黒いお粥


まだ暗いうち

目覚ましの鐘を鳴らすお坊さんが、私の部屋の方へも回ってくる

それを聞いたら、布団から出たくなくとも、飛び起きなければならない

起きてから十分ほどで禅堂へと向かう

できれば顔を洗って歯磨きまでは済ましたい

板の間がひやりとする

禅堂の入り口で空を仰ぐ 

まだ真っ暗な日もあれば、明るんでいる日もある

季節に合わせて、日の出の時間はかわっていくけれど

いつでも朝焼けはうつくしい

坐禅を組んだら、大広間へ移動してお経をあげる

お経好きのねこがひざにやってくる

かわいいくせに凛としてる

それが終わったら朝飯のお粥をいただく

黒胡麻でつくった甘い味噌

それを混ぜて黒くなったお粥をすすったら

ようやく身体が温まる







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