未来は人の思いで創造できる
今日は広島に原爆が投下されてから77年目。
午前8時から始まった平和式典をテレビで観ていました。
私は西日本の出身ですので、広島県ではないものの、平和に関する教育はおそらく東日本の方よりは多めに受けてきているのかなと思っているのですが、それでも今年ほど、核兵器というものについて真剣に考えたことはなかった気がしますし、もしかすると日本だけでなく世界中の多くの方が同じように考えられたのではないかと思いました。
広島市の市長始め、知事、総理、12年ぶりに国連の事務総長まで様々な方のスピーチが今年もありましたが、中でも一番素晴らしいと感じたのは、小学校6年生のお二人のスピーチでした。
その堂々たる姿勢も含めて感動し、仰る通りだと思いました。
もちろん原稿の作成には大人がアドバイスをされていると思いますが、そうだとしても、このメッセージを12歳の彼らが発信することは、2000年間戦争を繰り返し、ようやく核軍縮に本腰を入れ始めたこの世界の人びとに対しても一つの確かな問いかけになるだろうと感じました。
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「自分が優位に立ち、自分の考えを押し通すこと、
それは、強さとは言えません」
これは戦争を起こしてしまう人に対しても言えることですし、日常的に発生する人と人の争いに対しても、更には、この地球で生きている他の生物に対する人間の在り方に対しても言えることではないかなと思います。
人と人との争いであれば、こちらが押すと相手も言葉等を使って分かり易く対抗してくるので、まだ、「もしかすると自分が間違っているのかな?」と気づける可能性もあると思いますが、
相手が人間の言葉を話さない生物になると、全く気づけないのが私たちです。
しかし、では人間以外の生物には何も意志がないのかといえばそうではないですし、この世界は循環し、それぞれの生物が影響し合っているので、人間が自分たちの考えを一方的に押し通し続けた結果、生態系が壊れてしまい、多くの生物を死に追いやったその結果が災害となって私たち人間に返ってきている、ということが言えると思います。
以下はカリフォルニアの山火事の記事ですが、日本国内でも、また他の国でも高温の大気による自然発生的な火災が次々に起こっていますね。
写真の見た目がまさに地獄絵図です…(T_T)
核兵器の実験や戦争も、また少子化だという一方で人と人の争いが原因で傷つき病んでしまって働けない方が増え、社会が回らなくなる状況等も、そして自然破壊も、蓄積されれば地球そのものの存続が危ぶまれる大きな要因になります。
その要因を発生させてしまうものの根源に人の思いがあるのですから、この「自分が優位に立つ」「自分の考えを押し通す」という思いを手放していくことが、私たちが地球で持続的に生きていく為に必要だろうと私は思います。
つまり問題を解決するためには、或いは発生させないためには
☆自分さえよければいいという思いを手放し、
他者や社会のために役立つことを行うこと
☆自分の「思い」という原因が、どのような結果を引き起こすのかを
まず先に考えること
☆人間以外の様々な生物と共生する方法を考えて行動すること
等が必要になると思います。
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では、例えば「考えを押し通す」ことがダメなら、「何も主張をしなければいいのか」というと、そういうことでもありませんし、長期間そんなことは出来ないと思います。
何事もそうですが、「0か100か」ではなく、大切なのはバランスであり、他者との違いを受け入れ、その時々の状況に合わせて「調和させる」ために何ができるのかを考え、時には失敗の中で反省しながら、その過程を通して自分自身も成長していくのが、人間が人間である理由であり、私たちがこの世界で様々な学びを得るための場を維持していく為にも、生態系を壊さないという責任は果たさなければならないと思います。
「責任」というと何か負担に感じるかもしれませんが、他の生物からは生きるための糧や癒しのエネルギーを与えられていますし、私は「この世界に生かされていることってありがたいなあ」といつも思います。ただ生かされているだけではなくて、他の生物からは時に感動さえもいただいていますから、むしろ与えてもらってばかりではないかと思う程です。
だとすれば、「地球が壊れると住む場所が無くなるから保護する」とか「気温が暑くなるのが嫌だから」というような思いではなく、もっと根本的なところで、そんな素晴らしい世界で生かされていることに私たちはまず、感謝することが必要なのではないでしょうか。
その感謝の思いをいつも持っていれば、自然を壊すようなことは逆に出来ないはずです。
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「過去に起こったことを変えることはできません。
しかし、未来は創ることができます。」
人の思いがこの世界を壊してしまったのならば、
未来を創造していけるのもまた人の思いです。
絶望するのではなく、力を合わせましょう。
未来を生きる自然や人々のために。
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