィンドランナー
   シルバースパイダー
   ポグル
 大量絶滅
  絶滅の原因は火山活動の活発化
  急変する環境のなかで立ちつくす動物たち

第四章 2億年後の世界
 第二パンゲア
  七大大陸が再び一つになった超大陸「第二パンゲア」
  地域によって様変わりする自然環境
 中央砂漠
   テラバイツ
   ガーデンワーム
   グルームワームとスリックリボン
 地球海
   シルバースイマー
   オーシャンフリッシュ
   レインボースクイド
   シャークオパス
 レインシャドー砂漠
   バンブルビートル
   グリムワーム
   デザートホッパー
   デスボトルプラント
 北部森林地
   フォレストフリッシュ
   メガスクイド
   スクイボン

事項索引
地名索引
動植物名索引



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