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いろいろあるから人生楽しい 楽しく生きる vol.24 ~ 就職

以前のブログvol.10で熊本まで連れて行ってくれた先輩が働いている総合病院に就職した。
これも縁があって、その先輩に誘われた。
「一緒に仕事がしたい」って・・・

リハビリ

結論から言うと、期待に応えれず2年で辞めてしまったんですけどね。
辞めてというか、辞めさせられたという方が正解かも。

今あの時を思い返せば、国家試験に合格し、作業療法士になった私は、作業療法を見失っていたと思う。

なぜかと言うと、

作業療法士になるが目標だったから、作業療法士になったら目標なくしてしまったのだと思う。
(「オリンピックに出ることが目標です。」という選手がメダルを取れないように。「オリンピックに出て金メダルを取ります」じゃないとダメなんでしょうね)

知識不足、経験不足なのに勉強しない。

一応、誤解されるといけないので、担当する患者さんには、真剣に向き合っていましたよ。

ただ、今思うと自己満のリハビリだったように感じます。
新人セラピストがよくやるミスです。
・退院前訪問に行って、今の状態で手すりの位置とか住宅改修をしてしまう。
→無駄に住宅改修費を使ってしまう。
 予後予測が出来なさすぎ。
 生活が24時間365日連続したものとして捉えられていない。

・手技を学びに研修に行って、手技に頼りすぎて、
その患者さんのことが見れていない。
 →自己満のリハビリのため、効果は出ない。
  偉くなったと勘違いする。

まさに、上記したような状態でした。

さらに、私の場合は、髪にはメッシュを入れて、チャラいし、香水付けてたし、誰よりも早く帰ってたし、誰よりも呑みにも出てたし・・・

あー思い出したくもない、黒歴史ですよ。

でも、その新人時代に一番担当して、覚えている患者さんがいます。

その方は、70歳代の男性で、原因不明の筋力低下という病名で転院されてきた患者さんでした。
日に日に筋力低下していくんです。その後、病気がわかりました。


ギランバレー症候群でした。


その患者さんからしたら、恐怖でしかなかったと思います。もし自分がと考えてみてください。原因もわからず、急激に動かなくなってくるんです。恐怖しかないですよね。
私は、まず、ギランバレー症候群の方々の会をインターネットで検索し、患者さんたちが書いている、良くなった記事を大量にプリントアウトし、持っていき見せました。(これは、事故後にOTの先生が私にしてくれたことが役に立ちました)
呼吸器系まで低下することなく、状態が落ち着いてくれたので重症化はしなかったのですが、その患者さんのリハビリ介入には、回復した方の話をすることが多かったと思います。その患者さんの考え方もポジティブな方向へと変わっていくのがわかりました。

その患者さんも無事に退院をされ、半年が過ぎた頃でしょうか、受付のスタッフに呼ばれ、行くと、デニムを履いて、ハットをかぶり、サングラスをした、オシャレなおじさんがいました。

だれ?

その方は、私に言いました。

「あなたに、ありがとうを言いに来た」
「あなたにはこころを助けてもらった」
「こころを助けてもらったからこうして元気で居れる」と・・・

この言葉は、作業療法士になってよかったと思った言葉ランキングの上位3位以内には入りますよ。

就職の面接で、面接官に「誰にも負けない、負けたくないことはありますか?」と聞かれ、私は「患者さんの気持ち、こころを支えることだけは、誰にも負けません」と答えていました。(だって、事故で色々経験させてもらったからね)

だからこそ、この言葉は宝物です。

確かに、知識や手技は大事です。
ただ、それにばかり目を向けていると良い成果は得られません。
私たちの仕事は、ひとをみる仕事だと思っています。
だからこそ、そのひとの、こころ、生きがい、生活をしっかりと見てください。
そのうえで、必要な手技を選択してみてください。
必ず成果が出ますから。

リハビリをするうえで、私がまず必ずやることがあります。
それは、笑顔を引き出すことです。
馬鹿な話をしてもいい、変な顔をしてもいい、とにかく関わる方の笑顔を引き出したうえで、リハビリをします。
考えてみてください。笑顔が出るときの自分の気持ちは、落ち着き、楽しさ、やる気、など、こころが安定していませんか?

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