カナダのインディアンに伝わる30の話 (シリーズ先住民の叡知)
カナダのインディアンに伝わる30の話 (シリーズ先住民の叡知)
カナダの先住民(カナダ・インディアン)に伝わる話を集めた本です。
米国の先住民の言い伝えを集めた本は、何冊も出ています。
けれども、同じ北米でも、カナダとなると、とたんに少なくなります。類書は、ほとんどありません。
本書は、貴重な資料です(^^)
なお、本書では、日本人に馴染みのある「インディアン」という呼称が使われていますが。
現在のカナダでは、先住民を「インディアン」と呼ぶことは、忌避される傾向があります。この呼称に、差別的な響きを感じる方もいるからです。
現在のカナダでは、先住民を、「ファースト・ネイションズ」と呼ぶことが、一般的だそうです。日本語でなら、「カナダ先住民」でいいでしょう。
古くから伝承されてきた話というのは、必ずしも、ストーリーがはっきりしていて、わかりやすいわけではありません。現代日本人の私たちからすると、「話が途中で終わっている、オチがついていない」と感じる話も、多いです。
そういうところも含めて、伝承の味だと思います(^^)
一つ一つの話は短いので、読みやすいです。
短い中に、長い年月によって磨き上げられた、知恵が眠っています。その知恵を掘り起こすのは、読み手の役割です。
以下に、本書の目次を書いておきますね。
序
はじめに くまり莞奈子【かなこ】
魂の国
1 魂が住む国の話
2 眠りの精の話
3 北風と怖いもの知らずの野鴨【のがも】の話
4 不思議な生き物の話
5 少年と鳥の話
6 稲妻になった少年の話
7 古い切り株の話
8 不思議な夢の話
9 ささやく草の話
10 鷹になったハンターの話
伝説の村
11 怪物熊の話
12 夏をつくったマニトウの話
13 太陽を罠にかけた話
14 ムーウィズという男に恋した娘の話
15 人間になったカタツムリの話
16 インディアン・コーンの話
17 父親思いの魔術師の話
18 シルバー・ロッジの話
19 五人の湖の精の話
20 マキナック島の伝説
冒険の旅
21 山の部族と「風つくり」の話
22 妻を忘れたマニトウの話
23 勇敢なホワイト・フェザーの話
24 魔法のモカシンの話
25 「カヌーを壊す者」の話
26 ニコラス族とオカナガン族の友情の話
27 偉大な酋長アシルクワの話
28 赤いスワンの話
29 ウェサカークの冒険
30 ウェサカークのさらなる冒険
あとがき 日本語版編集長 坂井泉
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